2001.10.1 浜 邦彦
(11. 11 改定)

9.11事件を考えるための文献リスト


■どこから・いかに見ているのか,誰が・誰のために語っているのか
■パレスチナ
■イスラーム ■アフガーニスターン ■原理主義
注意: 授業でも強調したことですが,10月1日現在では,9.11「テロ」事件と「パレスチナ」なり「イスラーム」なり「原理主義」なりとのつながりは,何ら法的にも立証されていません(だから「報復」というのはばかげたレトリック以外の何物でもなく,こんなレトリックにもとづいて戦争行為をしかけるなら,それは侵略戦争と変わりありません).それでもこれらのテーマを選んだのは,それらがあたかも当然であるかのように「テロ」と結びつけられてしまった,その土壌となっている無知無関心想像力の欠如を,この機会に少しでも克服する努力が必要だと痛感するからです.
  ここに挙げた本は,いずれもその道案内になってくれると浜が考えるものです.とはいえ,いずれも専門外の個人がさしあたり手近にあった本から選んだもので,これが最良の入門だと言うつもりはありません.

10月2日追記: さっそくですが,順番を変えて手直ししました.
10月4日追記: 『アフガンの四季』を追加しました.
10月9日追記: サイード/モアの『パレスチナとは何か』に替えて,『パレスチナへ帰る』を挙げました.理由は推測してください.パレスチナ警官隊の発砲で死傷者が出ているというニュースを聞きながらのことです.
10月12日追記: イランのモフセン・マフマルバフ監督が,カンヌを呆然とさせた『カンダハール』のあとで綴ったレポートにリンクしました.『朝日新聞』の「天声人語」でも紹介されていましたが,ひとりの表現者としての限界の地点をめぐって書かれているこれらの言葉には,おそろしく喚起力があります.日本の入管の仕打ちを知ったら,監督は何と言うでしょう? さらに何体の大仏が,恥のために崩れ落ちなければならないのでしょう? なお映画『カンダハール』は11月19日に東京映画祭(FILMeX)で上映されます.この文章もそれに合わせて現代企画室から日本語訳が刊行されます.
10月18日追記: マフマルバフ監督のテクスト,刊行予定がわかったのでリンクを修正しました.その他オンラインで読める(読んでほしい)アフガン関係の記事は,ここにまとめました.こちらも徐々につけ加えていく予定です.
10月26日追記: 長倉洋海さんの写真集を追加しました.「北部同盟」を率いていたマスード司令官と行動をともにし,撮りつづけたフォト・ジャーナリストによる,あまりにも人間的な写真記録.
11月8日追記: 中村哲医師の『ダラエ・ヌールへの道』を追加しました.巨費を投じた諸外国の「援助のオリンピック」に目もくれず,ひたすら現地の「山の民」への信頼を貫いた独自の活動の記録は深く衝撃的であるとともに,まちがいなくアフガニスタンの峡谷に生きる人々の姿を伝えてくれるものだと思います.中村医師の原点といえるでしょう.
11月11日追記: 復刊ドットコムにリンクしました.どれだけ力になるのかはわかりませんが,ただ良書を守りたい一念です.



なお,授業で配ったサーダウィーやサイードの文章の翻訳は,パレスチナ・オリーブのページをご覧ください.

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