連載ノンフィクションエッセイ 第5回

三吉弁当のメインの仕入先は、是政にある大東京綜合卸売センターというところだ。マスターの話によれば、長引く不況のためにかつてあったような活気を今は見ることが出来ず、160あった店舗は今では110ほどしかないそうだ。最近の傾向として、個人で運営する店舗は後継者不足や競争力不足といった問題から数が減り、それと対照的に暗躍著しいのが独自の仕入れルートを持ち大量仕入れによるコスト削減を実現した大型のディスカウントストアだ。(いうまでもなく、●ンキとかド●キとかドン●のことだ。)

消費者の立場からすれば、物が安く手に入ればいいのだろうが、問題は単純ではない。こうなってくるとNHKの「難問解決!ご近所の底力」という番組のようだが、なあに、気にする必要はない。

(ちなみにこの番組はお笑い芸人を起用しているが、彼らは各地域から来ているおじちゃんやおばちゃんたちとまったく息が合わず、テーマの取り上げ方は面白いが番組自体ははっきりいって見るに耐えない。)
そんなわけで、三吉の地域経済に対する貢献度もなかなかのものであろうと思われる。

(第6回に続く。)


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