LUNCHEON LINGUISTICS
要旨
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2006年12月6日
「日本語学会2006年度秋季大会報告」  ポスターPDF
    川村 大(外国語学部助教授/日本課程)
 岡山大学において11月11・12日の両日行われた日本語学会2006年度秋季大会について報告した。概況を報告した後、2日目の口頭発表から須田真紀「上代日本語『存在文』から見た文法形式ナリ」を取り上げてやや詳しく紹介した。そのほか、講演(1日目に開催。2本)と口頭発表・ポスター発表のうちのいくつかについて、そのあらましを紹介した。

2006年11月29日
「日本言語学会第133回大会報告」  ポスターPDF
  風間 伸次郎(外国語学部助教授/日本課程)
 札幌学院大学で11月18・19日に行われた132回大会について報告した。特別講演「環太平洋言語圏の輪郭-人称代名詞からの検証-」(松本克己氏)や、「日本語の動詞由来複合語におけるアクセントと連濁について」(高野京子氏)、「言語類型論的観点から見たアイヌ語の充当」(ブガエワ・アンナ氏)、「ハムニガン・モンゴル語とハムニガン・エヴェンキ語の所有構造に見られる言語接触の影響」(山越康裕氏)などの研究発表に関して、報告者が概略を紹介した。

2006年11月15日
「ツングース諸語に関する最近の研究動向」  ポスターPDF
  風間 伸次郎(外国語学部助教授/日本課程)
 ツングース諸語の現況、日本における最近の研究成果、現地への還元などについてまず報告した。さらに、音韻、類型的特徴、文法の諸問題(可譲渡/不可譲渡所有、指定格、使役、否定構造、複文における再帰人称の機能)などについて、ナーナイ語を中心にツングース諸語の概説を行った。

2006年11月8日
「グルジア語の条件文における節の連接」  ポスターPDF
  児島 康宏(日本学術振興会特別研究員)
 グルジア語の条件文のいくつかの形式について、節の連接の観点からそれぞれのあいだに違いがあることを指摘し、その理由を考察した。2つの節の命題が命題のレベルで関係づけられる場合と、そうでない場合が区別される。

2006年11月1日
「日本語文法学会第7回大会報告」  ポスターPDF
  佐藤 雄亮(博士後期課程)
 日本語文法学会第7回大会は、2006年10月28日、29日の両日にわたり、神戸大学にて開催された。初日には一件のシンポジウム、二日目には二件のパネルセッションと合計十六件の研究発表があった。これらの中から、初日に開催されたシンポジウム「名詞句の文法」、および二日めのパネルセッションの一つ、「日本語史における主語表示-その変遷と背景にあるもの」について、報告者が報告した。

2006年10月11日
「日本認知言語学会第7回全国大会報告」  ポスターPDF
  三宅 登之(外国語学部助教授/中国語)
 本発表では、2006年9月23日(土)~24日(日)に京都教育大学で開催された日本認知言語学会第7回全国大会について報告した。発表では、まず日本認知言語学会の活動について概略的に説明を行った。次に今回の全国大会の2日目の研究発表の中から、モデルケースとして4つの研究発表を取り上げて詳しく紹介し、それらの研究発表で扱われたメタファーやメトニミーといったトピックの用いられ方について重点的かつ批判的に検討した。

2006年7月19日
「日本ロマンス語学会第44回大会報告」
  富盛 伸夫(外国語学部教授/人文系列)
 5月13・14日に青山学院大学にて行われた同大会の、主に自由テーマにおける以下の研究発表につき、その概略を紹介した。
・「サルデーニャ語および西ロマンス諸語における無声閉鎖重子音の通時的変化について」(金澤雄介氏)
・「ポルトガル語における無強勢母音の弱化について」(牧野真也氏)
・「Mod. PT. porの概念と意味拡張のメカニズム」(福森雅史氏)
・「Wh要素のScope Positionに関する凍結事象」(石岡精三氏)
・「古フランス語におけるCVS語順の平叙文の名詞主語と人称代名詞主語-13世紀散文作品La Mort le roi Artuを資料体として-」(今田良信氏)
・「形容詞の前置・後置と名詞句の音響的特徴-スペイン語・フランス語の場合-」(木越 勉氏・中田俊介氏)

2006年7月12日
「第33回ウラル学会研究大会報告」
  坂田 晴奈(博士後期課程)
 本発表では、2006年7月8日(土)に大阪外国語大学で行われた、第33回ウラル学会研究大会について報告した。言語学に関する発表、以下のものがあり、これらの内容について紹介をした。
・大西耕二(新潟大学)「ウラル語族とオーストロネシア語族の語頭子音対応法則とウラル語族の起源」
・倉橋 農(京都大学大学院)「ハンガリー語主節と分詞節の語順:特に否定辞と動詞接頭辞を含む場合」
・松村一登(東京大学)「新しいバルト・フィン語《メアンキエリ語》について」

