先週12日から14日まで、国際ポラニー会議でソウルに行ってきました!初日の午後に着いたので逃したセッションもあったが、前回の2014年モントリオールでの国際ポラニー会議以来、あるいは2015年のニューヨークでの国際セミナー以来、久しぶりにお目にかかる人びともいて、懐かしく楽しかった。当方の登壇パネルはおもに、日本のポラニー研究者、玉野井芳郎をテーマとしたもので、同氏のご長女かつ地理情報科学の研究者のOさん、科研メンバーのN谷先生とともに、報告をさせていただいた。4人目の報告者はなんと偶然に、昨年当方を静岡(懐かしのシズオカ・アベカワ・オンリー)へ呼んでくださったT先生であった。お客さんもそこそこ来てくださって無事に終了。
ところでソウル市では今や、市当局が社会的連帯経済に取り組んでいて、つまりオルタナティヴな経済が社会運動としてだけでなく、政治的に実現されている。われらのセッションでも、韓国で実践を行う人々から活発な質問やコメントをいただいたが、玉野井思想の実践や静岡での実践について、その勢力を結集させたり政治の変革にもっていったりすることはないのかと問われた。うーん、日本ではなかなか、と歯切れ悪く応えたが...。そもそも今回、会議の開催場所はソウル市庁舎で最終日のクロージング・スピーチはソウル市長によるもの。日本での国際学会ではあまり見ない光景であった。市長はにこやかに、市庁舎はシティ・ホールではなくシティズンズ・ホールなんだと強調されていた。なーるほどー。
それからこの会議の一つの目玉は、御歳96歳になるポラニーのお嬢様カリ・ポラニー・レーヴィットさんがお元気で中心的な役割を果たしていることである。玉野井先生のお嬢様Oさんによる胸をうつご報告とともに、アカデミックな研究交流だけではない貴重な体験であった。
ポラニーの顔立ちがこんなポップなデザインになるとは、なんだかウケる...。