『総合文化研究』 第18号
東京外国語大学総合文化研究所による雑誌 『総合文化研究』 第18号が刊行された。
「知覚の変容と文化表象」として特集が組まれ、私も論文「衣服の二重性―またはラーマノワの挑戦」を寄稿した。
なお、表紙に用いられた絵画は、松浦寿夫先生の大作 『午後の韻律法』(2014年)。
淡い色のコンポジションがちょっとアンニュイでうららかな春の午後を思わせる。
最近、総合文化研究所は活動がずいぶん活発になっている。
講演会やシンポジウム等さまざまなイベントを開催している他、博士後期課程の院生による定期的な研究会を立ち上げた。
山口裕之先生が代表を務める科研(通称「アヴァンギャルド科研」)もワークショップを始めている。
雑誌『総合文化研究』の論文、イベント報告、書評を読んでいると、専門分野の「壁」を取り払って自由に横断する気力と視点が得られる気がする。
とりわけヨーロッパ中心になりがちな文化研究ではなく、本学が強みとするアジア文化圏研究との交流・交錯をより深化させて「超領域的・横断的文化文学研究」をもっと活性化していけたらと思う。