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受託事業2022(令和4)年度〔文部科学省委託〕高等学校等における日本語能力評価に関 する予備的調査研究事業 【報告書】

2023.04.11

2022(令和4)年度〔文部科学省委託〕高等学校等における日本語能力評価に関 する予備的調査研究事業 【報告書】

文部科学省委託「令和4年度高等学校等に置ける日本語能力評価に関する予備的調査研究事業」では、退学者を出さずに外国人生徒等(文化的言語的に多様な生徒/Culturally Linguistically Diverse Students)が自己実現できるための公正な評価の在り方を探るため、①高校段階の外国人生徒等のための「書く力」の評価参照枠の能力記述文(案)策定、②日本語能力把握の先進的な取り組み事例の提示、に取り組みました。

実質的な研究期間はわずか10カ月余りという短期間であるため、実現可能性と必要性を考慮し、四技能のうちの「書く力」に焦点を絞りながらも、「絵に描いた餅」にならないためにパイロット校の高校では二言語での作文評価に基づいた授業実践に取り組みました。同時に、先進的な取り組み事例の把握も行いました。

こちらは、本事業にて取り組んだ内容および結果について、読みやすさと活用しやすさを第一に、2部で構成した報告です。

また、本事業で収集した日本語を母語とする高校生の作文のうち、約500作文を公開し、検索できるようにしました。


表紙・目次・はじめになど
第一部:提案編 外国人生徒等の「ことばの力」を公正にとらえるために
第二部:資料編 予備的調査報告

日本語を母語とする高校生の作文データベースとその使用方法について
日本語を母語とする高校生の作文データベース


第一部は、本事業の成果です(提案編)。

義務教育課程修了レベルの「書く力」の評価参照枠の能力記述文(案)の提示、高等学校段階の教育現場で日本語能力把握ツールとして活用可能な作文課題(多言語での資料)だけでなく、実際の高校での教育活動例を紹介しました。
これらによって、多くの自治体で実施されている外国人生徒等を対象にした入試時での作文・小論文での評価から入学後の指導計画の立案にも、大いに役立つことでしょう。

第二部は、本事業で取り組んだ調査研究にかかわる資料です(資料編)。

第一部で示した成果についての根拠となるものですので、短期決戦内で情熱を持って取り組んだ研究者たちの努力の結晶でもあります。本事業に協力くださったすべての方に感謝して、第二部をまとめました。

 

本事業にご協力いただいた多くの関係者の方々に、この場を借りて厚く御礼申しあげます。また、本事業の成果を幅広く活用していただくことにより、日本で暮らす外国人生徒等の教育環境の向上に少しでも貢献できれば幸甚です。

本事業推進委員長
東京外国語大学准教授/多言語多文化共生センター長
小島 祥美

■関連リンク
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【文部科学省委託】高等学校等における日本語能力評価に関する予備的調査研究事業 第2回事業推進会議【一般公開】
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