フィルムの現像方法
2022.07.22 ウィーン大学,オーストリア,ドイツ語,派遣留学
Grüß Gott! こんにちは!
留学の思い出を写真に残したいと思って、カメラを持ってきている人、持ってくる予定の人は多いのではないでしょうか。わたしもそのうちの一人で、一眼レフカメラとフィルムカメラを一台ずつ持ってきました。さまざまなものがデジタル化していく中でこそ、何かわざわざ手間をかけるという行為が恋しくなるものです。
ということで今回は、フィルムの現像方法について書いていきたいと思います。ただ、オーストリアとドイツ以外の地域では参考にならずおもしろくないと思うので、フィルムカメラのお話も少ししていきます。
わたしが持っているカメラは東ドイツのカール・ツァイス・イェナ社のWerraという個体です。フォルムがかわいいんですよ!あと、フィルムの巻き方が特徴的です。
例えば、ベルリンの蚤の市ではフィルムカメラが売られていますし、ウィーンでも街中でカメラのお店をよく見かけます。わたしは日本から持ってきたのですが、留学中に興味が湧いたという人はそういったところに立ち寄ってみるのもいいかもしれません。
撮り終えたフィルムです。たびたび「これは撮り終えたやつなのか、まだ使ってないやつなのか......?」と悩むことがあるので、撮り終えたフィルムにはマスキングテープを貼るなど工夫した方がいいかもしれません。わたしも次回からそうします。
ちなみに、フィルムも以前に日本で買ったものを持ってきました。X線検査で痛むという話をよく耳にしますが、3度ほどX線にさらされているフィルムを使っても特に問題は感じていません。万全を期したいという人は、手荷物として持っていって「フィルムなので目視検査してもらってもいいですか?」等頼むとよいと思います。一度言ったことがあるのですが、しっかり対応してくれました。対応が悪い場合も十二分に想像がつくので、なるたけ優しそうな人に頼むのをおすすめします。
フィルムを持って向かう先は、カメラ屋さんではなく「DM」というドラッグストア。ドイツ、オーストリアだけでなく、チェコ、ハンガリー、クロアチア等にも店舗があるそうです。
店内にはこのようなスペースが設けられています。大抵は、写真を印刷する機械と隣接していると思うので、写真左端に写っている赤い機械を目印に探すとよいでしょう。ここでフィルムを現像する手続きができます。
手続き、と少々大仰に書いてしまいましたが、すごく簡単にできます。
まずは申し込み用紙を記入します。ちょうどトビタくんの後ろにあるのが申し込み用紙です。
写真にいろいろ書き込みましたが、記入必須スペースは忘れずに書いてください。電話番号と日付の記入欄があまりにも小さいので、毎回むりやり押し込めて書く羽目になります。
わたしはデジタルで画像がもらえれば十分なので、「dm Foto CD」と書いてあるところにのみチェックをつけています。のちにCDが貰え、取り込めば写真が確認できるようになっています。
初めて現像したときは、手元に写真も欲しいと思い、左側の10×15のところにもチェックをつけてみました。写真に関しては下手の横好きと言いますか、正直あまり技巧派ではないのでぶれている写真が多く、印刷しなくても良かったかな......というものがたくさんありました笑 ということで、わたしはそれ以来CDのみにしています。あとで気に入ったものを個人的に印刷すればいいですしね。
忘れてはいけないのが、用紙の上の部分を切り取って保管しておくことです。これが引換券となるので、受取日までは失くさないようにしなければなりません。
記入を終えたら、裏の粘着部を剥がしてポケット部にフィルムを入れます。用紙が袋になっているの、おもしろいですよね!ここで注意しなければならないのが、フィルム一本につき一枚記入しなければならないことです。一枚の申し込み用紙に数本フィルムを入れることはできません。
①申し込み用紙の記入
②ポケット部にフィルムを入れる
③引換券になっている部分を切り取る
上記のことが全て終われば、あとは写真のうしろ側に見えている穴に放り込むだけです。偉そうに書いていますが、わたしはすっかり③を忘れていて放り込んでしまい、慌ててレジ係の人に助けを求めに行ったことがあります。なので失敗してもなんとかなります!
支払いは受取りの際にするので、10営業日(あるいはそれ以上)わくわくして待つのみです。遅くとも2週間で受け取ることができるので、ぴったり2週間後に観に行くくらいがちょうどいいと思います。(初めての時はそわそわして何回も足を運んだのですが、早すぎて3回くらい無収穫でとぼとぼ帰りました)
引換券。大事。
この引換券を持ってDMへ向かいます。向かう先は来たときと同じスペースです。
Abholung(受取り)と書かれた引き出しがずらりと並んでいるので、引換券の最後の数字を見ながら探します。あるかな〜とドキドキしながら探すのはとても楽しいです。
見つかったら、それを持ってレジでお会計します。
いくらくらいかかるかも描きたかったのですが、すっかり忘れてしまい......。めちゃくちゃ高い!なにこれ!というほどではなかったと記憶しています。
じゃーん
袋を開けるとこんな感じ。ネガフィルムとCD、そして写真印刷にもチェックをつけた場合はこのように全部の写真がセットで入っています。現像するまでどんな写真が撮れているのかわからない点は、フィルム写真の魅力だなと常々思います。
自分のパソコンはMacBook Airなので、CDが取り込めないということにあとで気がつきました。CD用の付属品を持ってくれば、わたしみたいに日本に帰るまでどんな写真なのかわからないという事態にはならないでしょう。でも、それもまだ開けていない宝箱が残っているみたいでいいですよね。
以上がフィルムの現像方法です!長々と書いてある割には現像が簡単だということがわかったと思います。誰かの役に立てば幸いです。
ここからは蛇足です。ウィーンでは昨年の冬にロックダウンが実施されました。家に篭るのが大好きなわたしでも、やっぱり篭りっきりだと気分が滅入るなと思い、少し遠めの公園まで散歩しました。デジタルデトックスとして、一眼レフではなくフィルムカメラを持ってあてもなく逍遥すると、本当にうつくしいと思った瞬間だけにシャッターを切らないと勿体ない気がしてきました。現像してみるととてもくだらない写真ばかりで笑ってしまいましたが、写真を見ればひとりでぶらぶらしたあの瞬間のことが蘇ってきます。
うまくなくても、写真を撮るのは楽しいなと思います。