徹底比較ヨルダン&オマーン
2023.10.03 アラビア語,オマーン,ショートビジット,ヨルダン,派遣留学
お初にお目にかかります。ペンネーム「顔の見えない女」と申します。
私はヨルダンとオマーン、両方に留学経験がございます。そこで今回はいつか留学を希望される皆さんの為、この2カ国を私の経験から比較させて頂きます。是非最後までお付き合いの程よろしくお願い致します。
[2023年度時点での留学形態]
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ヨルダン: ショートビジットでアリー・バーバーインターナショナルセンター、派遣留学でヨルダン大学(お互いすぐ目の前にある為、長期短期どちらで行っても同じ生活圏で生活する。渡航時期によっては派遣留学者とショービジ留学者が顔を合わせることもある)
オマーン: 派遣留学でスルタンカーブース大学
[日本からの行き方]
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ヨルダン、オマーン共にドーハ、ドバイ、アブダビなどを経由して入国するのが一般的。
[気候、天気]
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ヨルダン: 海が少なく、首都アンマンは内陸部なのでカラッとしており、日陰や室内では8月でもエアコン不要。
オマーン: 海沿いなので湿気がすごい。9月でも日本の8月並に暑く、汗をかく。エアコンの効いた室内から一歩外に出ると眼鏡が曇る。日差しが強いが帽子よりサングラスの人の方が多い。
[大学付近の環境と立地]
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ヨルダン: 交通量が多い。ガタガタの部分もあるが歩道あり。歩ける。カフェ、クリーニング、スーパー、床屋、文具店、飲食店など何でもある。服や靴、化粧品もある。ローカルモールでは中華料理が、大学裏ではイエメン料理が食べられる。シャワルマもマクドナルドも八百屋さんもある。市街地行きのバスが出ている。クレジットカードが使えず現金のみのお店も多い。銀行あり。
オマーン: 道がそもそも歩行者用に出来ておらず、何でも車やタクシーで移動。大学から留学生寮までバスがある。留学生寮付近にはスーパー、薬局、ガソリンスタンド、カフェ、床屋、クリーニングなどがある。服、靴、化粧品の店はないのでタクシーを出して大きめのスーパーに行くか遠くのモールに行く。銀行はあるがATMの調子が悪かった。
[ご飯とおやつ]
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ヨルダン: シャワルマが美味しい。注文を受けてから炭火で焼いてくれるマトンケバブも美味しい。店員さんと仲良くなるとピクルスをつけてくれることがある。イエメン料理店のクナーファが絶品。疲れた時のアイスは最高。柔らかく煮たマトンを載せたご飯にヨーグルトソースをかけて頂く。肉と米と乳製品をよく食べる。魚は高く、小さいスーパーだと冷凍しか売っていないことも普通。日本でもお馴染みの外資系チェーン店は高い。マクドナルドが高級ショッピングモールに入っている。肉も野菜も果物も量り売り。
オマーン: スパイス入りミルクティーのカラックティーが定番で、一杯40円で飲める。生搾りジュースの店がとにかく多い。出前や宅配が日本より発達している。鶏肉載せご飯は学生のお昼ご飯の定番。しょっぱい飲むヨーグルトみたいな「塩味ラバン」もある。甘いラバンもある。鶏肉とパンと乳製品をよく食べる。デーツとコーヒーと紅茶が大好き。小さいスーパーでも魚売り場がある。鮪や鯛の尾頭付きが買える。マクドナルド、サブウェイなどは高い。卵や乳製品を除いた生鮮食品は量り売り。
[動物]
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ヨルダン: 野良猫がゴミ箱を漁っていた。不妊去勢手術はしていない猫も見た。稀に飼い犬も見た。高速道路付近に野犬がいた。生きているガチョウの足を持って持ち帰る人がいた。市街地に動物を売っている店があるが、ペットショップとそうでない店(要は食料品店の一種)との区別がつきにくい。
