スーダンにおける紛争問題の構造を分析した上で、その平和構築活動のあり方について考察を加えた。そこで中心的な課題として設定したのは、スーダンという国家を問い直すことによって、平和構築のあるべき姿を模索することであった。そのような問い直し作業なくしては、スーダンにおける平和構築活動の指針を見出すことはできない。欧米的な価値観を基盤にした国際介入によってアフリカ諸国における紛争後平和構築が行われてきていることの問題性を、スーダンにおける平和構築と国家形成の過程に着目して、検討する。
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