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            高校生のみなさんへ           





体験授業、オープンキャンパスなど  
                           


東京外国語大学では、毎年二回オープンキャンバスを行っています。オープンキャンパスでは、体験授業のほか、二年生による相談会も行う予定です。現役の学生から外語での生活について、そしてアラビア語専攻で学ぶということについて、生の声を聞くことができます。例年7月と11月に開催されています。11月の方は外語祭期間中ですので、1年生によるアラブ料理店、そして(日程が合えば)2年生のアラビア語劇を通して、アラビア語専攻での学生生活をのぞいて見ることができます。
なお2012年のオープンキャンパスは7月28日(土)と11月23日(祝)に予定されています。ぜひこれらの機会に、外語大までお越しください。詳しくは、こちらをどうぞ。

なお、本学で行われる体験授業以外に、アラビア語専攻の教員が高校に出向いて授業を行うこともあります。


                                          ↓共同研究室がある8階から見た秋のキャンパス
    ↓アラビア語専攻の共同研究室はここです
                  
                                             (by 金子香: 2006年入学)
                 



専任教員からのメッセージ



「アラビア語専攻」という名前から誤解してしまいがちなのは、ここがアラビア語の習得を目的とした場所だと考えることです。たしかにアラビア語を勉強することは絶対の条件。これをやり遂げないと、卒業できません。しかしアラビア語という言語を学ぶことは、アラブ世界について勉強するための道具を手に入れるということであり、それ以上ではないのです。日本語がまったく分からない外国人の学生が、日本研究を専攻していると言っても、相手にされないのは当然。英語が分からない人が、アメリカの現代政治を学んだと言っても、問題外なのと同じです。

ですから、みなさんに考えて欲しいのは、アラビア語を使って何を知りたいのかということです。アラブの小説を読んでアラブ人の内面を見たいのか、アラビア語の新聞を読んで日本では報道されないアラブ世界の現実を知りたいのか、それともアラビア語という言語について他の言語と比較してみたいのか。そういうことです。

アラビア語は日本語とも、そして多くの皆さんにとってこれまでに学んだことのある唯一の外国語である英語とも、全く異なる言語です。そのため、最初は驚くことばかりでしょう。とくに1年生の1学期は泣きたくなるかもしれません。しかしその分、得るところも大きい!なぜなら、、アラビア語を使いこなせる人は日本ではまだまだ少なく、アラビア語を理解し、アラブの文化に通じている人材は様々な場所で必要とされているからです。

アラビア語は世界の20カ国以上で使われている言語です。さらに世界の5人に1人という存在感を示すイスラム教徒にとって大切な言語でもあります。アラビア語によって開ける世界は、幅が広く、かつ奥が深いということですね。みなさんもぜひ、東京外国語大学でアラビア語を学んでみませんか?



客員教員からのメッセージ
(日本語訳)


神の慈愛と恵み、そして平安がみなさんの上にありますように

 アラビア語は世界でもっとも広く使われている言語のひとつです。アラブ世界という名で知られている地域で話されているだけでなく、イラン、トルコ、チャド、マリ、セネガルなど隣接する他の多くの地域でも使われています。アラビア語はアラブ世界のすべての国(22カ国)、そしてイスラエル、チャド、エリトリアで公用語であり、国連公用語のひとつにもされています。

 それだけでなく、アラビア語は(イスラムの聖典である)コーランの言語です。つまり地球上のすべての場所にいるイスラム教徒にとって重要な言語ということです。ですからアラビア語を学べば、イスラム文明、イスラム教徒、アラブ世界などを身近なものとして知ることができます。

 アラビア語は28の文字を持ち、右から左に書きます。しばしばアラビア語は難しいと言われますが、私は「人々が話すことばに難しいことばなどない」という説に賛成です。皆さんはこれについてどう思われますか?みなさんにアラビア語専攻でお会いできることを楽しみにしています。


(原文)

  السلام عليكم ورحمة الله وبركاته

 

   اللغة العربية هي إحدى أكثر اللغات انتشارا في العالم، ويتوزع متحدثوها في المنطقة المعروفة باسم العالم العربي، بالإضافة إلى العديد من المناطق الأخرى المجاورة كإيران وتركيا وتشاد ومالي والسنغال، فهي اللغة الرسمية في كل دول العالم العربي إضافة إلى إسرائيل وتشاد واريتريا، ولقد اعتمدت كإحدى لغات منظمة الأمم المتحدة.

