2008年立法委員選挙 選挙区79議席の当落とコメント

作成:小笠原           2008年1月20日
県市 選挙区 民進党 国民党 親民党 台聯 無党籍
その他
コ メ ン ト
台北市 1区 高建智 丁守中       高は謝派の現職。予備選で陳水扁に抗議して議員辞職した新潮流の林濁水と蘇派の現職鄭運鵬を破った。丁は深藍外省系で退役軍人組織の支援を受ける前職。高は深緑路線で丁を攻撃したが効果がなかった。予想通り丁が圧勝。
2区 王世堅 周守訓     周奕成 王は深緑の謝派現職。その言動はしばしば論争の的となった。党内予備選でイメージのよい新潮流の女性現職蕭美琴を破った。国民党の周は深藍外省系若手現職。第三社会党の周奕成が参戦するも大勢に影響せず。淡水河と基隆河に挟まれた社子はたびたび洪水に見舞われ国民党市政に対する不満が強い。周はくら替え出馬で基盤が弱く,基礎票で有利な民進党は本来勝てる区であった。国民党は当初周の当選は困難と判断し同党市議も様子見でいたが,民意調査で支持が伸び投票1ヶ月前から市議が動きだし典型的なバンドワゴン効果で逆転した。小選挙区制ではイメージの悪い候補は基礎票があっても勝てないという事例となった。
3区 郭正亮 蔣孝嚴   謝馥米   郭は扁派現職。蔣孝嚴は深藍外省系現職で蔣経國の隠し子。郭は蔣時代を擁護する蔣孝嚴を攻撃したが効果がなく,蔣が予想通り圧勝。
4区 徐國勇 蔡正元       徐は謝派中堅幹部の現職。蔡は国民党本土派の現職。徐は蔡のスキャンダルを攻撃したが,基礎票の多い蔡が予想通り圧勝。
5区 段宜康 林郁方       段は外省系で新潮流の前職。台聯の黄適卓との民意調査で段に一本化。林は元親民党の現職で客家。双方激しいネガティブキャンペーンを展開した。民進党は重点区としてテコ入れしたが票が伸びず,林が予想通り勝利。
6区 羅文嘉 李慶安       民進党は公募候補を引き下げ元扁派で客家の羅を追加公認。李は有名政治家族で深藍外省系の女性現職。李が予想通り圧勝。
7区 田欣 費鴻泰   張國慶   民進党市議の田は外省系の独立派。深藍外省系で元新党の現職費と対決。費がダブルスコアで圧勝。
8区 周柏雅 ョ士葆       民進党は公募候補を引き下げ市議の周を追加公認。馬派の現職頼は本省人で元新党。頼がトリプルスコアで圧勝。
台北県 1区 李顯榮 呉育昇   莊孟學   国民党公認を得た馬派の現職呉に本土派現職の李が反発し離党。民進党は当選5回の李を追加公認。淡水を分かつ二つの派閥がそれぞれについた。知名度の高い呉が馬英九効果も得て李を突き放した。
2区 林淑芬   柯淑敏 林志嘉 楊蓮福 新潮流の林と謝派の黄劍輝が予備選挙で激しく対立。黄が勝ったが不正が発覚し辞退。国親協力が成立し親民党の柯が公認を得たことに国民党で三重幇関係者の楊蓮福が反発し党規違反参選。柯は以前の選挙でいた黒い後ろ盾がいなくなり最後の追い込みができなかった。台聯の現職林志嘉の出馬で苦戦となったが民進党の林淑芬が激戦を制し当選。
3区 余天 朱俊曉   劉一コ   民進党は予定していた新潮流派現職の陳景峻が入閣したので,有名芸能人の余天を追加公認。朱は父親が元三重市長で地元密着型。当初朱がリードしていたが余が激しく追い上げ逆転当選した。
4区 呉秉叡   李鴻鈞 鄭余豪   民進党予備選で蘇貞昌側近の現職呉と謝派の現職曹來旺が激しく対立。曹が勝ったが不正が発覚し辞退。国親協力が成立し,親民党の現職李に一本化。国民党は蘇貞昌の気勢を削ぐため密かに最重点区と位置づけ強力に支援,激しい競り合いを制した。
5区 廖本煙 黄志雄       民進党は台聯の現職で元樹林市長の廖に譲歩。台聯は廖を除名し民進党が追加公認。国民党の黄はテコンドーで金を取った元五輪選手で前回比例区で初当選。黄は知名度は高いが地元密着型ではなかったので国民党中央も当選は難しいと見ていた。黄の当選は大環境の利による。
