1. 朝鮮語のカタカナ表記法について |
日本には公式的な朝鮮語のカナ表記法がないため、本サイトでは以下のような原則のもとで朝鮮語をカタカナ表記しています。
1. 初声
平音は語頭では清音で表記し、語中では濁音表記する。
カ/ガ ナ タ/ダ ラ マ パ/バ サ チャ/ジャ チャ カ タ パ ハ カ/ッカ タ/ッタ パ/ッパ サ/ッサ チャ/ッチャ
濃音は語中で母音の後では「ッ」を表記し、それ以外では「ッ」を表記しない。2. 母音
ア エ ヤ イェ オ エ ヨ イェ オ ワ ウェ ウェ ヨ ウ ウォ ウェ ウィ ユ ウ ウイ イ 3. 終声
終声は「ン」を除いて、みな小さい字で表記する。
ク ン ッ ル ム プ ン カナ表記は朝鮮語の発音を表記したものであり、ハングルを写したものではありません。例えば終声の「s」は文字としては「s」ですが、実際の発音は[t]なので、「ッ」と表記することになります。
また、カナ表記はあくまで便宜上のものにすぎません。カナ表記では平音・激音・濃音の区別、母音の区別、終声の区別などは正確にできません。カナ表記は現実の朝鮮語の音を必ずしも正しく反映してはいないことをあらかじめご了承ください。
なお、ハングルのローマ字表記は、Yale式ローマ字と福井式ローマ字を目的に応じて使い分けています。ハングルのローマ字表記はあくまでハングルそのものを転写した転字(transliteration)であり、発音を写したものではありません。
2. 朝鮮語版および朝鮮文・日本文の混在ページについて |
本サイトの朝鮮語版ホームページの閲覧にはハングルのフォントが必要です。Gulim や Batang などのハングルフォントを導入して閲覧してください。
また、本サイトの日本語版ホームページの一部には朝鮮文と日本文が混在したページがあります。これらのページを閲覧する場合にもハングルのフォントが必要です。中期朝鮮語など古い時代の朝鮮語の記述については、New Gulim など朝鮮語の古文フォントが必要です。朝鮮語・日本語の混在ページは Internet Explorer バージョン4.0以上あるいは Netscape Navigator 6以上を対象としているので、それ以外のブラウザでは正しく表示されないことがあります。あらかじめご了承ください。
本サイトは Internet Explorer でのみ動作確認をしています。したがって、それ以外のブラウザでは混在ページに不具合があるかもしれません。
なお、朝鮮語をローマ字表記したページは今後順次廃止し、全てハングルとの混在ページに移行する予定です。
3. 朝鮮語テクストの補助記号について |
本サイトの「要訣・朝鮮語」などのページでは、学習の便宜を図って朝鮮語の本文に以下のような補助記号をつけています。これら補助記号はあくまで便宜的に附されたもので、実際の朝鮮語のテクストには一切ついていないので、くれぐれもご注意ください。
⌒ 南の表記では分かち書き、北の表記では続け書きする ∧ 南の表記では続け書き、北の表記では分かち書きする △ 北で、直後の「 (イウン)」あるいは「
(ニウン)」を「
(リウル)」で表記する
▲ 北で、直後の「 (イウン)」を「
(ニウン)」で表記する
' 直後の平音が濃音化する ∨ 直後でリエーゾンが起こる / 交替する語形(条件によって形は違うが意味は同じもの) [ ] 省略可能 また、全般的には以下のような記号を用いて説明がなされています。
I 第I語基 動 動詞 不完名 不完全名詞 書 書き言葉 II 第II語基 存 存在詞 冠 冠形詞 話 話し言葉 III 第III語基 形 形容詞 間 間投詞 [ ] 発音 IV 第IV語基 指 指定詞 < > 漢字 これらの記号のほとんどは、『コスモス朝和辞典』(菅野裕臣他、白水社)や『朝鮮語の入門』(菅野裕臣著、白水社)、『朝鮮語を学ぼう』(朝鮮語学研究会編、三修社)で用いているものと同じです。
なお朝鮮語の本文は、共和国文献からの引用等でない限り、韓国での正書法に依拠しています。
4. レベルの目安について |
本サイトでいう「入門・初級・中級・上級」というレベルは、おそらく一般にちまたで言われているものより高く設定されていることと思います。
入門:文字の読み書き・発音から過去形を習得し、簡単な作文ができるレベル
初級:平易な文章を読み、平易な会話ができるレベル
中級:小説を読み、日常会話ができるレベル
上級:開化期や中期語のテクストを読み、高度な会話ができるレベル
したがって、一般の語学講座などでの初級はここでの入門、中級は初級、上級は中級に相当すると考えてくだされば差し支えなかろうかと思います。「要訣・朝鮮語」などの講座は、入門後半〜初級レベル(ちまたの初級〜中級レベル)以上を念頭において執筆しています。入門初期レベルを望むかたは、リンクをたどって行けばさまざまな講座と出会うことができるでしょう。
5. 著作権等について |
本サイトの記事の著作権は、引用等第三者の執筆になる部分を除いて、趙義成に属しています。著作権法の兼ね合い上、著作物は著作権者がその利用を許諾することができるとのことなので、引用・転載・改変の際は趙義成に一報を入れてください。ただし、非営利目的ならば本サイトの記事の引用は原則的に許諾する立場なので、いつでも一言声をかけてください(知識は万人で共有しよう!)。非営利目的の講座・学習会などで活用するのも自由です。朝鮮語学習の輪をどんどん広げて、マニアを量産しましょう(笑)。転載・改変についても、学習目的であればこれも原則的に許諾する方針です。ただし、それらの際には著作権者名を明記してください。なお、記事を無断で、あるいは任意に改変して引用・転載した場合、当方は責任を負いかねるのでご了承ください。
また、掲示板に投稿された文章は、それぞれの投稿者に著作権があります。投稿された文章の全部または一部を他の媒体等に転載する際には、必ず投稿者本人に転載の許諾を得てください。
最近、韓国国内において、某国立大学の某助教授が、日本語関連の某雑誌に本サイトの一部を無断で引用・改変して記事を掲載するという事例が発覚しました。このような行為は明らかに著作権法違反となりますので、くれぐれもご注意願います。
記事に書かれた内容は絶対的に正確である保証はありません。内容に関しては確かであるよう常に気を配ってはいますが、学に志す者とはいえ私も人間ですから時には間違いをすることもあります。記事内容等について、意見などがおありでしたら、趙義成にメールで知らせていただけると幸いに思います。
6. 民族名等について |
本サイトでは、朝鮮民族全般にかかわる事項に関しては「朝鮮」とし、大韓民国にかかわる事項に関しては「韓国」あるいは「南」と略し、朝鮮民主主義人民共和国にかかわる事項に関しては「共和国」あるいは「北」と略します。