2011年度 欧米第一地域基礎Ⅱ
授業題目名:ドイツ語圏の文化2 (2011)
開講時間
後期水曜・2限
授業の目標
- ドイツ語圏の文化の大きな流れを政治・社会史のうちに位置づけながら把握する。
- できるだけ多くの作品・文化的事象にふれ、特に関心をもった対象に対する知識を深める。
- アカデミック・スキルズのトレーニング
授業概要
ドイツ語圏の文化の流れを概観する講義を行う。後期は20世紀を中心に扱う。与えられたテーマ・対象に関して受講者が各自レポートを作成し、授業で発表する。
授業計画
5回の通史的レクチャー、2回のトピック的レクチャーの後、受講生に発表を担当してもらう。発表ごとにディスカッションを行い、コメント・補足的なレクチャーを行う。以下にあげる発表テーマは変更の可能性あり。
- 第1回 10月5日 オリエンテーション――(1)授業の目的、方法、成績評価について(2)アカデミック・スキルズについてのレクチャー (3) 発表のテーマ・対象と発表の日程
- 第2回 10月12日 講義01 世紀転換期:「世紀末ウィーン」、表現主義
- 第3回 10月19日 講義02 ワイマール文化:ダダ、映画、カバレット
- 第4回 10月26日 講義03 「戦後」から「ドイツの秋」まで(1):「47年グループ」、アデナウアー時代
- 第5回 11月2日 講義04 「戦後」から「ドイツの秋」まで(2):学生運動、「ドイツの秋」
- 第6回 11月9日 講義05 「ニュージャーマンシネマ」から「ポップ文学」まで
- 第7回 11月16日 講義06 マルクス、フロイト
- 第8回 11月30日 講義07 ブレヒト『三文オペラ』
- 第9回 12月7日 発表01:世紀転換期01:(シュニッツラー『死人に口なし』/クラウス『人類最後の日々』)
- 第10回:12月14日 発表02:世紀転換期02:(ホフマンスタール『手紙』、カフカ『変身』/『城』/『審判』/『流刑地にて』)
- 第11回 12月21日 発表03:ワイマール文化01 (Th.マン『魔の山』、デープリーン『ベルリン・アレクサンダー広場』)
- 第12回 1月11日 発表04:ワイマール文化02 (F.ラング「メトロポリス」、ベンヤミン『技術的複製可能性の時代の芸術作品』)
- 第13回 1月18日 発表05:「戦後文学」 (ギュンター・アイヒ『夢』、ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』)
- 第14回 1月25日 発表06:「ニュージャーマンシネマ」から「ポップ文学」まで01 (ハントケ『ゴールキーパーの不安』、ファスビンダー「マリア・ブラウンの結婚」)
- 第15回 2月1日 発表07: 「ニュージャーマンシネマ」から「ポップ文学」まで02 (ブルシッヒ『太陽通り』、クラハト『ファーザーラント』)
成績評価の方法
出席および授業への積極的参加20%、発表30%、レポート50%で評価する。
テキスト・教材・参考書等
教科書:柴田翔編著『初めて学ぶドイツ文学史』ミネルヴァ書房を前期に引き続き用いる。
これと並び特に重要なものとして、三島憲一『戦後ドイツ―その知的歴史』および『現代ドイツ―統一後の知的軌跡』岩波新書、 その他、多数の参考文献を授業中に指示する。
受講上の注意
- 「地域基礎」という授業の性格にのっとって、ドイツ語圏に関する基本的な知識・理解を深めるために提供される入門的な授業である。
- 夏学期だけの受講も可能ではあるが、冬学期と内容的に連続して授業を行い、一年間でドイツ文化を概観するので前期と後期の両方の授業を受講することが強く望まれる。
- 受講希望者があまりに多い場合には人数調整を行う可能性もある。

