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2023年3月 アーカイブ

2023年3月 4日

法案は法案

先日、米モンタナ州の州法とすべく州下院に提出された法案が話題になっていました。

https://twitter.com/nagunagumomo/status/1631085660273782784?s=20

南雲 香織 - Kaori Nagumo

@nagunagumomo
モンタナ州でmRNAワクチンの接種を受けた者が献血することを犯罪とする新しい法案を提出。もし可決されれば利用可能な血液の供給が80%減少する。

それでも、スパイクタンパク質を含むクソ血液がばら撒かれるよりも遥かにマシということなのでしょう。
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午前9:15 · 2023年3月2日
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これには、反ワクチン派の人たちが、「やっぱりワクチン打たなくてよかった」と色めきたったようなのですが、これは提出されたというだけでしたし、提出したのもMAGA系の共和党議員によるものでした。

この「情報」は、米のライターEthan Huffによる3月1日の記事を受けて、日本国内でも流通したようです。

https://www.naturalnews.com/2023-03-01-80-percent-blood-contaminated-spike-proteins-mrna.html
TAINTED BLOOD: 80% of the blood supply contaminated with spike proteins from mRNA jabs, blood banks accidentally admit
Wednesday, March 01, 2023 by: Ethan Huff
Tags: blood, blood donations, blood supply, COVID, mRNA, spike protein, transfusion, vaccination, vaccine damage, vaccine war, vaccines

This article may contain statements that reflect the opinion of the author

なお、この法案は、廃案となったと報告されています。

https://billingsgazette.com/lifestyles/health-med-fit/bill-to-prevent-mrna-vaccine-recipients-from-donating-blood-is-killed/article_732c391e-b7c1-11ed-b68f-43460c375df0.html
Bill to prevent mRNA vaccine recipients from donating blood is killed

よしなしごと4題

1.
30年近く使ってきた抗うつ剤、アモキサンが去る2月で製造中止になるということで、主治医が、代替の薬を1月に提案してきました。

アモキサピン製剤における "発がん性の可能性がある物質"の検出について
https://www.tobu.saiseikai.or.jp/news_b/32201/

トリンテリックス錠10mgの基本情報
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/prd/11/1179060F1028.html

古い三環系のアモキサンから、新しいS-RIMのトリンテリックスに変更になったのですから、いろいろ「良くなって」当たり前ですよね。

効用書きには書いてありませんんが、以前はカフェインに敏感で、午後3時以降にカフェインを摂取すると眠れなくなったりしたのですが、今はちょっと位遅くに日本茶などを飲んでも、眠れないということは無くなりました。

このことを家人に言ったら、「いや、痩せて体調が良くなったからでしょう?」と、精神科薬に対する懐疑心大爆発で、まるっと否定されました。


2.
先日、とあるラジオ番組で、UNOの話になっていて、「UNOを発明した人って天才だよね」って言っていました。ということは、そこにいた人たちは、トランプを使って、ページワン、キャッツアイ、ドボンを遊んだことは無いってことなんでしょうね。

キャッツアイとハイパーウノ
https://www.melvic.info/?p=1951

ドボン(ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ドボン
http://bit.ly/3mrqIFN (短縮URL)


3.
先日とあるラジオ番組で、女性でスケートボードを扱う選手のことを、ガールズ・スケーターと言っていました。

以前、学術的な文脈で、男性であるアイドルのことをメンズ・アイドルと書いている人たちがいて、それを批判したことがあるのですが、研究者と、そうでない人とでは違いますね。

一般人が、英語圏で使わない和製英語表現を使うことは、批判する必要はなく、むしろ「なぜそういう表現になるのか?」を考えた方がいいでしょう。

ただ、メンズ・アイドルとガールズ・スケーターに共通しているのは、どうやら「ズ」が同格(apposition)を表わすものとして使われていて、その用法は英語の'sには無いという点です。


4.
和製英語ならぬ、和製欧語の話です。和製のカタカナ語を作るときに、英語は英語のみで、フランス語はフランス語のみで使わなければいけないという意識はおそらく無い人が結構いて、混ぜて使うようなのです。

カウンター・デセール
https://more.hpplus.jp/influencers/blg/inui/l-news/69223/1/

と呼ばれるものがあるらしく、これは、カウンター・デザートにはしたくない理由が何かあったのでしょうね。

ゴースト・パティスリー
https://hanako.tokyo/food/358484/

も、全部英語で、あるいは全部フランス語では表現しにくかったのでしょうね。

2023年3月 7日

モンタナ州法法案は廃案に

この人が、「法案」が成立!と書いちゃったので、それを信じる人が、後を絶たない。

ワクチン接種者の献血を「スパイクタンパクが多い」ことを理由に禁止する新法案が成立
http://takahata521.livedoor.blog/archives/18395585.html

実際には、共和党のMAGA議員がモンタナ州法にしようとして法案を提出しましたが、廃案になっています。

https://billingsgazette.com/lifestyles/health-med-fit/bill-to-prevent-mrna-vaccine-recipients-from-donating-blood-is-killed/article_732c391e-b7c1-11ed-b68f-43460c375df0.html

