「ミニ研究プロジェクト」2009年度報告会 を行いました(研究)

日 時   :2010年4月21日(水)15:00~17:00
会 場   :東京外国語大学府中キャンパス 研究講義棟427教室 (海外事情研究所会議室)
参加者数 :15名

テーマ/発表者 :
「ヒトの移動 なぜEPAがうまくいかないのか?―原因の多角的考察と今後の展望」
                     合地幸子(本学博士前期課程 地域・国際専攻2年)
                     横山友美(本学博士前期課程 地域・国際専攻2年)
「1989年改正入管法の意義と課題」
                     内田理子(本学博士前期課程 地域・国際専攻2年)

本センターでは、2009年度より、日本の多言語・多文化状況に関わる問題や関心にもとづく本学大学院生の自主的な研究プロジェクトを支援しています。去る4月21日に、2009年度に採択された2グループによる研究成果報告会を開催しました。

報告会では、まず合地幸子さん、横山友美さんから「ヒトの移動 なぜEPAがうまくいかないのか?―原因の多角的考察と今後の展望」と題してこの1年の研究活動にもとづいた発表が行われました。合地さんたちの研究グループでは、専門家による公演やワークショップに加え、介護者および被介護者とその家族へのアンケート調査を実施しましたが、それらに対するより細かな分析の視点の提示や、今後の国の政策・対応のあり方について活発な質疑応答や議論が交わされました。

続いて内田理子さんより、「1989年改正入管法の意義と課題」について発表が行われました。内田さんの研究グループにおいては、国会などの関係資料の調査に加え、1989年の入管法改正にかかわった関係者や複数の日系ブラジル人へのインタビュー調査が行われましたが、現時点から改正入管法の意義とそれがもたらした帰結について分析がされました。ここでも、国家レベルでの移民受け入れ政策のあり方について、日本の不備を指摘するとともにさまざまな意見交換がなされました。

両発表ともに、日本の多言語・多文化化の課題をみすえた本学院生ならではの研究内容となっており、今後の研究活動の継続が期待されます。

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日時: 2010年06月02日