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2010年9月 アーカイブ

2010年9月 2日

熊本行ってきました

学会や研究会ではなくて、熊本時代のお友達(?)Mさんのバレエ公演のナレーションの助っ人でリハのため、熊本に行ってきました。2泊3日の小さな夏休みです。しかし!8月末までに出さねばならない休学届や復学届その他の書類を準備していなかった人々からメールがくるわ、電話がくるわで、出発前日(日曜)に新宿でハンコウを押し、熊本のホテルの部屋(ええ、空き時間はもっぱら原稿書きです)で教務と連絡を取り、書類代わりのメールを送り… ああマイゼミ生諸氏よ…

それでも熊本ではなつかしの面々に会うことができ、超リフレッシュ!ちょうど2日目の晩には島田美術館館長様(在熊アーティストたちやジャーナリストたちなどの大ボス)の快気祝いが、いつも謎のバー、カリガリで開かれていたので、夜のリハが終わってから合流すると、マイ親友詩人のSさん、陶芸家Yさん、福岡の石風社のFさんばかりか、あらあら元熊大教授でミナマタ運動仲間同士のT先生、M先生など、久しぶりにお目にかかれましたー。いやーなつかしかー(=熊本弁)。

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こちらの写真は、明午橋からのぞむ夕暮れの白川。かつてこの近くの新屋敷というところに住んでいて、ここからの眺めが好きでした。なつかしくて、ケイタイで激写(わりとちゃんと写るんですなあ)!白川の源流は阿蘇で、白川水源というたいそう豊かな湧水の源である。

2010年9月 5日

夏の現社研

ちょっと遅れてしまったが、2日(木)はひさしぶりにワセダの研究会、「現代社会問題研究会=通称現社研」に行ってきた。ちょうど課題図書が森孝一、同志社大学一神教学際研究センター編『EUとイスラムの伝統宗教は共存できるか』(明石書店、2006年)であったため、近似したテーマの外大院生のSさんにも声をかけてみたところ、参加してくれて、豪華な会合となった。一般的なタイトルと裏腹に、内容はムハンマドの風刺画の経緯と、これをめぐる各国の対応というきわめて具体的な構成の本である。そこで、ヨーロッパのポピュリズムがテーマだったはずだが、なぜこの本に?という問いとともに、典型的な対立軸としてのイスラムという要素が、移民の「統合」にとってどこまで一般化できる問題なのかなどが議論となった。また初めて参加したがアフターセッションは、近くの「New School」にて若手パワー炸裂!不思議な店名(…居酒屋大学、みたいなものなのか?)だが、けっこう凝ったお食事やお酒が並べてあって、おいしーい!!ぱおーん!議論は研究会の続きだけでなく、恋バナ関連も盛り上がり、なぜか指輪をはずしている既婚者の姿も見られた(えっ?)。

2010年9月 7日

賞味期限?

某イタリア系邦訳書の関連原稿の仕事を一段落させて、先ほど出版社にお送りした。ダメ出しされるかどうかわからないが、とにかくひとたび終わったー!!ヒャッホー!その後大学に来て、事務系の雑務をやっているが、どうも脱力してしまって、仕事が進まない;
ところでそんな昨日はポスト・ケインジアンの集う大きな国際研究会(@明治大学)のなかで行われた、H.クルツさんの招待講演を聴きに行ってきた。残暑厳しき折だが、たくさんの学史家や経済学者が来ていた。海外ゲストもずいぶん多いようだった。クルツさんは、ヨーロッパ経済思想史学会の会長もつとめたことのある大御所だが、縁あって邦訳書を作ったこともあり、気楽に話しかけてくださる。しかし彼もさすがに日本のこの暑さにはまいったそうだ。

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その邦訳書はこちら。昨日のテーマはスラッファだったが、彼はシュンペーターにも経済思想全般にも、そして経済理論にも造詣が深い。この本はそんな魅力をたっぷり紹介したいと思って編んだ、日本語版だけの小さなアンソロジーである。
ちなみにこれを出してくれた出版社の某K社長によれば、本が売れるのは刊行してから2,3年がほとんどで、その後の在庫の動きはわずかであるという。この邦訳書は刊行が2008年…。いかん、賞味期限が迫っている!

