A: モンゴル語は、日本語や朝鮮語やトルコ語などと、語順など、言語の構造がよく
にていて、日本語を母語にする者にとっては、とてもまなびやすい言葉のひとつで
す。モンゴルで話されているモンゴル語のほかに中国・内モンゴル自治区でつかわ
れている内モンゴル方言、シベリアのバイカル湖周辺にすむブリヤート=モンゴル人
の使用するブリヤート語などがあり、これらはまとめてモンゴル系諸語とよばれま
す。チュルク系の諸言語(トルコ語やウズベク語など)、ツングース諸語(エヴェ
ンキ語やマンジュ語)、モンゴル系諸語をあわせてアルタイ諸語とよぶこともあり
ます。
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A: モンゴルはフランスやルーマニアとほぼ同じ緯度に位置しますが、海洋からとお
く隔たった内陸部にあり、しかも三方をたかい山脈にかこまれているため、両国の
気候とはいちじるしく異なる、典型的な大陸性気候を有します。
さまざな自然条件により、ながいあいだ、「遊牧」が主要な生業形態でした。都市
住民は高層の建物群のなかで生活していますが、まちをすこしでもはなれれば、家
畜が主人公の草原がひろがっています。
自然になるべく手をくわえず、自然とともにいきていく、“環境にやさしい”生産
・生活システム「遊牧」は、21世紀にもかたちをかえつつ、維持されていくでしょ
う。
世界のモンゴル系の民族の総人口は、約800万人ですが、独立国のモンゴルの人口は
、約250万程度です。中国には、モンゴルをうわまわる数のモンゴル系の人々がくら
していますし、ロシア連邦にはモンゴル系の住民から構成される共和国がふたつあ
ります。
中国とロシアというつよい隣国にかこまれたモンゴルにとって、アメリカや日本と
の関係の強化は、安全保障上もたいへん重要視されています。
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オラーンバータルの電話会社の広告(看板)
A: 現在モンゴルでつかわている、キリル文字(ロシア文字)のアルファベットで
表記されたモンゴル語をおもに勉強しますが、中国の内モンゴル自治区で使用され
ている、タテ書きのモンゴル文字も学習します。
1、2年生では、モンゴル語の基礎をまなび、3、4年生ではモンゴル語を媒介に
して、モンゴルの歴史、文学、フォークロア、宗教、政治経済などを勉強します。
モンゴル語そのものを理論的に勉強するコースももちろん、もうけられています。

左:キリル文字(モンゴル国の法令集) /右:モンゴル文字(内モンゴル師範大学報)
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A: モンゴルの首都オラーンバータルにあるモンゴル国立大学は、東京外国語大学
が交流協定をむすんでいる大学のひとつです。たとえば、文部科学省の短期留学制
度をつかって、この大学に留学することも可能です。最近は、私費で留学する学生
もたいへんおおくなっています。
モンゴルは生活費がやすいので、経済的負担の面で、留学しやすいし、生活の面で
も、日本人とモンゴル人は顔だちがにているので、社会にとけこみやすいという利
点があります。
観光でモンゴルにいく場合は、3ヶ月まででしたら、問題なくビザがでます。
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A: 前駐モンゴル日本大使は、わたしたちの大学でモンゴル語を専
攻したOBでした。外交官は、モンゴル語やモンゴル地域に関する知識をいかせる代
表的な職業です。
そのほかに、国際協力・開発援助を実施する政府系機関(国際協力事業団など)、
モンゴルともとりひきのある総合商社などでも、モンゴル語をつかって仕事をする
ことができます。
モンゴルに対するODA関連のプロジェクトに通訳や翻訳者として参加している卒業生
もすくなくありません。
大学院に進学して、研究者のみちをめざす学生もかなりのかずにのぼります。
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