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新着情報東京地方検察庁との連携による「通訳人を介した模擬裁判」を開催しました

2017.12.07

東京地方検察庁との連携による「通訳人を介した模擬裁判」を開催しました

通訳の仕事は、会議通訳や観光客への対応など様々ですが、日本に滞在する外国人が増加するにつれ、取り調べや裁判などの法的な場面で通訳を行う司法通訳のニーズも増加しています。そこで、司法通訳の重要性についてたくさんの方に知っていただくために、東京外国語大学と東京地方検察庁との連携で「通訳人を介した模擬裁判」を実施しました。
模擬裁判では、外語大の留学生や卒業生などが通訳人役として出演し、検察官による解説を交えながら、外国人が裁判に関わる際の進行の概要を理解していただきました。アンケートでは、参加者のほとんどが「参考になった」「司法通訳に興味を持った」と回答し、「司法通訳を身近に感じることができた」「裁判における通訳人の役割がよく分かった」という感想もいただきました。
なお、東京地方検察庁とセンターとは平成29年4月24日付で連携・協力をする旨の覚書を締結しており、この事業も覚書の一環として実施しています。
講評:内藤稔講師(東京外国語大学大学院総合国際学研究院)

 ▼「通訳人を介した模擬裁判」報告はこちら(PDF)

≪イベントの概要≫

〇日時:平成29年11月23日(木・祝) 14:00-15:30

〇会場:東京外国語大学府中キャンパス 研究講義棟227教室

〇進行:
 14:00 ~ 14:05  挨拶・注意事項
 14:05 ~ 14:10  概要の説明
 14:10 ~ 14:15  冒頭手続(起訴状の朗読など)(日↔英 逐次通訳)
 14:15 ~ 14:25  警察官(日本語)の証人尋問(日→英 逐次通訳)
 14:25 ~ 14:40  被害者(中国語)の証人尋問(質問:日本語→英語、日本語→中国語、証人の答え:中国語→日本語→英語)(逐次通訳と同時通訳の双方で実施)
 14:40 ~ 14:50  被告人(英語)に対する質問(日↔英 逐次通訳と同時通訳の双方で実施)
 14:50 ~ 15:10  総括
 15:10 ~ 15:30  講評、質疑応答
 
〇事件の内容:
 電車内でのスリ未遂(窃盗未遂)の事案。
 英語を母語とする被告人が、電車内で、中国語を母語とする被害者の手提げバッグ内に手を差し入れて、バッグ内の金品を盗もうとしたものの、これを目撃していた警察官に発見されて逮捕されたというもの。警察官と被害者は、被告人がバッグ内に手を差し入れた様子を目撃しているが、被告人は「バッグ内に手を差し入れていない。盗もうとしていない。」と供述して、起訴事実を否認している。

〇配役:
 被告人役(設定:英語母語話者):本学卒業生
 被害者役(設定:中国語母語話者):本学留学生
 通訳人役(英語・中国語各2名):東京外国語大学言語文化サポーター(本学卒業生及びオープンアカデミー修了者)
 警察官役、検察官役、弁護人役、裁判長役:東京地方検察庁検察官
 
〇新聞等への掲載:6社の取材を受け、以下の通り掲載されました。       
 ・2017年11月20日(月) 毎日新聞(毎日新聞ニュースサイト、YAHOO!ニュースにも掲載)          
 ・2017年11月22日(水) 読売新聞
 ・2017年11月23日(木) NHKニュース7(NHK NEWSWEBにも掲載)
 ・2017年11月24日(金) 東京新聞
 ・2017年11月24日(金) 日経新聞
 ・2017年11月24日(金) 産経新聞
 ・2017年11月24日(金) 毎日新聞ニュースサイト
 ・2017年11月25日(土) 毎日新聞

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