アラビア語における数の文法
- 基数詞・序数詞の仕組みと性の問題 -
【 数種類の基数詞を組み合わせる場合 】
これまでのまとめ
これまでに、アラビア語の基数詞には以下のような分類があることを紹介してきました。
1)العدد المفرد [
al-‘adad
al-mufrad ]
基数詞「1」〜「10」、「100」とその双数形・複数形、「1,000」とその双数形・複数形、「1,000,000」とその双数形・複数形・・・・。
2)العدد المركب [
al-‘adad
al-murakkab ]
2つの語が組み合わさって出来る基数詞「11」・・・「19」。
3)العدد العقد [
al-‘adad
al-‘iqd ]
10の位を示す基数詞「20」・・・「90」。
4)العدد المعطوف [
al-‘adad
al-ma‘ṭūf ]
21〜99を表す数詞から、上の3で挙げた10の位を示す「20」・・・「90」を除いたもの。1の位の数詞と10の位を示す数詞が接続詞ワーウ「و」でつながっている。
残りの基数詞は組み合わせで
【かけ算と足し算】
それ以外の基数詞は、上の(1)〜(4)までを組み合わせて作ります。
かけ算の要領で作る場合は、基数詞を数えられる名詞(المعدود)(al-m‘adūd)とし、「تمييز
العدد」(tamyīz al-‘adad)(=数の弁別)
」の用法を使って、「・・・個の・・・・・・」という形にします。
ثَمَانِيَةُ
آلاَفٍ
8×1,000(=8,000)
足し算の要領で作る場合は、接続詞ワーウ「و」でそれぞれの基数詞をつなげ、「・・・と・・・と・・・・」という形にします。この場合、桁の大きい基数詞から先に並べます。従って、「1,357」という基数詞は以下のようになります。
أَلْفٌ
وَثَلاَثُمِائَةٍ
وَسَبْعَةٌ وَخَمْسُونَ
1,000+3×100+57(=1,357)
【数の数え方】
数を数えるときは、一番最後に来る数(端数)に合わせます。単数にするか複数にするか、数詞を男性形にするか女性形にするか・・・などは数えられる名詞と、端数となる基数詞によって決めます。
كِتَابًا |
/ |
أَلْفٌ وَثَلاَثُمِائَةٍ
وَسَبْعَةٌ
وَخَمْسُونَ |
本 |
1,357 |
数える対象 |
数詞 |
単数・男性・対格 |
(端数は57) |
طَالِبَةً |
/ |
أَلْفٌ وَثَلاَثُمِائَةٍ
وَسَبْعٌ
وَخَمْسُونَ |
女子学生 |
1,357 |
数える対象 |
数詞 |
単数・女性・対格 |
(端数は57) |
كِتَابٍ |
/ |
أَلْفٌ وَثَلاَثُمِائَةِ |
本 |
1,300 |
数える対象 |
数詞 |
単数・男性・属格 |
(形は変わらない) |
كُتُبٍ |
/ |
أَلْفٌ وَسَبْعَةُ |
本 |
1,007 |
数える対象 |
数詞 |
複数・男性・属格 |
(端数は7) |
طَالِبَاتٍ |
/ |
أَلْفٌ وَسَبْعُ |
女子学生 |
1,007 |
数える対象 |
数詞 |
複数・女性・属格 |
(端数は7) |
|