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2009年6月 アーカイブ

2009年6月 4日

2009年度プレゼンコンテストの相談

昨晩(6月3日(水)晩)は、WRDという授業をさせていただいている成城大学で、同じくWRDの別の授業をおもちの、成城大と神奈川工科大の先生方とで、今年度のプレゼンコンテストの相談会がありました。まず成城大での大会(12月19日に決定)をやった後に、インターカレッジ大会(年明け、詳細未定)も行う予定です。これは学生さんが数名のグループで一つのプレゼンテーションを仕上げるもので、教員は補助役ですが、一種のお祭りで大変盛り上がります。外大中山ゼミは、昨年はタイミングが合わなくてお休みでしたが、今年は復帰予定。さて、どうなりますことやら。

相談会は心温まる持ち寄りパーティー形式で、ちょっとおいしいものなどいただきながら、久々のお顔合わせができました。成城大の阿部先生、ありがとうございます!(写真、撮っておけばよかった!)

2009年6月 6日

谷川雁シンポジウム

今日は同僚の米谷匡史さんと岩崎稔さんが編集された『谷川雁コレクション1,2』刊行記念シンポジウムを聴きに、青山学院大学へ行ってきた。第二巻の解説を書かれ、本日の解説者のおひとりであった仲里効さんは、外大での西谷修さんを中心とする共同研究で長年にわたりお世話になってきた方であり、コレクションを出した日本経済評論社さんは、当方の翻訳を何冊も出していただいた、これまた長年にわたるお付き合いの出版社さんなので、なんとなく他人事とは思えないイベントであった。会場に行ってみると、知り合いの方々や久しぶりにお目にかかる方々がたくさんいらしていて、びっくりした。

大方は大学教員の方々が壇上ゲストであったが、一般討論で谷川の実践活動をひきつぐ「ものがたりの会」などの方々が発言し、谷川のある側面にばーっと光があたったように一気に場の空気が変わった瞬間は、なんとも鮮やかであった。

そっと聴いて帰ってくるつもりが懇親会までお邪魔してしまい、なぜか米谷さんのお父様や何人かの方々とゆっくりおしゃべりしたり、初めてお目にかかったりできたのも楽しかった(このたび当方がG. アリギの『長いに十世紀』の書評を書かせていただいた図書新聞さんの須藤編集長様とも、初めておめにかかることができた。お世話になりました!)。なんだか不思議な一日でした。はー

2009年6月11日

闇のコミューン?

昨晩は、とある縁で初めて福島泰樹さんの絶叫コンサート@吉祥寺曼荼羅を聴きに行った。さる5月4日が27回忌だったという寺山修司をメインテーマに、中原中也、村山塊多の詩などもアレンジしつつ、福島さん自身の短歌の朗読もあっておよそ2時間。会場は、テラヤマシュウジ、なんて知らないわーという感じの若い人でぎっしりだったが、短歌絶叫は絶品であった。ピアノの音、尺八あるいは横笛の音色と、福島さんの鍛錬された多彩な声がジャズのセッションのように掛け合いながら、一つの世界をつくりだしていた。
その世界は、徹底的に男の声で語られる男の視点である(女のわたしには、いくぶん居心地が悪いこともある)。とはいえそれは、当日に配られた新聞記事(福島著『悲しみのエナジー』を評したもの)が述べるように、「日本の戦争、戦後過程と向き合」い、「私たちは何をしてきたのか、しているのか。何をしてこなかったのか、していないのか」を問う、身体を賭した仕事であった。短歌絶叫自体がひとつの実践であり、場であり、闇のコミューンであると言われる所以である。
これと比較してみるとき、谷川雁のサークル村の実践は、多分に女性たちとそれを受け継ぐ子どもたちによって担われ、とても明るく、いわば光のコミューンである。同じ時期を駆け抜けた実践として、不思議な対照をなしている。