6区 王淑慧 林鴻池       王は県議を経て当選2回の女性現職。前板橋市長の林は小選挙区になり有利になった。林が予想通り当選。
7区 莊碩漢   呉清池 林育任   莊は扁派で行政院発言人を歴任後前回初当選。国親協力が成立。親民党で元板橋市長の現職呉が予想通り当選。
8区 趙永清 張慶忠       趙は原発反対運動で国民党から民進党に転じた。当選5回で扁派。国民党予備選で,実業家で本土派の張が深藍外省系の李慶華を破る。張は中和市近辺のモーテルを多数持っていると言われているが本人は否定している。張が予想通り当選。
9区 不戦敗 林コ福   周倪安 洪一平 民進党は候補を擁立できず不戦敗。国民党の永和市長の洪一平が党規違反参戦。林は元親民党で元永和市長。国民党公認の林が予想通り当選。
10区 李文忠 盧嘉辰       新潮流の李文忠は陳水扁に抗議して議員辞職。からくも予備選勝利。国民党現職の李嘉進は比例区へ転出し盧に一本化。新人の盧は土城市長で地元密着型。盧が大環境の利で競り合いから抜け出し当選。
11区 陳永福 羅明才       国民党内で本土系の現職羅が外省系有名現職雷倩を退ける。羅の父親は元有名黒道。羅が予想通り圧勝。
12区 陳朝龍 李慶華     廖學廣 8区の国民党予備選で敗れた李が敗者復活。陳朝龍は扁派現職で地元密着型。汐止の地元政治家廖が出馬。国民党李慶華が知名度を活かして新住民の多い汐止で票を伸ばし当選。
基隆市 単一区 游祥耀 謝國樑       藍優勢区。謝國樑は元親民党で地方家族出身。前回最年少当選。謝が予想通りダブルスコアで圧勝。
桃園県 1区 李鎮楠 陳根徳       国民党本土派の陳根徳が公認獲得。陳は県議会議長を歴任し当選3回の実力派。予備選敗北の現職林正峰に不満があったが,陳が予想通り当選。
2区 郭榮宗 廖正井       新潮流の彭紹瑾が予備選で辞退し扁派の郭に一本化。桃園県副県長の廖は当初5区を希望していたが国民党の呉主席の説得でくら替え出馬。閩南系の郭に対し客家の廖は不利であったが,呉と桃園県長の支援を受け逆転当選。
3区 彭添富 呉志揚       親民党の鄭金玲が比例区へ回り国親協力成立。民進党の彭も地元をよく回っているが,国民党主席呉伯雄の息子の呉が客家票を押えて予想通り当選。
4区 黄宗源 楊麗環       民進党は台聯の現職黄宗源に譲歩。台聯は黄を除名し民進党が追加公認。当選2回の女性現職の楊が予想通り当選。資金力のある黄も及ばなかった。
5区 李月琴 朱鳳芝       深藍外省系で当選6回の女性現職朱が予想通り圧勝。
6区 邱創良 孫大千   姚吉鴻   民進党は候補擁立をあきらめ元親民党の前職邱創良を担いだが,深藍外省系の現職孫が予想通り圧勝。
新竹県 単一区 不戦敗 邱鏡淳     徐欣瑩 民進党は不戦敗。国民党の現職邱が予想通り圧勝。
新竹市 単一区 鄭宏輝 呂學樟       国民党の予備選で元親民党の現職呂が公認獲得。予備選に敗れた国民党現職柯俊雄は農民党に参加。藍陣営にしこりがあったが,呂が民進党の市議鄭宏輝を破り当選。
苗栗県 1区 杜文卿 李乙廷       扁派の現職の杜と県農會総幹事の李との対決。地元密着型の杜が追い上げたが基礎票で勝る李が逃げ切った。
2区 ・運喜 何智輝       国民党は調整を断念しともに現職の何と親民党の徐を公認。地方派閥の勢力関係で徐が予想通り当選。国民党の票が割れたが民進党は漁夫の利に遠く及ばなかった。
徐耀昌
台中県 1区 蔡其昌 劉銓忠       蔡は新潮流。劉は台中地方派閥紅派で農会をバックにする。劉が予想通り当選したが票差は少なく,古いタイプの地方派閥候補は必ずしも安泰でないことを示した。
