« 憶測のズレ合い | メイン | 酔蕩天使ライブ »

陰謀論と宗教

こういう記事がありました(英語です)
People who endorse conspiracy theories tend to be more religious, and this may be due to ideological overlap
(陰謀理論を支持する人々は、より宗教的である傾向があり、それはイデオロギー的な重なり合いによるかもしれない)
https://www.psypost.org/2022/04/people-who-endorse-conspiracy-theories-tend-to-be-more-religious-and-this-may-be-due-to-ideological-overlap-63020

私は宗教的に活発であり、他方陰謀論にはそうやすやすとは乗りません。

でも、重なり合いがあるのはわかります。

宗教も陰謀論もどちらも、「エビデンス」や「証明」が無い分野の事柄を
「説明」がそれらしいということで信じるという面があるからです。

これ、英語圏だと、例えば米国なら南部、南東部の辺りのバイブル・
ベルトが念頭にあるだろうし、他の地域でも、「宗教を信じている人は
陰謀論に乗りやすいよね」という肌感覚を持っている人もいるのであろう。

でも、これは、日本にはそのままでは当てはまらないかもしれない。

「宗教的」が何を意味するかにもよります。

「どこかの宗教団体に所属して、定期的に宗教施設に赴く」

ということをしている人のパーセンテージは
日本ではそんなに多くなさそうです。

葬儀や法事や結婚式は、親族が代々やってきたように
宗教施設でやるし、初詣も行くけど、普段はそんなに興味ない
って人が多そうです。

じゃあ、日本人は、「宗教的」じゃない人が多いのか?

なんか、そういう組織宗教には白けている人が多い一方で、
キリスト教圏などにいる、無宗教者や、不可知論者のように
理詰めで宗教を避けている人も、そんなにいないという
肌感覚があります。

死後の霊の存在は、否定しない人が多いでしょう。
だからこそ、賃貸マンション・アパートなどに
「事故物件」と呼ばれるものがあったりします。

また、既成の大宗教の教えとはあまり関係の無い
「おみくじ」の大吉だの凶だのに一喜一憂したり、
(既成の大宗教の施設で売られていますけどね)

つまり、死後の霊が存在することは多くの人が信じているし、
なんなら(唯一神ではないが)八百万の神もいるんじゃないかと
うっすら感じているし、
ランダムなご宣託に、何らかの意味があるんじゃないかと
思っている。

ということで、「エビデンス」や「証明」による理詰めな
説明でなくても、説得的な「説明」があれば信じてしまう
素地を持っている人は多そうです。

「はい、論破」に「すげー」って思っている人たちも
そこに連なっていますよね。

About

2022年5月26日 16:20に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「憶測のズレ合い」です。

次の投稿は「酔蕩天使ライブ」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。