1つ上の英語を目指して

英語専攻 言語情報コース
滝澤 吉広

 英語専攻と他の専攻語の違いは英語が多くの学生にとって既習言語であるということです。外大に入学するにあたって皆さんそれなりに英語を勉強しているわけですから、英語専攻においては文法や語彙、ある程度のリーディングやリスニングのスキルは身につけているものとして授業が進められていきます。もちろん既習であるからといって他の語科に比べて楽だということは決してなく、むしろ外大の中ではかなりシビアなタスクを与えられるものと思われます。かくいう僕も入学当初は授業で与えられるリーディングタスクの多さに苦しめられたものです。

 主専攻の授業の内容を大まかにあげていくと、音声学、英米文学、その他専門分野の文献の読解、そしてスピーチやディスカッション、プレゼンテーションといったオーラルコミュニケーションなどがあります。音声学と聞いてイメージがわかないという人も多いと思いますが、簡単に言うと英語の発音に関する理論を学ぶ授業です。最初は理論的なことが多く、難解に感じますが、受けて良かったという人の多い英語科の名物的授業です。この授業をきちんと受けた生徒は以降他人の間違った発音に突っ込みたくて仕方なくなること請け合いです。英米文学の授業では様々な近代文学の作品やシェイクスピアなどの古典を読みます。さらに、ロックの歴史や言語学など色々な分野の英語を読みます。それぞれ興味のある分野だったり関心のない分野だったりするかもしれませんが、主専攻語英語の授業がある最初の2年間を耐え忍べばきっと今まで読んだこともない難しい文章もすらすら読めるようになるかもしれません。オーラルの授業は全て英語で行われます。英語でスピーチやディスカッションをするとなると、初めは慣れないやら気恥ずかしいやらでなかなか落ち着かないかもしれませんが、英語で情報をアウトプットする訓練をするいい機会になります。
 
 最初は予習の量にアップアップで苦しいと思うこともあるかもしれません。しかし語学を学ぶ上で、読んで、聞いて、しゃべって、書いて無駄だということは決してないでしょう。やった分だけ自分の身になることと信じて英語専攻のみんなは今日も英語とにらめっこしています。


英語を広く深く学ぶ

英語専攻 国際コミュニケーション・通訳コース
池田 理恵

 英語専攻ではまず1、2年次の主専攻語英語の時間で幅広い分野の英語に触れます。アメリカ文学やイギリス文学から、国際関係論、音声学や意味論などの英語学、ロックの歴史まで開講されている講義は様々ですべてを挙げきることができないほどです。こうした講義では読解やリスニング、ライティングはもちろん、スピーチやグループプレゼンテーションも行うので色々な面で英語力を高めることができます。このような主専攻語の講義以外にも、地域科目として開講されている講義があります。私は1年次にイギリスの政治と社会、アメリカの社会と文化などの講義を取りましたが、一国に注目した講義であったため、高校の勉強にはない奥深さがあると感じました。

 幅広い分野の英語に触れることで、様々な分野を知ることができます。1,2年次の授業で扱う内容はそれぞれの分野の入門的なものですが、英語を広く俯瞰することで、自分の興味の幅を広げられる可能性が大いにあると思います。私自身も大学に入るまでは国際関係に関してはあまり興味がなかったのですが、外大の授業を通して、世界情勢を理解しようという姿勢が身に付いたように感じます。

 3年生からは、言語情報・地域国際・総合文化・特化のいずれかのコースに分かれて学びます。私は英語力やコミュニケーション能力をより高めたいという気持ちから、特化コースの1つの国際コミュニケーション・通訳コースに入りました。現在は通訳訓練法を用いて勉強し、英語・日本語ともに表現力をつけることを目標としています。

 中学・高校の6年間で勉強してきた英語を、一つの言語としてもっと深く知りたい、英語で様々な世界に触れたいと思う人は、きっと英語専攻で充実した大学生活が送れるはずです。主専攻語の授業やそれぞれのコースの講義、留学などを存分に生かせば、英語を自分の強みにできるでしょう。英語専攻の授業は他の専攻よりも厳しいとよく言われますが、厳しいだけ得られるものもあると思いますのでぜひ挑戦してみてください。

2010年9月9日更新
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