2010年9月11日

写真は自分で撮らないと

またもや報告が遅れてしまったが、8日(水)の研究会は、台風直撃か?の悪天候の中、かなりの人数の方々に(立教大学のS先生のメーリスで知ってくださった方々、現代経済思想研究会HP上のお知らせで見てくださった方々など。え、ナカヤマに直接頼まれたって?まあまあ)お集まりいただき、無事に盛会となった。アイケングリーンの共同研究者でもあり、『グローバルインバランス』の訳者でもある畑瀬先生が、一時間弱できわめてわかりやすく、ポイントをお話し下さった後、矢後先生がみごとにクリアカットな(=この表現、当日の矢後先生の言葉からちょいと拝借)コメントをしてくださった。(下記写真、とても暗く見えるが、ほんとはもう少し明るかった。とはいえ外はときどき土砂降り)。

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少し休憩して、畑瀬先生のリプライからジェネラル・ディスカッションまで、あっという間に17時半過ぎに。それから近くの「某民」まで移動してアフターセッション。たくさんの方が残ってくださって、ありがたかった。充実したセッションだったためか、皆さんかなり喉が渇いていらした様子だった。下記はまだ乾杯前の、「嵐の前の静けさ」ショット。

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実は手伝いに来てもらったゼミ生氏に写真を頼んでいたのだが、まだ未入手で、上記2枚は西谷ボスからいただいたものである。したがって当然、ボスと隣合わせていたメインゲスト&コメンテーターの側が写っていない。ブログには写真があるとぐっとリアリティが増すが、やはり写真は自分で撮っておかないとだめだな、とやや反省。ともあれ素晴らしいセッションができました。ありがとうございました!

2010年9月14日

20100908研究会、しゃっしーん

お願いしていたゼミ生氏撮影の写真、いただきました!なかなかいいのでキャッチアップ・アルバムとさせていただきますー。

まずは講演者の畑瀬先生、コメンテーターの矢後先生です。
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そしてご議論いただいたみなさまの横顔などー。
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うーん、いいですねー。みなさまと、ぜひまたお目にかかりたいです!(10月16日イベントもよろしく)

2010年9月17日

アイスランドからの手紙

表題はやや誇張であるが、拙ブログで紹介したアイスランドのドキュメンタリー映画(Maybe I Should Have)を、凄腕映像ディレクターSさんに観ていただいたところ、 とりあえずお眼鏡にかなったようである。手始めに日本語字幕をつけようというハナシまでは進んだ。Sさんのつてで、ネットで探した業者さんよりは少し安くできそうである。それで監督兼主役のグンナー君ことSigurdsson氏に連絡をとってみた。すると即座にかなり前のめりな返信アリ。「映画が上映されるあかつきには、自分がそちらへ行ってQ&Aに応対しよう!あとは何か旅費を出してくれる基金をさがせばいい!」みたいな。いや、ちょっと待て、まだそんな段階ちゃうやろ! とはいえ、そんな風に進んだらおもろいだろうなとは思っているのだが。さる7月のボルドーの学会でも、先進国の銀行や知識人、善意のNGOを舌鋒鋭く批判していたグンナー君のことである、われらが醜きグローバル・シティ、トーキョーを見せ、日本の経済学者たちにお引き合わせしたらどうかなと想像すると、微笑みが湧いてくる。ふふふふ(夜中に不気味だな)

2010年9月21日

ANPO(AMPOじゃないのかっ?)

ドキュメンタリー映画『ANPO』(リンダ・ホーグランド監督)が数日前から渋谷のアップリンクで公開されている。6月ごろ、わが師匠ハラショー教授から勧めていただいたものだ。ネットでチェックしてみたところ、なんと6月15日に東大安田講堂で封切り(というか一回上映?)、そこでシンポジウムも開かれたというではないか!やだー知らなかったわん、ちゃんと広報してよー、と思ったが、買い求めたパンフ(上野千鶴子先生解説)によれば、この日にこの会場をとるのにはかなり難航したご様子、したがって広報も難しかったのかもしれない。ま、それはともかく、昨日は阪本順治監督とのトークショー付きというおいしい上映回で見せてもらった(ちなみにこのお二人をつなぐ影響力的キーパーソンは故・深作欣二監督のようである。グローバル暴力(探偵)団の組員である当方としては、これは無視できない。うぬ)
映画の出来はかなりのものである。アートを通じてANPOを語るという視点の勝利で、安保のいわゆるあらすじ語りにありがちな尻すぼみ感というか、最後に懐古、みたいになっていないところがよい。それに日本育ちのアメリカ人女性監督の茶目っ気が映画作りのさまざまなディテールに反映されている。

