「自動化」と「異化」という概念は、1910年代に、ロシアのシュクロフスキーによって文学(および他の表象文化)に提案され、1930年代に、チェコのハブラーネックによって言語学に提案されています。
「自動化(露 avtomatizm、チェコ automatizace)」とは、身の回りにある当たり前の事柄のことで、そこにひねりを加えたものが「異化(露 ostranenie、チェコ aktualizace)」したものとなります。自動化したものより、異化したものの方が、人の関心を惹きつけます。
ハブラーネックは、千野榮一によって「元祖ゴキブリラーメン考」という言語学エッセイで紹介されています。
その異化と同じような概念が、コピーライティングや、商品のネーミング(その他)で、「フックがある」と呼ばれているようです。
「強い言葉、フックのある言葉」
https://ameblo.jp/hansoku555/entry-11743390896.html
でも、フックが効きすぎてもダメで、適度なものが効果的だと考えられているようです。
それをまた、マーケティングの界隈では、スキーマの不一致と呼ぶようです。
【東大教授が教えるヤバいマーケティング】レクサスとトヨタ、天然水の躍進はスキーマ不一致がカギ
https://gonjitti.com/blog/2020-11-06-schema/
スキーマの不一致は、適度な不一致が好ましくて、極端な不一致は却って効果的でないとされているようです。