多文化コミュニティ フィールドワーク―静岡県浜松市を訪ねて

多文化コミュニティ フィールドワーク
3月5日(金)~6日(土)に1泊2日で静岡県浜松市を訪ねるフィールドワークを実施しました。学部1年生~4年生まで合計で10名の学生が参加し、浜松市外国人学習支援センターなど2日間で6団体を訪問し、現場の方と意見交換などをしました。
3月9日(火)に事後研修会が開かれ、現在報告書の作成ならびに報告会の準備を進めています。

白糸台の小学校や地域の日本語教室で学習支援を続けてきた小島さん(日本語専攻 日本語教育学特化コース所属)にツアーの感想を伺いました。

「ブラジル人学校の中を見学できることに魅力を感じ参加を決めました。実際に各団体を訪問していく中で自分がしてきた支援を振り返り、もっと大胆なことができたかもしれないと感じました。
『この子のためにもっとこうしたい』という小さな思い付きはつい諦めがちになりですが、具体的に行動している場面まで思い描き実現させる。その必要を感じました。子どもたちの日本語学習を長期的に支援するという私がやりたい仕事の枠は現在社会に無いですが、その夢を実現させるためにも、ぜひイメージする力を大切にしていきたいですね。」


また、同フィールドワークに参加した馬渡さん(ドイツ語専攻)にもインタビューしました。


―北脇先生の授業でチラシをもらったことが参加のきっかけだったそうですね。
 高校時代、社会学に興味があったのですが、自分が実際学費支援などを受ける
ようになり、教育社会学の方向に向いていったんですね。日本のマイノリティの教育
とか。あと、旅費が出るということで、勉強にもなるしこれはお得だなと(笑)

―そこで2日間に渡り計6団体を訪問しました。
 「ムンド・デ・アレグリア」(外国人学校)や、「ジュントス南部教室」など教育支援に
取り組む団体が興味深かったすね。一番印象深かったのは、1日目に訪ねたブラジルふれあい会
です。代表の在日ブラジル人の方からお話を伺いました。

―ブラジルふれあい会は、情報提供や医療・食料支援をしているNPO団体ですね。
 「実際にこういうものを配っている」とダンボールを見せてもらって。その中には生卵や生野菜が
入っていました。生鮮食品を渡すということは、それほど生活に事欠いているのだと、リアルに感じました。

―そういった現状を前に戸惑いはありましたか。
 支援を受けている方を「苦労しているんだな」という目で見てしまうというか、フィルターを
かけてしまうというか。もっと人として向き合うことが必要だな、と。
ホテルや新幹線で皆さんと話し合いました。

―参加した学生10人中、9人が女性でした。
 しかも皆さん、支援室で既に学習支援や国際理解教育の経験があったもので。
萎縮してしまった部分が全く無いと言えばうそになりますが・・。
でも柴本さん(カンボジア語専攻)など、日本語教育に詳しい方の質問は
切り口が違って、刺激になりました。

―そんな馬渡さんも、日本語学習支援にチャレンジしてみるそうですね。
 河北先生からお誘いを受けて、3月いっぱい週1で武蔵野市の学習支援
ボランティアにチャレンジしてみることにしました。

―ずばり、今回のフィールドワークで一番感じたことはなんでしょう。
浜松市の方とはもちろん、外大内の人とも出会いがあって。学習支援をやってみようと
思ってみたのもそうですし、人とのつながりや、めぐりあいの中から色んなことが生まれてくると感じました。

現地に到着した学生ら
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見学の様子
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外国人学習センターでサルサを体験
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食糧支援について伺う
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ブラジル料理店で夕食を堪能しました
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多文化コミュニティ教育支援室は2012年の東京外国語大学の改組にあわせ、 より広いボランティア活動をサポートするためのボランティア活動スペースとなりました。
(本サイトはアーカイブとして公開を続けています)