国際日本学

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教員インタビュー

クリステン・スーラック Kristin Surak

役職/
Position
大学院国際日本学研究院 元特別招へい教授
研究分野/
Field
政治学

【English Page】

●ご自身の研究内容について簡単にお教えください。

私はこれまで、幅広いテーマで研究を行ってきました。例えば、茶の湯やナショナリズムといったものから、単純労働者受け入れ政策(在留資格「特定技能」の新設)や市民権政策といったものまで。TUFSにいるあいだは、以前行った茶の湯に関する研究を発展させ、家元制度を知識の伝達という点から検証していくつもりです。茶の湯に限らず伝統的芸術ではどのようにして権威を独占し、知識の伝達をコントロールしているかを比較研究するつもりです。同時に、「掟破り」の実践(家元のいない茶の湯や女性演者による能など)にも目を配るつもりです。

●東京外大では学生に対してどのような講義をされていますか。

TUFSでは日本の政治と社会について講義しています。当初私は、学生たちが既に何でも知っており、授業がただの英語の訓練になるのでは、と心配しましたが、(私が授業で取り上げるような)日本の政治の基本すら知らない学生が多いようで、結果的に内容も教育的意義があるようです。投票年齢が18歳に引き下げられ、改憲のための国民投票が実施される可能性があることを考えると、学生たちが自身の意見を形成したり、政治的に参加できるように、政治の仕組みや議論をよく把握することが非常に重要だと思います。

●国際日本専攻は、日本発信力の強化に力を入れる方針をだしています。このためには、何が必要と思われますか。

伝達(コミュニケーション)が最も基本的なものです。そのためには二つが必要ですね。外国語をよく把握することと自分が伝えたい内容についてよく把握すること。

●東京外大および学生に対してどのような印象をお持ちですか。

私はここでのこれまでの時間を非常に楽しんでいますし、教室でも学生達に恵まれ、本当にうれしく思います。これまで私が教えてきた日本の大学と違い、外大生は熱心に、自分の意見を口にしますし、論点を議論したり質問をしたりします。しかも、全て英語で。また、彼らはとても創造的なので、講義を通して私も学んでいるところです。

●海外からみて、日本のいいところ、足りないところ

これは、難しい質問ですね。強いて言うなら、優れた伝統的な日本料理(和食であれ懐石であれ)は、日本以外では見かけませんね。だめなところ? 虫ですかね。みんな大きく見えます。

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