2区 劉瑞龍       顔清標 国民党は無党籍の顔清標を支援。顔は台中地方派閥黒派。地元密着型の顔が予想通り当選。
3区 簡肇棟 江連福       民進党予備選で新潮流の前職簡と謝派の女性現職謝欣霓が激突。民調をやり直して簡に決定。国親がもめていたが親民党の馮定國は退選し江に一本化。両者とも地元密着型。激しい非難合戦となった。江は高慢という評判で一部支持者の離反があったが,選挙違反の摘発で危機に陥り低姿勢で陣営をつなぎとめ当選にこぎつけた。
4区 不戦敗 徐中雄   高基讚   徐は国民党本土派で馬英九支持。台聯の高は県議2期目。民進党は候補を擁立できず台聯の候補を支持。地元密着型で当選5回の徐が予想通り当選。
5区 郭俊銘 楊瓊瓔       反新潮流の現職呉富貴が党中央の調停を受け入れ新潮流の郭を支持。国民党女性現職の楊が予想通り当選。
台中市 1区 蔡明憲 蔡錦隆       蔡は新潮流派の元職。中央政府の役職を経て地元に戻る。過去の選挙の怨念あり。二人の蔡の闘いは,基礎票で上回る国民党の蔡が予想通り当選。
2区 謝明源 盧秀燕     沈智慧 国親の調整がつかず親民党の当選6回の女性現職沈が無党籍で出馬。国民党の盧は当選3回の外省系女性現職。民進党の謝は当選2回で游派。沈の票しだいで民進党に漁夫の利の可能性があったが,沈の票は伸びず盧が当選。
3区 何敏豪   黄義交     民進党の王世が台聯の何に譲歩し一本化。民進党は何を追加公認。何は政治家族出身で地元密着型。国親協力成立。宋楚瑜側近で当選3回の黄は知名度が高いが,台中市内のもとの地盤から外れてのくら替え的出馬であった。国民党中央も何が有利と見ていたが,親しみと吸引力のある黄が候補の魅力で勝り逆転当選。
南投県 1区 林耘生 呉敦義       国民党秘書長で現職の呉が予想通り圧勝。民進党は県長選挙の遺恨を引きずったままで精彩を欠いた。
2区 湯火聖 林明溱       湯は旧美麗島系。林洋港系の林は集集鎮長,県議を歴任し県観光局長。林はこのポストをフルに活用し,中国人観光客の導入による県観光産業の活性化を訴え,地元密着型の湯に逆転勝利した。
彰化県 1区 柯金コ 陳秀卿     陳進丁 柯は新潮流派。国民党は現職の陳杰が比例区に転出し現職陳秀卿に一本化。陳秀卿は鹿港の政治家族で夫から地盤を受け継ぐ。無党籍の現職陳進丁も出馬し混戦となったが,国民党の陳が予想通り当選。
2区 邱創進 林滄敏   林招膨   邱は新潮流派。国民党の林は県議から立委に転進し前回トップ当選。国民党の林が予想通り当選。
3区 林重謨 鄭汝芬     楊宗哲 扁派で民進党「三宝」の一人林が台北市から転戦。国民党の鄭は有線テレビを経営する政治家族関係者。無党籍の現職楊宗哲も出馬し混戦となったが,鄭が予想通り当選。
4区 江昭儀 蕭景田     陳朝容
謝章捷
江は扁派だが游を支持し予備選で新潮流の魏明谷を破った。国民党の蕭は県議会副議長。元親民党で現職の陳朝容と副県長の謝章捷も無所属で出馬。この2名は蕭の当選を阻むことを目標としていたので,江に漁夫の利の可能性があったが,実力のある蕭が大環境の利も得て当選。
雲林県 1区 陳憲中 張嘉郡       前県長張榮味の娘張嘉郡が民進党の現職陳に挑み当選。張は弱冠28歳で今回の最年少当選者。党ではなく張派が全面的にバックアップした。台湾意識の強い陳は知名度は高かったが基礎票の劣勢を挽回できなかった。
2区 劉建國 張碩文     尹伶瑛 国民党は調整が難航していたが許派の現職許舒博が断念し張派の現職張に一本化。張は前県長張榮味の秘書出身。両者は同じ姓だが親戚ではない。対照的に民進党と台聯は決裂。尹伶瑛は離党し無党籍で出馬。尹は劉の真向いに選対本部を構え,両者はビラで非難の応酬を続けた。緑の分裂で張が当選。尹は環境問題,劉は社会的弱者支援の活動で県内でも評価されていたので,双方の党中央の無策で犠牲になった形だ。
