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−教材作成法とその使い方−
 


「自然会話教材を用いた会話教育−教材作成法とその使い方−」
招待講演、国際交流基金トロント事務所、カナダ. 2008年6月1日

【要旨】


海外で日本語を教える際の難しさの一つに、なかなか「日本語の自然なコミュニケーションの方法」を伝えられないということがある。最近は、海外でも日本のアニメが人気を博しているし、ドラマなども手に入りやすくはなった。しかし、それらの中での「会話」や「やりとり」は、やはり特殊なものが多く、自然会話の特徴とは異なるものが多い。日本や日本語への興味を喚起するために、ドラマを活用することはできるが、適切なあいづちの打ち方や、「あ、ちょっとそれは・・・」というような最後まで言い切らない言い方など、自然会話のやりとりの特徴を教えるのは、意外と難しいものである。むしろ、それ以前に、「自然会話の特徴」自体が、明らかになっているとは言い難く、一般にも、あまり意識されていないのが実情である。
  この講演では、様々な場面における自然な会話を録音・録画し、その語用論的分析に基づいて自然会話を教材化するというプロジェクトを簡単に紹介し、その上で、Web形式の「自然会話教材」の試作版を実際に見ながら、その使い方を考えるとともに、このような教材が「会話教育」全体の中でどのように位置づけられ、活用できるのかについて考える。また、自然会話の教材化の過程を通して明らかになった作成上の注意点についても触れ、今後、多くの方が簡単な自然会話教材の作成に挑戦することを期待したい。


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