2006年6月21日
「日本言語学会第132回大会報告」
  風間 伸次郎(外国語学部助教授/日本課程)
 東京大学駒場キャンパスで6月17・18日に行われた132回大会について報告した。会長就任講演「日本語アクセントの再建」(上野善道氏)や、「タガログ語の自他交替」(長屋尚典氏)、「韓国語と日本語東北方言の「回想」の表現について」(高田祥司氏)、「サハ語(ヤクート語)の主格目的語/対格目的語の違い」(江畑冬生氏)などの研究発表に関して、報告者が概略を紹介した。

2006年6月14日
「日本方言研究会第82回研究発表会報告」
  幡 早夏(博士前期課程)
 2006年5月12日(金)に、日本方言研究会第82回研究発表会が東京学芸大学で行われた。本発表会では、7人の発表があったが、今回は澤村美幸氏の「東西対立形成の社会的背景―「シャテー(舎弟)」を例として―」、水谷美保・齊藤美穂氏の「とりたて詞「ナンカ」の用法の拡張-奄美における標準語と方言の接触-」を取り上げ、紹介した。

2006年6月7日
「フィンランド語の不定詞における主語標示について」
  坂田 晴奈(博士後期課程)
 フィンランド語の不定詞は第1不定詞から第5不定詞までの5種があり、格・人称・数を受けて活用する。不定詞の主語は、Dependent-Marking、Head-Marking、Double-Marking、No-Markingの4つの構造によって標示される。本研究は不定詞の主語標示の構造について、その傾向を明らかにすることを目的とした。文語コーパスから得た用例を分析した結果、次のような傾向が指摘できる。A)第1不定詞と第5不定詞はHead-Markingでほぼ固定されているが、それ以外の不定詞はNo-Markingの頻度が圧倒的に高い。B)第2不定詞具格形は主節の主語と一致していない場合にDependent-Markingとなり、その場合、知覚動詞や移動動詞が第2不定詞となっていることが多い。

2006年5月31日
「1人称複数代名詞の除外と包括の対立-漢語諸方言を中心に-」
  張 盛開(博士後期課程)
 本発表では漢語諸方言における除外形と包括形の有無について調べた。除外形と包括形の持つものを、さらに語形別にタイプ分けし、その使い分けについて考察した。考察方法は先行研究を参照するほか、アンケート調査と実地調査を用いた。結果では、漢語の9大方言にそれぞれ除外形と包括形の対立を持つ下位方言が見つかった。さらに、諸方言における除外と包括の対立を、方言別、地域別に地図で示した。

2006年5月24日
「日本語学会2006年度春季大会報告」
  川村 大(外国語学部助教授/日本課程)
 東京学芸大学において5月13・14日の両日行なわれた日本語学会2006年度春季大会について報告した。1日目のシンポジウム2本のうち、分科会B「文法研究と文法教育」(パネリスト:山室和也・砂川有里子・森山卓郎・鈴木泰、司会:仁田義雄)の内容について詳しく報告した。そのほか、2日目の口頭発表から梁井久江「~テシマウにおける意味・機能の変化」を紹介した。

2006年2月1日
「コリマ・ユカギールの使役動詞について」
  長崎 郁(アジア・アフリカ言語文化研究所非常勤研究員/記述言語学、ユカギール語)
 本発表では、コリマ・ユカギール語において他動詞からの使役動詞の被使役者項が、1)目的語なる場合と与格をとる場合があること、2)文法的な焦点化の可能性から排除されることを確認し、テキスト資料の用例から、焦点化の代替として与格が用いられる可能性のあることを指摘した。

2006年1月25日
「品詞分類は普遍か―ヌートカ語(ワカシュ語族)からの提言」
  中山 俊秀(アジア・アフリカ言語文化研究所助教授/ワカシュ諸言語(北米北西海岸)、言語類型論、言語人類学)
 本発表では従来の品詞分類が当てはめにくい言語としてしばしば引き合いに出されるヌートカ語での語類を精査しつつ、品詞分類を通言語的に根拠づけ、性格付けすることの難しさについて考察し、品詞研究の取るべき方向性を探った。ヌートカ語では、しばしば品詞分類の規準として用いられる屈折語尾や統語的制約の分布などによる語の差別化が難しい。しかし、統語・談話上の機能へのアクセスしやすさや意味的組み合わせ制限などに関して比べると、ヌートカ語での語は一様ではなく、異なった語類を認めるべきである、そこで本発表では、通言語的には品詞分類の文法化の度合い(どれだけ文法形式上の裏付けがあるか)に大きな差があることを指摘した。

2006年1月18日
「ベンデ語(バントゥ、タンザニア)の場所クラスの用法」
  阿部 優子(博士後期課程)
 ベンデ語のいわゆる「名詞クラス」のパラダイムの一つである「場所クラス」には、限定(16クラス)、非限定(17クラス)、内部(18クラス)の3種類があり、それそれが場所の名詞句的に使われる。一方「~で/に/へ/から」といった静的場所か、起点・終点などの経路か、などの情報は動詞が担うことを示した。また場所の指示詞(3種類の場所クラス×3称:近・中・遠称=9形態ある)の使い分けを紹介した。

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