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2023年2月 アーカイブ

2023年2月 3日

よしなしごと3題

1.
Love Rainbow Trainが1月に終了して、残念に思っている皆様。

ドラーグクイーンが出演しているラジオ番組は、それなりにありますね。「ナジャ」、「ブルボンヌ」などで、radikoで検索してください。

その他のSOGI (含LGBTQ)に関しては全体を把握することも難しそうです。

ところで、そんな皆様におすすめのラジオ番組があります。

エフエム鹿児島(ミューエフエム)の
「だいすけ・ゆうすけ・みすけの助太刀いたす」
https://www.myufm.jp/program/suke3/

です。いわゆる運動の最先端の人たちの話ではなく、地方都市で一緒に暮らしている男男カップルが、届いた相談メールの適当にコメントしています。世間の運動界隈が「同性婚」一点突破に向けて集結していることとも、かなり距離を置いているお気楽さで、肩の力が抜けます。


2. 「主題標識(トピックマーカー)としてのbe動詞

これは、日本語内部にある外来要素の話なのか、それとも、英語を学習途上の日本人が英語だと思って、非標準的な形を使ってしまっているのか。以下のツイートの前に観察した言語事象には、どちらも含まれているでしょうね。

RN:きなばる航汰(Nobuqatsu Minoula, 喜納原こうた) @nobusik 昔、札幌市の広告で「私はスタッドレス。Are you?」ってのがあった。和製英語の中で、be動詞がすっかりトピック標識になっている。しかも人称・数で変化する!それとも、ウナギ文の中でコピュラとして使われてると考えたほうがいいのだろうか。 午後11:06 · 2014年12月2日
Natsuko Nakagawa @nakagawanatsuko be動詞(コピュラ)をトピック・マーカーみたいに使う理由があるに違いないと前から思ってるんだけど、何故なのかはよくわからない。 午後10:25 · 2015年2月23日
RN:きなばる航汰(Nobuqatsu Minoula, 喜納原こうた) @nobusik あるレベルの、日本語要素を増やした英語もどきの中で、Be動詞が、主題を表わす標識になってる感じなんだけど、主題マーカーが、人称・数で変化するに至っては、まあ、混成言語だから起こりうるってことだろうね。 午後10:45 · 2015年3月31日
RN:きなばる航汰(Nobuqatsu Minoula, 喜納原こうた) @nobusik 札幌市の昔の広告で、「私はスタッドレス。Are you?」ってのがあった。日英混成語ではもはやbe動詞は、トピックマーカーが屈折するものになっている。 午後6:23 · 2018年1月22日 場所: 埼玉 さいたま市 岩槻区

以下の例は、「英語だと思って使ってらっしゃる例ですね。

DREAMS ARE COME TRUE。これは、「ARE」が無いだけで標準的用法になります。

宇野実彩子 - going on
https://www.youtube.com/watch?v=hOycFJspUW8

の歌詞で、「I'm just keep going on」ってのがあるんですが、「'm」が無いだけでかなり改善されますし、これを普段、英語人に向かって使っていても理解されるでしょうけどね。でも非標準的です。

DREAMS ARE COME TRUEの「are」も、I'm just keep going onの「'm」も、どちらもトピックマーカーで、日本語「は」に影響されて挿入されちゃった感があります。

人称・数に応じて変化するトピックマーカーの一丁できあがりです。


3.
先日ラジオを聴いていたら、速えー/早えー のどちらかの意味で、さらに第2音節の初頭子音がジェミネートしているのを聞き及びました。そのジェミネートした子音は[j]で、[hajje:](あるいは[haj:e:])な感じになっていました。この[j]は、元の早い/速いの中にある[j]なのか、それとも、長い単母音化した[e:]の前で一度消えて、ジェミネーションに際して再度挿入されたのか気になります。

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