2009年6月16日

地味に地道に仕事仕事仕事

大学は前期の折り返し地点を過ぎ、ゼミコンパなども盛り上がり、梅雨のじめじめした季節を吹き飛ばす勢いだが、研究仕事の日常はひたすら地味地味に続いている。アリギの『北京のアダムスミス』の翻訳が遅々としているのに、昨年秋に企画した学会ゲスト論考(ドイツ語;)の翻訳の一部を某月刊現代思想系雑誌に載せることになり、締切きついなと思っていたところに、S社から刊行中のハイエク全集の訳稿ゲラが到着!(こんな時期に!)来週月曜メドに返却って… (ブログ書いてないで、仕事しろってか)

2009年6月30日

追加情報

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写真の形が悪くて、Prof. Reidが切れてしまいました。研究会初日の前評判で「イケメン」とのことだったので(おそらく間違いではない)、追加します。

2009年6月29日

土佐先生の研究会

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先週の金、土と神戸大学の土佐先生の主催する科研研究会に参加してきた。初日は若手の二人の研究者(中野佳裕さん、前田幸男さん)のご報告、二日目は海外ゲストDavid Chandler, Julien Reidさんのご報告であった(写真は二日目、Shani Giorgiandreaさんと清水耕介さんお二人のコメンテーターとともに。左端が司会の土佐先生)。
およそ国際関係論の分野で、M.フーコーの視角などを取り入れる論者たちの集まりで、興味深く聞かせていただいた。かねてから国際関係論と経済思想におけるリベラリズム(あるいはネオリベラリズム)の規定の違いには注目していたのだが、この共同プロジェクトをきっかけに、このあたりのことを考えていけたらとの思いを新たにした。

2009年6月19日

Revolutionary Roadと郊外問題?

先日の谷川シンポジウム後の懇親会で、デヴィット・ハーヴェイ『新自由主義』の役者のお一人である木下ちがやさんと少しお話しすることができたのだが、そのとき、映画Revolutionary Road(サム・メンデス監督)が実はハーヴェイ的世界を描き出しているとうかがった。主演が『タイタニック』のカップルということで人気のこの作品を、昨日ようやく近所のビデオ屋から借りて観た(夜更かし)。
 映画としての出来、あちこちのツメの甘さなどはともかくとして、確かに都市郊外の逃げ場のないやりきれなさが描かれており、ハーヴェイの都市論の世界といえるかもしれない。時代は1950年代のアメリカ、原作(リチャード・イエイツ)は1961年に出たとのことなので、当時の社会に潜む問題を浮き彫りにしたのだろう。しかし、く、暗い。熱演する俳優さんたちが気の毒なほどに、人間や社会がみじめに描かれている。「精神の病とされた数学者の隣人」が吐き出す台詞は、生前、作家として認められることのなかった原作者の叫びに違いない。

2009年6月21日

気分はABBA(古っ)

夏至の日曜日。ちまたではキャンドルナイトとやらをやっているらしいが、とにかく仕事だ。ゲラは先ほど無事に宅急便で送ったし(明日午前にS社着予定。よしっ)、ポランニーに関する訳稿の素訳もなんとか終わった!やったー!ま、翻訳の作業はここからがまだひと山もふた山もあるし、今週は金、土と神戸出張なので、早めに片づけておかなければいけないコトもあれこれあるが… 

昔、大学一年生のときに聴いた、故坂崎乙郎先生の「芸術学」の講義が秀逸だった。切れ味のいい著作をたくさん残した美術評論家である。いつも書ける限界まで原稿を書いていたようである。当時はちょうど『エゴン・シーレ』を書いていらした頃で、世紀末ウィーンのお話しなどもよかったが、本題以外で話の枕や途中で挿入されるものの見方や言葉などもガンガン響き、必死でノートをとったものだ。そんな坂崎先生があるとき、「原稿が終わった時はね、気分はもうABBAだよ」とつぶやいた、気がした。 えっっ 空耳? 真摯な坂崎先生と、ABBAのアッケラカンなサウンドは、too youngだったナカヤマのなかでしっくりこなかった。が、今ならわかる。そうですとも!気分はABBA!
そういえば映画『マンマ・ミーア』はミュージカルと同じく大人気だったようだが、あれ、どこで観たんだっけな(ウィーンだったか?)、ミュージカル会場では観客も歌い、踊っていたっけ。

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