嘉義県 1区 蔡啓芳 翁重鈞       扁派の蔡が予備選で謝派の林國慶を破った。蔡は民進党「三宝」の一人。翁は嘉義地方派閥黄派の実力者。翁が派閥の存亡をかけて必死に戦い形勢を逆転して当選。典型的な地方派閥選挙で国民党中央は関与していない。
2区 張花冠 涂文生       民進党現職の張は陳明文県長の盟友で扁派。涂は民雄郷農會総幹事。張が予想通り圧勝。
嘉義市 単一区 莊和子 江義雄   凌子楚   民進党と台聯が決裂。国民党は市長選挙,立委補欠選挙で連勝していたが,予想ほど票は伸びず緑の分裂でかろうじて当選。
台南県 1区 葉宜津 洪玉欽       陳総統の故郷。扁派の女性議員葉と国民党本土派のベテラン男性議員洪の対決。洪は王金平が支援。葉は組織力は弱いが総統夫人と親しく地の利がある。葉は候補の1対1の魅力で勝っていたので予想通り当選したが,予想以上に票を伸ばした理由については今後調査。
2区 黄偉哲       李和順 民進党予備選で無派閥の現職黄が扁派の現職で「三宝」の一人侯水盛を破る。国民党は無党籍の李を支援。黄はメディアによく出て知名度が高いが,李は県議出身の地元密着型。黄は苦戦が予想されたが当選。黄が大環境の不利をどのようにはね返したのかは今後調査。
3区 李俊毅 呉健保       李は謝派で当選4回。呉は新人だが県議会議長で実力者。呉は野球賭博関与で捜査対象になっているが組織力がある。国民党は1ヶ月前の段階で呉が当選圏入りと見ていた。選挙情勢がどのようにして逆転したのかは今後調査。
台南市 1区 陳亭妃 王c婷       民進党予備選挙で市長の支援を受ける市議の陳亭妃がベテラン現職の唐碧娥を破った。国民党の王は政治家族出身。若手だがすでに当選3回。市内に数個所の事務所を構え日常活動を欠かさない地元密着型。王金平が支援。若手女性候補同士の対決は,国民党の王が競り合いから抜け出した。しかし1ヶ月前の段階で当選を確信した王はその後選挙資金を出し惜しんだため,最後の票固めの段階で陣営の動きが鈍り,陳に逆転を許した。
2区 ョ清コ 高思博       ョは新潮流派で当選3回。台聯の錢林慧君は比例に回り一本化。国民党の高は政治家族出身で知名度のある現職。大環境は民進党に不利で接戦となったが,候補の1対1の魅力でョが上回り予想通り当選。
高雄県 1区 顔文章   鍾紹和     民進党現職の顔は新潮流派で楊秋興県長系。農民票に食い込む。国親協力が成立し元親民党の現職の鐘に一本化。鐘は客家の政治家族出身で当選3回。高雄県地方派閥白派(王金平系)に不満があったが,国民党の県議李鴻鈞は退出。基礎票は緑優勢だったが,小選挙区になり特定の地盤を持つ鐘が戦いやすくなった。鐘が予想通り当選。
2区 余政憲 林益世     劉政瑋 民進党の前高雄県長の余は新潮流派の現県長楊秋興と対立。余は高雄県地方派閥黒派出身。扁派で内政部長も歴任。林は高雄県地方派閥紅派出身で当選3回。国民党副主席を歴任。農民党の劉の影響は微弱。家族でポストを占める余家に対する反感,民進党内の派閥争い,大環境の不利が重なり,当初優勢を伝えられた余が落選。林は大環境の利に加え,地方派閥の団結と党中央のテコ入れがあり形勢の逆転に成功した。
3区 陳啓c 呉光訓     徐慶煌 民進党の予備選挙で前県長派の陳啓cが現県長派の徐を破ったが,徐は党規違反出馬。呉は白派の実力者。過去ばらばらであった国民党系地方派閥が今回は結集したので徐の得票数しだいで国民党の呉に漁夫の利の可能性があったが,基礎票で勝る陳が逃げ切った。呉は王金平がテコ入れしたが及ばなかった。
