2016年度第二回FINDAS研究会 [科研基盤研究(B) 研究代表者:水野善文 「南アジア多言語社会における複合文化のなかの文学伝承 」共催]

2016-7-2(土)12:30-17:00開催

本研究会はどなたでもご参加可能です。みなさまのお越しをお待ちしております。

日時 2016年7月2日(土) 12:30-17:00
場所 東京外国語大学 本郷サテライト 7階セミナー室
アクセス
内容 <第一部> ※英語による報告
◆Sreedevi Reddy(Hakuho Foundation International Japan Research Fellow & Visiting Fellow, Institute for Research in Humanities of Kyoto University)

“Love, Desire, and Sexuality in Triveni’s Novels: Centering Around ’Sothu Geddavalau’(She who was defeated, had Won)”

Triveni (Kannada:ತ್ರಿವೇಣಿ ) pen name of Anasuya Shankar (1928–1963), was a writer of modern Kannada fiction. Her novels have been women centric and known for, discussing psychological, emotional issues, and was among the first such writers in Kannada. I argue her writings helped in “raising feminist consciousness” of women by articulating issues faced by them in family, and society.
<第二部> ※日本語による報告

◆安永有希(東京外国語大学大学院博士後期課程)

「ヒンディー大衆文学作家デーヴキーナンダンの描く世界(The world of Devkinandan, a Renowned Novelist of Hindi Popular Literature)」

デーヴキーナンダン作品が読者の支持を得た一因として、インドの物語伝統の中で執筆したことが挙げられる。本報告では、スーフィーの恋愛詩・サンスクリット説話集・ダースターンを取り上げ、デーヴキーナンダン作品と比較し、その類似性を検討する。

◆高橋孝信(東京大学大学院元教授)

「タミル古代文学における自然――地勢・季節・時間・動植物(Natural background of Ancient Tamil Literature)」

紀元後1~2世紀のタミル古代文学の約8割をしめる恋愛文学では、テーマを暗示するための地勢・季節・時間・動植物が読み込まれる。今回の発表では、それらのうちのどれが重要なのかを再考する。

◆坂田貞二(拓殖大学名誉教授)

「ヒンディー語で16世紀に編まれた『ラーマの行いの湖』― その形成に資した先行作品群と後世の作品にそれがおよぼした影響(Hindi Epic of Rāmcaritmānas: With special Reference to the Preceding Sanskrit Rama Stories contributed to its Formation and the Later Works Formed under its Influence)」

16世紀のヒンディー語の東部方言でトゥルスィーダースが詠った『ラーマの行いの湖』は、物語の流れを古代叙事詩『ラーマーヤナ』から、思想的には14~15世紀にサンスクリット語で書かれた『アディヤートマ・ラーマーヤナ』から多くを得ていると言われる。その『ラーマの行いの湖』は後世の多くのラーマ物語に影響を及ぼした。ここでは16世紀のラーマ物語が、先行の作品をどう参照し、のちの作品にどういう影響をおよぼしたかを検証する。

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