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モスクワ現代美術館

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モスクワ現代美術館を訪れた。
現在進行中のブックフェアが今年を「イタリア年」としているのに連動してか、ここ現代美術館では、イタリア現代アートの巨匠アゴスティノ・ボナルミ特別展が開かれている。キャンバスに裏側から針金で凹凸をつけて赤や白や緑一色の作品に驚くほど多彩な表情を与えている。

もうひとつの収穫は Александра Экстер アレクサンドラ・エクステル(1883-1949)の作品 『Женщина с рыбой 魚を持つ女』(1932-34) が見られたこと。原作は美術館の中だが、入り口近くにそのコピーが飾ってあった(上の写真)。
エクステルはキエフ出身のアヴャンギャルド芸術家。1910年代から1920年代前半にかけて、ロシアのアヴャンギャルド・シーンで華々しい活躍をしたのは有名だが、1924年にパリに去った後はどうしていたのかあまり知られていない。
東郷青児を思い起こさせるこの作品は、1930年代のエクステルが、抽象絵画を極めた後どこに向かおうとしていたのかを暗示しているように思えた。

モスクワ現代美術館は1999年に創設された。ロシア芸術アカデミー総裁で彫刻家の Зураб Церетели ズラブ・ツェレテリ(1934年生れ)が館長を務めている。屋外に展示されているツェレテリの作品のひとつが下。伝説の俳優で吟遊詩人ウラジーミル・ヴィソツキー(1938-1980)の彫像である。


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2011年9月10日 15:51に投稿されたエントリーのページです。

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