第3回 10月22日(火)
「英語:語源散策―英語を取り巻く外国語たち」

   講師:浦田 和幸 東京外国語大学 教授

 現在では国際語として世界中で用いられる英語も、元は小さな存在に過ぎませんでした。ルーツは、5世紀半ばに、現在のドイツ北東部からユトランド半島のあたりに住んでいたゲルマン人(アングル族、サクソン族、ジュート族等)がブリテン島に渡り、先住のケルト人を追放して定住したことに遡ります。その後、英語はブリテン島の地で育まれ、近代期に入ると、イギリスの海外進出とともに世界中に移植され、さらに、20世紀には、アメリカ合衆国の発展とともに大きく成長しました。そのような過程で、英語は様々な言語から語彙を借用し、借用元は 350 言語以上に及ぶと言われています。英語が大陸時代から受け継いだ本来語、ブリテン島に渡ってからの言語接触(ケルト語、ラテン語、北欧語、フランス語)、ルネサンスの影響(ギリシア語、ラテン語)、その後、大航海時代以降の様々な言語からの借用の様子などを眺めながら、語源の森を散策してみたいと思います。
 

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