 

   علاوة على كل هذا فهي لغة القرآن الكريم، أي إنها لغة مهمة للمسلمين في جميع أنحاء الكرة الأرضية. عن طريق دراسة العربية يمكنكم التعرف عن قرب على الحضارة الإسلامية والمسلمين، والعالم العربي...إلخ  .

 

   تحتوي اللغة العربية على 28 حرفا وتكتب من اليمين إلى اليسار. كثيراً مايقال إن اللغة العربية صعبة، ولكني مع مقولة " لا توجد لغة صعبة يتكلمها شعب"، ما رأيكم في هذه المقولة ؟ إنني اتشوق للقائكم في قسمنا.

 

在学生からのメッセージ


2008年入学 アクバル・タスミンさん


高校生のみなさん、こんにちは。

 

みなさんはアラブというとどのようなイメージを持ちますか?

私は高校生のとき、アラブ世界に対してとても漠然としたイメージを抱いていました。

アラブってどんなところなんだろう?そんな好奇心を持ってアラビア語科の一員となりました。

大学に入ってからアラビア語やアラブの政治、社会、文化、宗教などさまざまなことを勉強することは、私にとって本当にわくわくすることばかりでした。

 

大学での4年間は本当になんでもできる、貴重な4年間です。その4年間もしくはその後したいことを形にするための知識や意欲を、アラビア語科での日々が私に与えてくれたと思っています。

新しいことを学ぶ楽しさ、未知の世界を知るおもしろさ。そんなことを改めて感じさせてくれたアラビア語科での日々やアラビア語科でともに学んだ仲間に本当に感謝しています。

たくさんの魅力をもつアラビア語科でみなさんにお会いできることを専攻生一同心からお待ちしております。
(2011年 5月記)







                            

2008年入学:栗原友美さん(上の写真左端)



受験生の皆さん、こんにちは。なにはともあれ、ここを訪れてくれてありがとうございます。


私が外語大のアラビア語科で勉強したいと思った最初のきっかけは、あの(よくミミズのようだと言われますが)大変美しいアラビア文字でした。しかしだんだんと、私たち日本人にとっては遠く異世界に感じられる「イスラム世界」「アラブ圏」に生きる人たちについて知り、接することができたら、という思いが強くなっていき、受験、入学するに至りました。


大学ではアラビア語の授業と、それとともにイスラム教やアラブ圏についての基礎知識の授業、また最近は日本メディアの中東地域に関する報道の問題点に関する授業などを受け、多くの分野に興味がわいてきました。外語大では、外国語だけでなく、文学、宗教、政治、経済そのほか多くを、狭く深くも、広く浅くも、自分次第で広く深くも学べます。また、何より外語大の素晴らしいところは、人数が少ないからやっぱり仲間意識が生まれるし、教授と接する機会がかなり多く持て、そういった人々と沢山話したり相談事をしたりできるというところにあると思います。


外国語(とくにアラビア語!)は難しくて忍耐力も必要とされるし、大学生って自由だけど自己責任で自分次第だし、ある意味すごく難しいと思います。でも、周りには親身になって相談に乗ってくれる人がいます、だから大丈夫。なんでしょう、うまく伝わってなかったら、と不安ですが、とにかく私は今の環境に大いに感謝しています。大学にこんな満足できるのって幸せだな、と思います。あなたもきっと入ればわかる、入らなきゃ分かんない、アラビア語科の面白さ。専攻生一同、あなたをお待ちしております!


