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新着情報第2回 東京地方検察庁との連携による「通訳人を介した模擬裁判」を開催しました

2019.01.04

第2回 東京地方検察庁との連携による「通訳人を介した模擬裁判」を開催しました

通訳の仕事は、会議通訳や観光客への対応など様々ですが、日本に滞在する外国人が増加するにつれ、取り調べや裁判などの法的な場面で通訳を行う司法通訳のニーズも増加しています。そこで、司法通訳の重要性についてたくさんの方に知っていただくために、昨年に引き続き、東京外国語大学と東京地方検察庁との連携で「通訳人を介した模擬裁判」を実施しました。
模擬裁判では、東京外国語大学の在学生や卒業生である言語文化サポーターが通訳人役・被告人役・証人役として出演、日本語・英語・ベトナム語の3言語を使用し、検察官による解説を交えながら、外国人が裁判に関わる際の進行の概要を理解していただきました。今回、裁判の終了後には会場の参加者全員による模擬の評決を実施、また後半の質疑応答は、裁判進行中に記入いただいた質問用紙をもとに行われました。参加いただいた方々からのアンケートでは「裁判における通訳人の役割と複数言語で進行される裁判の複雑なことが分かり興味深かった」「高いレベルの通訳技術の重要性を感じた」など、多くの感想をいただきました。
なお、東京地方検察庁と多言語・多文化教育研究センターとは平成30年4月18日付で連携・協力をする旨の覚書を締結しており、この事業も覚書の一環として実施しています。

 ▼「通訳人を介した模擬裁判」報告はこちら(PDF)


≪イベントの概要≫
〇日時:平成30年11月25日(日) 13:00-15:45
〇会場:東京外国語大学 府中キャンパス 研究講義棟227教室
〇進行:
13:30-13:35 挨拶・注意事項
13:35-13:40 概要説明
13:40-15:00 模擬裁判
・13:40-13:50 冒頭手続(起訴状朗読など)
・13:50-14:10 被害者(日本語)の証人尋問
・14:10-14:25 目撃者(ベトナム語)の証人尋問
・14:25-14:45 被告人(英語)に対する質問
・14:45-    補足説明など
       【 休 憩 】
15:15-15:30 質疑応答
15:30-15:45 講評
〇事件の内容:
【飲食店における客同士の傷害事件(けんか)】
外国人の客(被告人)が,居酒屋にて,外国人の店員(目撃者)に対する日本人客(被害者)の態度
に腹を立て、その日本人客の顔面を殴ってけがをさせたとして起訴されたというもの。
被告人は「被害者を意図して殴ってはいない、被害者が先に手を出しかけたためだった」と供述し起
訴事実を否認、さらに正当防衛として無罪を主張している。
〇配役:
通訳人役(英語):本学大学院卒業生・言語文化サポーター
被告人役(英語母語話者):本学職員(卒業生)・言語文化サポーター
通訳人役(ベトナム語):本学大学院在校生・言語文化サポーター
証人役(ベトナム語母語話者):本学大学院在校生・言語文化サポーター
裁判長役・検察官役・弁護人役:東京地方検察庁検察官
被害者役:東京地方検察庁検察事務官
模擬裁判進行役:東京地方検察庁検察官

司会:多言語・多文化教育研究センター 武田 千香 センター長
講評:多言語・多文化教育研究センター 内藤 稔 副センター長

 ▼「通訳人を介した模擬裁判」開催のお知らせはこちら