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パンフにサインをもらったのだが、この茶目っ気である。さて、この『ANPO』という映画、アメリカではすでにあちこちで引っ張りだこらしい。アップリンクもかなり力を入れてロング上映を考えているようだが、拙ブログとしてもお勧めしたい。(ちなみにアップリンクさんには数日前、うちの次のイベントのチラシを置いてもらったのだが、昨日は見かけなかったな…)

2010年9月30日

金子先生、ありがとうございます!

目下、10月16日(土)のイベントに向けて、鋭意準備中である。満員のお客様とともに宇沢先生をお迎えしたいので、とにかくこれ宣伝である。大手新聞様にはおしなべて連絡したが、どこも取り上げてくださらず、半ばあきらめていたところ、今日の夕方、日経様からお電話があり、金曜日の「お知らせ」みたいな欄に取り上げていただけるとのこと。やったー!ありがとう!!
しかしそんなわけで、大手でなくても今日的メディアでの広報をどうすればとみなで頭をひねった結果、かの金子勝先生に「宇沢先生から受けた教えや影響」つまり宇沢論を語っていただき、その動画を流させていただくという、厚かましくも大胆なお願いをすることを、うちのゼミ生H氏とともに思いついた。大手メディア(しかもTVにまで)でも大活躍で超多忙に違いない金子先生は、にもかかわらず、そんなお願いを快く受けてくださり、先日の金子ゼミの後に研究室にて撮影をさせていただいた。金子先生はいつものようにお話し上手で、中身も濃い。これはわれわれの企画の広報というハナシを超えて、ちょっとお宝映像である。ああ金子先生、ありがとうございますー、大感謝ですー。近日中にUstreamで配信予定!

ちなみに晩は、佐藤方宣さん編著『ビジネス倫理の論じ方』増刷のお祝い@新宿。関西在住のN氏以外(ごめんね)は、編集のSさんの御上京に合わせて(いや、お祝いのために上京?)なぜか某有名ギョーザ店に共著者全員が集合した。また、本づくりの「研究会」をやっていた当時にならって、歌舞音曲付きでも祝いを重ねた。

2010年9月26日

アイスランドDVDプロジェクト(まんまな名前)

さる秋分の日、わがイチオシDVDを「鑑定」していただいた某公共放送の元プロデューサーS氏の仕事場にて、字幕作成プロジェクトの打ち合わせ会議が行われた。S氏が声をかけてくださったのは、現在の彼の仕事である映像ドキュメント・ドットコム(http//www.eizoudocument.com/)の技術的片腕のKさんと、デモクラシー・ナウ日本版(http://democracynow.jp/)編集長のNさん、彼女の腹心である翻訳担当のTさんである。まずはTさんがNさんと相談しながら字幕のコンテンツを作ってくださり、その後KさんがS氏と相談しながら流し込み作業を担当してくださるという、なんとも豪華な顔ぶれである。予定通りに進めば、なんと年内には字幕が完成する段取りである(マジ?)!どうか何卒よろしくお願いいたしまする、と手を合わせたい気持ち…

さて、みんなで頭をつき合わせ、世界の片隅のアイスランドの金融危機というだけでなく、グローバル世界への広がりをどうとらえ、字幕完成のアカツキにはどう発信していくか、数時間にわたってみっちり相談した。ひとつのポイントはヴィキ・リークスの拠点がアイスランドにというお話で、Nさん曰く、その関連情報を昨今ちょうど扱っているとのこと。なんとそこには、ベトナム戦争の頃にペンタゴン・ペーパーズの機密情報を新聞紙上で公開させたあのD.エルスバーグも出てくると!かつては命を賭して大量のコピーを行うことで実現した内部告発が、今日ではインターネットという強力なブツの登場によって、いとも簡単に行われるようになったということか。もちろん逆に、堕落もまたお手軽になっているのだが。
ともあれ、この「アイスランドDVDプロジェクト」(Nさんによる便宜的命名…)を機会に、いろんなことを考えられそうで、とても、とても楽しみである!

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