(2009年5月記)                                                   




受験生の皆さん、こんにちは。

僕はまだ19年しか生きていませんが、今が、人生で一番充実しています。

こいつは突然何を言い出すのかと思うかもしれませんが、ホントなんだから仕方ありません。語学はいかに継続するかなので、予習復習に追われ、一方で僕は部活にも追われ、忙しい毎日ですが、それでも日々を楽しんでいます。今している努力で、夢に向かって一歩一歩近けることを幸せに感じています。


「でも自分には夢がないし・・・頑張れるかわからない」という人も安心して下さい。『なんとなく』でアラビア語科に入った人も大勢います。大丈夫。それも大正解です。アラビア語科といっても、アラビア語だけを4年間学ぶというワケではありません。語学と同時に、アラブ世界についても学びます。これが、たーんのしいのなんのって!

あなたは小さい頃、普段行かない隣町の隣町まで探険したことはありませんか? 隣町はよく知っていても、隣町の隣町は知らない事だらけで、こんなところにお菓子屋さんがあるんだとか、ここのおもちゃ屋さんまた来ようとか、すごくわくわくしませんでしたか。アラブ世界を学ぶこともそれと同じようなものだと僕は思います。残念ながら、アラブ世界は、日本から最も遠い隣町のように感じます。もちろん、その最も遠い隣町でも、人々が僕達と同じように、面白ければ笑って、悲しければ泣いて、愛し合って生きています。アラブ世界を隣町のように知っている日本人は本当に少ないようです。しかし、そんなアラブ世界について学ぶことは、とても楽しく探険のようでわくわくします。

みなさんも是非、アラビア語科に入って一緒に学びましょう。専攻生一同お待ちしております。

(2007年入学 志水創一)


                                             
                                        シリアのローマ時代の遺跡by志水創一

 

高校生のみなさん、こんにちは!

 

なんでアラビア語科なの?

両親にも友達にも学校の先生にも、飽きてしまうほど聞かれたこの質問。

 

入学してからもやっぱり聞かれちゃいます。

理由は何にせよ、あなたは自分の言葉でこの質問に答えられますか?

 

私がアラビア語科を選んだのは、日本のニュースで報道される事件だけではわからない、アラブのことやアラブの人々、イスラームのことを、知りたかったから。そうしてここに入学して1年。まだまだ知らないことの方が多く、毎日が勉強です。そんな中で、アラブやイスラームへの関心や疑問がより一層広がるばかり。そして時に、自分が何を勉強したいのかわからなくなってしまったり、何をすべきなのか迷い立ち止まってしまうこともあります。でも、そんな時、アラビア語科の頼りになる先生方や先輩方、一緒に考えてくれる友達がいつも私に何かヒントを与えてくれます。周りにこんなに頼れる人たちがいるのも、小語科だから、そしてアラビア語科だからではないでしょうか。

 

そんな貴重な出会いはもちろん、アラビア語やアラブ世界、イスラームについて学び体験したからこそ養われた、今までとは別の角度からの視点もここで得られた大きなものです。高校生のころは、イスラーム、アラブ、といわれても、世界史で得られる知識しか持ち合わせてなかったし、日本のニュースで得られるわずかな情報に満足していた部分もありました。そんな自分に疑問をもって、もっと知りたいと思って飛び込んでみたこの世界。そこには、とっても濃い、一度踏み入れたらやみつきになるような世界が待っていました。もしアラビア語科じゃなかったら…、今の私には想像がつきません。

 

だんだん入りたくなってきました? 絶対アラ科に入りたいあなたとも、まだ決めかねているあなたとも、大学でお会いできることを楽しみにしております。

 

 

(2007年入学 戸川詩織)

 チュニジア・スペイトラの遺跡by戸川詩織

                                                                              

*過去に掲載した「在学生からのメッセージ」はこちら