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2010年5月 アーカイブ

2010年5月 7日

図書新聞に書評

5月8日号の図書新聞に、西谷ボスが拙著の書評を書いてくださっている。評者の力で一面左上というすごい場所。ありがたいことである。いやー、これを読んでいただければ拙著のことはほぼわかります。本文読まなくても大丈夫、みたいな。わははは;それから書評の最後に「ポスト浅田世代」というタームが出てくるのも、なかなかウケます。でも、言い得て妙かもしれない…。

2010年5月13日

政治の季節?

「政治についての意見は、ほとんど常に不十分な情報から疑わしい手続きで引き出された不確かな結論である。…「政治」は、徒党を組んで行うほかない事業である。来る者は拒まず、去る者は追わず、これはいわば私の個人的信条だが、「政治」的行為は、来る者を拒み、去る者を追い、殊に他人の生活に力を用いて介入する。故に私は「政治」を好まない。しかし「政治」は、こちらから近づかなければ、向うから迫って来る何ものかである」。

加藤周一『言葉と戦車を見すえて』(ちくま学芸文庫、2009年)に収録された「政治について」からの一節。当方にも、とても腑に落ちるところがあった。当方もまた、政治が好きではない。だいいち、徒党を組むのが嫌いである。が、普天間の問題が向こうから迫ってきた。それで拙ブログにも何度か載せた。そして明日である。
沖縄が5月16日に市民による普天間基地包囲を行うのにあわせて、東京でも国会付近でヒューマンチェーンをやるという。先日のキャンドルナイトは1200人の参加でなんとか人文字を作ったが、明日(あ、もう今日か。5月14日です)いったいどれだけの参加があるのだろう(詳しくはhttp://nobase.org/
にて)
メ―リスでいろいろなものが回ってくるが、来週にかけては岩国をはじめとする全国の基地近隣の市民によるさまざまな反対の運動があるらしい。集まる人数からしたら、「季節外れ」な結果となるかもしれないが、実は政治の季節が来ているのだと思う。もちろんそれは、政局のことなどではまったくない。

2010年5月15日

麗しき5月に

今日は夕方18時から早稲田若手の研究会(現社研)で、勁草書房から4巻シリーズの1巻目の『コミュニティ』と、渋谷博史他『地域経済と福祉』が課題図書。かなり論点の多彩な2冊の各章について、詳細なレジュメのもとで、3時間ぐらいかけてじっくり議論した。コミュニティに関しては、参加者が意外と出身各地方の寺や農業の事情などに明るいことが判明し、おもしろかった。そうした状況やケース・スタディー的論考と、概念軸をどう交差させていくかがポイントである。なお大型プロジェクト型の書籍の作り方についてはみんなでボコボコに叩き、各自が読んだときに抱いた不満を解消した。

昨日は18時半からの国会前のヒューマンチェーンに参加してきた。もっとも鎖は作らず、「ヒューマンチェーン」というシュプレヒコールがあっただけであったが、460人の参加では「包囲」は無理だったのかもしれない。もちろん本日、例によって日本の大手新聞報道には一切のらない。だが、昨日はなぜか当方がウェブの非欧米系海外メディアの人からインタヴューを受けた。「なぜ辺野古はダメだと思いますか」と「日本は国防をどうしますか」という2つの問のみの短いもの。なかなかポイントをついている。質問が日本語だったのでががーっと日本語で答えたが、不安があったのでその後、英語でも付け足した。後できくと、インタヴュアーの彼はアメリカ人だが、この運動に賛同しており、先日の県民大会なども取材に行ったという。ふーん。当方は2007年の県民大会のときに着て行ったTシャツを着ていたので、サービスでデザインを見せてあげたが、写真には撮らなかった。ちっ

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真喜志好一さんのデザインでHenoko as Iojima と書いてあるのだが、メタファーが一見わかりにくいので、ドン引きされたのかもしれない…

そういえば上記の課題図書(2冊目)には沖縄に関する一章もあり、なかなかちゃんとしているのだが、書かれている内容が内容だけに、一人で読んでいた時には怒りがこみあげてきて、しばし中断せざるをえなかった。わたしって、わりとアツイ?

2010年5月24日

富山行ってきました

5月22-23日の週末は、富山大学で経済学史学会の大会があった。1泊2日、ほとんど観光する暇はなかったのだが、そこここの新緑が美しかった。これは2日目の朝、ホテル近くを流れる松川沿いの道である。ぽつぽつと小雨が降っていたからか、緑がいっそう鮮やかである。
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しかし大きくて有名な河はこちら
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松川沿いを抜けて富山大学へ至る途中で神通川を横切るのだが、この頃には風雨がだいぶんひどくなってきていた。そこでひよって最寄りの電停から路面電車に乗ったのだが、一駅で終点、富山大学であった。ひょっとしたら全行程を歩けたかもしれない。この適度な小ささと気取らなさが心地よい。
                          *
今回は60回の記念大会だったが、世代によるのか、「経済学史」に求めるものがかなり違ってきている、あるいは多様化している印象があった。やはり意欲的な試みなどが好ましく感じられる。ともあれ2日の会期を通じて、いろいろな研究仲間に久しぶりに会えて、気持ちがとても華やいだ。それから食事は絶品。またいつか、プライヴェートでゆっくり訪れてみたい。

2010年5月31日

ドイツ行ってきました

拙ブログでいつぞや紹介いたしましたとおり、5月26日から3泊5日の強行日程にて、「ドイツ社会政策学会・学史部門」の今年度大会@シュトゥットガルトの(郊外の)ホーエンハイム大学に、行ってまいりました。思ったよりも肌寒くて、毎日、え、梅雨?のような天候。最後の日だけかろうじて、以下のように晴れましたが;

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会合はこの写真の背景にみえている「お城」と呼ばれる校舎の一室で行われたのでした。写真向かって左は、ウィーン留学時代からずっとお世話になっているミルフォード教授です。他にも学会仲間の先生方にたくさん会えて、それからドイツの学史研究の動向をがっつり知ることができて、超充実!たまたま同時期に同じ場所で行われていたフォン・チューネン(空間経済学の始祖と言われている)のちいさなシンポジウムも聴けて、「はるばる日本からようこそ」とか言われて、いやー何というか、強行スケジュールも報われました!時差が向こうに慣れる前に帰ってきたので、今日はすでに元気、な気がする(幻想なのか?)。

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