DeepLで和訳します。

mRNAワクチン接種者の献血を防止する法案が廃案に Emily Schabacker 10 hrs ago 33 フェイスブック ツイッター 電子メール PrintCopyの記事リンク セーブ

下院人間福祉委員会は、提供者がmRNAワクチンや治療を受けていた場合、血液や組織を提供することを違法とする法案を廃案にしました。

この法案は、「遺伝子に変化を与えるタンパク質」やその他の「mRNAやDNAワクチンによって導入された分離体」、化学療法を含む血液や組織を故意に収集し配布した加害者に対して、500ドル以下の罰金で罰せられる軽犯罪を科すことを求めていました。

このバイオテクノロジーを利用してCOVID-19ワクチン接種が記録的な速さで開発され、ワクチン接種が医療機関を襲って以来、メッセンジャーRNAに関する誤った情報が極右の間で蔓延しています。

マイルズシティ選出のグレッグ・クメッツ議員は、下院法案645は有権者法案であると説明し、この法案は選挙区内の住民の安全に対する懸念から生じたものであると述べました。

グレッグ・クメッツ
グレッグ・クメッツ

"安全で効果的 "という言葉を、ここ何年も私たちは耳にしてきました。私たちの地球全体がこの言葉を響かせています。安全で効果的。私たちは、2人の大統領がこの言葉を口にするのを見たことがあります。私たちは、政府のトップ医療報道官がこの言葉を口にするのを見た。多くの有権者が、『安全で効果的』という2つの言葉を100万回以上聞いたからといって、それが真実だと言えるのか、と疑問を抱いているのです」。と、Kmetz氏は金曜日の法案公聴会で語りました。

人々はこうも読んでいます。
写真で見る ビリングスの12th Street Westで不審死が報告された。
魚類野生生物委員会がイエローストーン川の島購入にOKを出す
一匹狼がモンタナ州南西部を縦断してプライヤー山脈に入り、致命的な決断を下すまで
暴力沙汰を起こしたビリングスバーが殺人事件の被害者家族から訴えられる
クメッツは続けて、"生存率99%以上 "の病気を「根絶」することを目指す政府のプログラムに有権者が疑念を抱いていると述べた。

米疾病対策センター(CDC)のデータによると、COVID-19は2021年以降、心臓病とがんに次ぐ第3位の死因となっています。

モンタナ州では、13,995人がCOVID-19が原因で入院し、少なくとも3,634人が亡くなっています。モンタナ州保健福祉局のデータによると、クリスマスと年末年始の休暇中に、13人のモンタナ人がCOVID-19の合併症により死亡しています。

この法案には、グレートフォールズ選出のローラ・シェルドン・ギャロウェイ議員を含む8名が賛成意見を述べました。彼は、COVID-19ワクチンがこの地域の謎の死と直接結びついていることを裏付ける資料として、Facebookの投稿を参照しました。

Sheldon-Galloway氏は、彼女の兄が葬儀屋であり、COVID-19ワクチンの発症以来、彼が防腐処理する死体の血液がより "繊維状 "になっていると説明した。

もう1人の支持者であるマイルズシティの家庭医、クリスティン・ドリヴダール=スミス博士は、COVID-19ワクチンは狂牛病としてより広く知られているプリオン病を引き起こす可能性があると述べた。彼女はまた、これらのタンパク質は輸血の際に移される可能性があると言います。

"だから、もしスパイクタンパク質が少なくとも30日間血液中を循環し、致命的な脳疾患を引き起こすプリオンとして作用することができるのであれば、その人たちを献血から除外したいとは思わないだろうか?" とDrivdahl-Smithは言った。

このような主張をするJ.バート・クラッセンの論文がありますが、アメリカ科学健康評議会やUSA Todayのファクトチェック報告によると、mRNAワクチンが狂牛病やその他の神経変性疾患を引き起こすことを示唆する証拠はありません。

この主張は、全米の専門家によって否定されています。

米国食品医薬品局によって認可され、疾病管理予防センターと世界保健機関(WHO)によって推奨されている2種類のmRNAワクチンは、臨床試験で徹底的に吟味されたものである。

動画を再生する
専門家がFOX6にRSVワクチンについて、そしてそれがどのように状況を変える可能性があるかについて語っています。

また、mRNAワクチンCOVID-19の2回目の接種後に、心筋炎(心筋の炎症)が発生したという非常にまれな報告も、各団体は認めています。WHOによると、この症状はmRNAワクチン接種者の3%未満に発症しているとのことです。

モンタナ州民の約67%がmRNAワクチンを1回以上接種しており、血液や臓器の提供が禁止され、ドナープールは約33%に減少しています。また、化学療法では、がん治療中にmRNAを利用するため、献血できる人はさらに少なくなります。