4区 林岱樺 江玲君   呉隆傑   当選2回の林岱樺は陳水扁を批判し窮地に陥ったが,新潮流をすでに退出していたので難を免れた。江は国民党の党主席選挙で真っ先に馬英九を支持した県議。若手女性候補同士の対決は,当初は林が優勢であったが,馬英九が何度も現地入りし最後の1ヶ月で江が逆転した。国民党も予想しなかった江の当選は,馬英九効果と見てよいであろう。
高雄市 1区 姚文智 黄昭順       親民党で外省系の張顯耀は比例に回り,国民党の女性現職黄に一本化。姚は新聞局長を務めた謝派の若手新人。基礎票の優勢を活かし当選5回の黄が予想通り当選。
2区 管碧玲 羅世雄       管は謝派幹部。緑優勢区。知名度が高い管が当選したが,逆風を受けて予想以上の接戦となった。
3区 李昆澤 侯彩鳳     林進興 游派の現職林進興が新潮流の現職李を破ったが汚職事件で党中央が保留。林は無党籍で出馬。台聯の曾燦燈は退選。侯は当選2回の女性現職。投票日前日に剃髪のパフォーマンスを見せた。緑優勢区であったが分裂し,侯が漁夫の利を得て逆転当選。
4区 黄昭輝 李復興       民進党の現職黄は扁派だが游を支持した。台聯の羅志明が退選し一本化。緑優勢区であり黄の当選が予想されていたが,大環境の利を得た李が逆転当選した。
5区 郭玟成 林國政       緑優勢区なので国民党の実力者は立候補を見送り市議の林が出馬。逆風はあったが市議出身で現職の郭が予想通り当選。
屏東県 1区 蘇震清       蔡豪
藍群傑
張惠怡
民進党予備選で前県長の蘇嘉全が推す県議の蘇震清が現職の鄭朝明を破る。国民党は無党籍で地元密着型の蔡豪を支援。国民党県議の張惠怡が反発し無党籍で出馬。藍群傑は元台聯。蘇と蔡が激しく競り合ったが蘇が逃げ切った。蔡は一部支持者の離反を招いたことがひびいた。
2区 李世斌 王進士       民進党の李は県議で県党部主任。国民党の王は前屏東市長。小選挙区となり特定の地盤を持つ王に有利になった。王が予想通り当選。
3区 潘孟安 蘇清泉     周碧雲 民進党現職の潘は新潮流派。国民党は東港の病院長の蘇を公認したが,国民党県議の周が反発し無党籍で出馬。緑優勢区なので潘が予想通り当選。
宜蘭県 単一区 陳金コ 林建榮       民進党現職の陳は新潮流派。国民党現職の林は元宜蘭市長。大環境の利を得た林が激戦を制し当選した。
花蓮県 単一区 盧博基   傅崑萁     藍優勢区。国親協力成立。傅が予想通り圧勝。
台東県 単一区 不戦敗 黄健庭     許志雄 藍優勢区区。民進党は独自候補を擁立できず前国民党県議の許志雄を支持。国民党の黄が予想通り圧勝。
澎湖県 単一区 陳光復       林炳坤 国民党の支援を受ける当選4回の現職林炳坤が予想通り当選。
金門県 単一区 唐惠霈 呉成典     陳福海 藍優勢区。元新党の現職呉が当初優勢であったが,地方派閥の勢力争いの関係で無所属の陳福海が急激に追い上げ当選。陳も国民党系。
連江県 単一区 曹成俤 曹爾忠 林惠官     藍優勢区。親民党現職の林惠官が親民党名義で立候補。林と国民党の曹爾忠が激しく競り合った。馬英九が3回現地入りし一議席をものにした。
平 地
原住民
全国区 陳秀惠 廖國棟 林正二      
楊仁福
山 地
原住民
全国区 侯金助 簡東明 林春コ   高金素梅  
孔文吉
議席数 13 66
※「コメント」は,新聞報道および関係者の話を総合して筆者が整理した。
※「無党籍その他」は,選挙に影響のある候補のみを記した。
※背景色の緑は民進党の当選者,青は国民党および国民党と連携する当選者を示す。
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