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名前の日?聖名日考

恩師E先生によると、
チェコには、名前の日というのが
あるそうです。

1年、365日(366日?)に
名前が付いています。
例えば、今日は、マリアの日。
今日は、ヤンの日のように。

スウェーデンでもどうようであることは、
僕が、交換留学で合衆国にいたときの
スウェーデン人の友人、ヨーナス(Jonas)から
『年鑑』を見せてもらい、聞いていました。
スウェーデンでもやはり、
1年、365日(366日?)に
名前が付いています。

E先生によると、その男女まとめて
365個(366個?)の内から
名前を付けないと、
「名前の日の無い子」に
なっちゃうのだとか。
それで何が問題かというと、
それらの国々では、
誕生日の他に、名前の日のお祝いも
するので、後者ができなくなってしまうとのこと。

この「名前の日」というのは、
歴史的流れとしては、ギリシャ正教の聖名日、
西側の一部の教会の霊名日から来ていると
思うのです。

聖名日は、1日に1人ということはなく、
その日に記憶されるべき聖人は、
数人います。
主に、その聖人が永眠した日が
記憶日になっています。
ある1日に、誰が記憶されるかは、
教会暦を見れば載っています。
教会によっては、奉神礼の最後に、
司祷者によって、その日が記憶日の
聖人の名がすべて呼ばれます。

西側の教会の暦(グレゴリオ暦)で
2月14日の筆頭に来る聖人は、
巷で有名な
聖バレンティノではなく、
聖チリロ(キュリロス)と
聖メトディオ(メトディオス)の
兄弟です。



スラブ諸民族に、グラゴール文字と
キリール文字という文字をもたらし、
聖書、聖人伝その他をスラブ語に
翻訳した兄弟です。

東側の教会の内、ユリウス暦を使っている
教会では、今日が(旧暦)2月14日で、
聖キリール(キュリロス)が、
記憶される諸聖人の内の1人です。

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2010年2月27日 11:28に投稿されたエントリーのページです。

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