第1回 10月8日(火)
「ドイツ語:音楽から見る言語―言語から見る音楽」

   講師:藤縄 康弘 東京外国語大学 准教授

 ドイツ語は国内外を問わず学習者人口の多い、いわゆる「メジャー」な言語のひとつです。ドイツ語圏は、文芸、思想、科学、音楽、演劇など、文化の面で重要な位置を占めており、特に我が国では、こうした文化的側面への関心がこの言語を学習する動機となるケースが珍しくありません。そうした意味で、本講座においてドイツ語を取り上げるにあたっては、愛好者がことのほか多いと思われる音楽との関わりという視点からお話をしてみたいと思います。

 音楽については、しばしばメロディ、リズム、ハーモニーがその三要素として挙げられますが、果たしてこれに相当する言語(ドイツ語)サイドの現象は何でしょう? それらは実際、音楽の要素と何を共有し、どんな違いを持っているのでしょう? そもそも、こうした言語と音楽との比較は、所詮、単なる喩えに過ぎないのでしょうか? それとも言語(ドイツ語)の何か本質に触れる契機となるのでしょうか?

 限られた時間ではありますが、いくつか事例を紹介しながら考えてみたいと思います。
 

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