オマーン: 交通量の多い道路のすぐそばを、大量の羊が歩いている。農家さんが放牧に連れて行っている途中。猫は食べ物を求めて寮の8階まで上がり込んでくる。犬は見ない。
[コロナとマスク]
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ヨルダン、オマーン共にマスクありでも浮かないが、最近は殆どコロナの話を聞かない。又、殆どの人がマスクなし。もちろん地元民の中にもマスク着用者はいる。ヒジャブ着用者限定だが、マスクありだとニカブの代用品と間違われることがある。実際にマスクをニカブの代用品として使っている人がいるらしい。
[服装]
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ヨルダン: お好み次第。男女共に日本と同じ服装で浮くことはまずないが、モスクでは女子は貸出アバヤ(自前のアバヤがある場合は貸出アバヤ免除)、男子も膝から下が出る短パンなどの場合は、貸出アバヤ着用が求められる。残念ながらこの貸出アバヤはオシャレとは決して言えないので、オシャレな方がいい人は自前のアバヤを用意しましょう。モスク以外では男子は洋服や普段着が多く、民族衣装は観光地ぐらいでしか見なかった。尚、お土産としても買える。女子は半袖髪出しの人、パンツルックにヒジャブの人、アバヤの人、ニカブの人など様々。ヒジャブの被り方もお好み次第。尚、非ムスリマがヒジャブ、アバヤ、ニカブを着用したところでまず肯定的な反応しか返ってこない。受けはいいので積極的にアバヤにチャレンジしてみよう。
オマーン: 男女共に過度な露出がなければ日本と同じ服装で浮くことはない。男子の場合民族衣装を着ているのがオマーン人、私服洋服は外国人。外国人が民族衣装を着ているところは見たことがない。逆にオマーン人男子は民族衣装でないと大学図書館に入れないらしい。 女子はオマーン人の場合大部分がアバヤ着用。理系学生などは着ていないこともある。ヒジャブの巻き方はヨルダン同様お好み次第。ヒジャブから前髪や毛先を出している人も多いが、ヒジャブ未着用者はほぼ外国人。こちらは男子と違い、外国人でもアバヤ着用の場合が多々見受けられる。そして外国人がアバヤを着ていても全く浮かないし、むしろ受けがいい。インド人も多いのでスーパーにインド服売り場がある。女子の服装は抑圧されていると言われがちだが、実は女子の方が自由度は高い。
[移動手段]
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ヨルダン: バスか流しのタクシー。もちろん配車アプリもある。大抵がメーターなので値段交渉は少ない。バスは平日だと頻繁に来るが、休日だといつ来るかわからない。乗っていけとしつこいタクシーはない。交通マナーは悪く、煽り運転やパッシングも普通。一度渋滞中に前の車に追突した車を見た。
オマーン: タクシー配車アプリが一般的。バスもある。メーターはほぼ見ない。女だけで歩いていると、知らない車が「乗せていってあげる」と声をかけてきたり、タクシーに乗っていけとしょっちゅう声をかけてくる。煩わしければ、タクシーならシカトで大丈夫。交通マナーは悪く、シートベルトしていない人も多い。一般道であっても100キロ以上出せる道もある。
[日本のもの]
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ヨルダン: フィギュアを扱うホビーショップあり。スーパーにパン粉や醤油もあった。日本製フライドポテトもあった。ただし著作権のいい加減なグッズも多数。きかんしゃトーマスとトランスフォーマーを掛け合わせたおもちゃがあった。
オマーン: 中国製の日本アニメグッズを販売する店がある。キャラものの著作権はほぼグレー。ピカチュウとドラゴンボールを掛け合わせたキーホルダーがあった。鬼滅の刃のリボンをつけた女の子が、振袖姿の保護者と一緒に、大学の日本文化サークルのお祭りで抹茶ミルクを飲んでいた。モールでは日本のカチューシャや足裏スプレーも売っていた。
同じアラブでも違った魅力を備えたヨルダンとオマーン、書きたいことはまだまだ沢山ありますが、今日はここまで。お付き合い頂きありがとうございました。
※写真はオマーンのお昼ご飯