血液バンクVitalantの副社長であるCliff Numark氏は、「血液供給が壊滅的になる」と法案に反対する意見を述べた。血液バンクは現在、患者のニーズを満たすのに苦労しており、このような形で血液供給が減少すれば、患者のケアに壊滅的な打撃を与え、人々が死んでしまうことになると付け加えた。

金曜日の公聴会では、約12人が法案に反対する証言をしました。その中には、臓器移植を受けた人や、病弱な家族に臓器を提供しようと考えている人がいました。

マイク・キンセラ氏は、2度の臓器移植を経験し、1度は妹から、もう1度は亡くなったドナーから快く提供された。


彼は委員会で、この法案は、臓器の提供を受ける側と提供する側が、処置の前にCOVID-19のワクチン接種を受けることを義務付けている連邦政府の規定に反すると述べた。

"(HB645は)そのリストに載っている人を傷つけ、長引かせることになる。もしこの法案を通すと決めたら、臓器移植を待っている人の死に加担することになります」とキンセラ氏は語った。

月曜の夜、HHS委員会は19対1でこの法案を審議することを決定した。法案を維持する票を投じたのはSheldon-Galloway議員であった。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

男が女湯に論争に関して

LGBT法案が成立したら、自称性自認が女性だという男が女湯に入ってくるという議論で、諸々のSNSは持ちきりですが、それは、法律を曲解して利用しようとするシスヘテロ男性の問題であって、トランスジェンダー当事者のことからは、全く遠いところに議論が行ってしまっています。

このことについて、自身がMTFトランスである法律家が、「そんな心配はする必要がない」と淡々と書いています。

法律実務の現場から「TERF」論争を考える(前編) 仲岡しゅん
https://wan.or.jp/article/show/9099#gsc.tab=0

法律実務の現場から「TERF」論争を考える(後編) 仲岡しゅん
https://wan.or.jp/article/show/9100#gsc.tab=0

「異化」に関して

「自動化」と「異化」という概念は、1910年代に、ロシアのシュクロフスキーによって文学(および他の表象文化)に提案され、1930年代に、チェコのハブラーネックによって言語学に提案されています。

「自動化(露 avtomatizm、チェコ automatizace)」とは、身の回りにある当たり前の事柄のことで、そこにひねりを加えたものが「異化(露 ostranenie、チェコ aktualizace)」したものとなります。自動化したものより、異化したものの方が、人の関心を惹きつけます。

ハブラーネックは、千野榮一によって「元祖ゴキブリラーメン考」という言語学エッセイで紹介されています。

その異化と同じような概念が、コピーライティングや、商品のネーミング(その他)で、「フックがある」と呼ばれているようです。

「強い言葉、フックのある言葉」
https://ameblo.jp/hansoku555/entry-11743390896.html

でも、フックが効きすぎてもダメで、適度なものが効果的だと考えられているようです。

それをまた、マーケティングの界隈では、スキーマの不一致と呼ぶようです。

【東大教授が教えるヤバいマーケティング】レクサスとトヨタ、天然水の躍進はスキーマ不一致がカギ
https://gonjitti.com/blog/2020-11-06-schema/

スキーマの不一致は、適度な不一致が好ましくて、極端な不一致は却って効果的でないとされているようです。

2023年3月 9日

Englishman in New York

よく考えもせずに、StingのEnglishman in New Yorkは、Stingについての歌なのだと思っていたのですが、昨日、2023/3/8 26時というか、今朝早朝2時の、FM FukuokaのRoom Hで、松本大が、これはQuentin Crispに関する歌だと言っていて、真相を初めて知りました。

ENGLISHMAN IN NEW YORK(Sting)(日本語です)
http://blog.livedoor.jp/isreal/blog-entry-273.html

英国でまだ同性愛が違法であった時代にゲイとして生まれ、育ち、様々な芸術活動をして半生以上を送り、1981年、71歳の時にNew Yorkに移り住んだのだそうです。

Sting Discusses MY SONGS - Englishman in New York(英語です)
https://www.youtube.com/watch?v=8mZgbIRUiNk

Sting - Englishman in New York [公式MV 和訳付き]
https://www.youtube.com/watch?v=s-fF5HTRvDI

ミュージックビデオに女装したQuentin Crisp自身が何度も登場しています。

困難な時代に隠れていなかった先達に敬意を表します。

2023年3月17日

訛りについて

今、ラジオで、日本語が母語ではない外国人が日本語で喋っているんだけど、幸い一人で聞いている。

家人と一緒にそう言う番組を聞くのは物凄いストレスになる。

僕は、訛りにはできるだけ集中しないで、内容を聞こうとするんだけど、家人は、訛りの真似を執拗に始める。

まあ、訛りって、「異化」だし、「フック」だし、「スキーマの不一致」だし、それは「素直な反応」なんだと思うけど、ナイーブすぎる。

自分だって、英語を喋ろうとすれば、訛り無しには喋れないのに。

まあ、面と向かって、外国人本人の前では、そんなことはしないんだろうけどね。でも僕にはストレスです。

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