国際日本学

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教員インタビュー

アヤ・エザワ Aya Ezawa

役職/
Position
大学院国際日本学研究院 元特別招へい教授
研究分野/
Field
社会学

【English Page】

Q1. ご自身の研究内容について簡単にお教えください。

A1. 私が研究しているのは、戦争中にオランダ領インドで生まれた日系オランダ人の口述史です。彼らは、日本が蘭領インドを占領しているときに、蘭印系の母親と日本人の父親の子どもとして生まれました。彼らの経験により提起される問題とは、彼らが生まれ育ってきた社会が戦争・占領経験に深く影響を受けている中で、自分自身をいかに「敵の奴らの子ども」であるという考え方に折り合いをつけて行けることです。

Q2. 東京外大では学生に対してどのような講義をされていますか。

A2. 私の授業("Identity and difference: Japan in global context")では、アイデンティティがどのように形成されるのか、私たちと他者の差異が、様々な社会的メカニズムやプロセスを通じて、どのようにして生じるのか、といった問題を扱っています。こうした問いかけと共に、ローカルとグローバルの多様なコンテクストの中で、「日本人」であることの意味を探っています。

Q3. 国際日本専攻は、日本発信力の強化に力を入れる方針をだしています。このためには、何が必要と思われますか。

A3. 対話こそが、アイデアを交換したり、先へ進めたりできる唯一のツールです。様々なバックグラウンドを持つ研究者や学生が、このプログラムの一部として集まってきたということが、グローバルなコンテクストの中で日本について考えたり、研究を発展させたりする、実りある機会となることでしょう。

Q4. 東京外大および学生に対してどのような印象をお持ちですか。

A4. 東京外語大の学生は国際的で非常に多様性に富んでいて、国際的なプログラムを構築する価値を示していますね。ここでは日本語や英語で、様々なバックグラウンドの違いを持つ学生たちが、共に学んでいます。

Q5. 海外からみて、日本のいいところ、足りないところ

A5. 私にとっての日本は、数多くの前例のない社会的チャレンジのために解決策を追及していることに着目してみると、非常にダイナミックなものです。それこそが、日本において社会学を研究する醍醐味ですね。

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