「弱い者は耐えるのみか?」(ヴァロファキス)
たまたま知り合いの編集人T君から、原著の邦訳を出したいという話しを聞いたのは、3年ほど前のことであった。友人・知人を紹介して無事に翻訳チームが結成され、残る当方のミッションはお顔合わせ会合の幹事役だと軽口をたたいたものの、果たせないままに時は過ぎ、(しかもその間に同著者の別の書物が爆発的な売り上げを記録し)、しかしこの邦訳も無事に刊行となった。2019年7月の頃である。拙ブログで宣伝をと思いながら本日に至り、先に図書新聞に書評が出て、もちろんよかったのだがしまったとも思い、遅ればせながらここに簡単にご紹介するものである。
邦訳タイトルは画像にある通りだが、原題は著者ヴァロファキスがケインズ、トゥキュディデスにちなんでつけたものでAnd the weak suffer what they must? つまり「(強い者はやりたい放題をしているのに)弱い者は耐えるのみか?」 である。いや、耐えるのみではない!10年あまり前のギリシャの経済危機を軸に、ポスト2008の世界を見据える重要な一書。目下、あまり時機を外さずにセミナーなどやりたいねと、訳者諸氏と相談しているところである。乞御期待!(ほんとかっ)