来る6月1日(水)15:00ー17:00
都内某ロシア料理レストランにて、沼野ゼミ3年4年合同課外授業をおこなう。
工藤翔平くんによる発表「ロシアの食文化、ベラルーシの食文化」を予定している。
2010年度の沼野ゼミ卒業論文は粒ぞろいだったが、東京外国語大学のHPに次の2本が掲載されることになった。
田中大輔 『ダニイル・ハルムスの生涯と美学――前衛が目指したリアルな芸術――』
これは、ペテルブルグ出身の「不条理文学の旗手」ともいうべき作家ダニイル・ハルムス(1904-1942)の数奇な生涯を紹介し、作家としての全体像を①前衛グループ「オベリウ」での活動、②児童文学作家としての活動、③不条理掌編群の作者としての活動と3つに分けて考察した卒論。
ハルムスの創作の根底にある「物語制度の否定」が秩序や論理の崩壊を目指すものとなったこと、「喪失と再獲得」こそが世界を認識するハルムスの手法だったことなどが魅力的な言葉で語られている。
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http://www.tufs.ac.jp/insidetufs/kyoumu/doc/yusyu22_tanaka.pdf
河崎裕介 『黒澤明とドストエフスキー』
これは、黒澤明監督(1910-1998)の映画作品にロシアの作家フョードル・ドストエフスキーの影響がどのような形で現われているかということを詳細に論じた卒論。
ドストエフスキーの『白痴』を原作に「実写化」した『白痴』のみならず、黒澤の他の作品、たとえば『酔いどれ天使』や『生きる』や『赤ひげ』などにも広範囲にわたってドストエフスキー作品の引用、暗示、示唆、借用が見られることを明らかにするとともに、ドストエフスキー受容の考察を通じて黒澤明自身の「作家性」を浮き彫りにしている。
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http://www.tufs.ac.jp/insidetufs/kyoumu/doc/yusyu22_kawasaki.pdf
なお、前田和泉ゼミ所属の大石千恵子 『セルゲイ・パラジャーノフ――その生涯と映画世界――』は、アルメニアの映画監督セルゲイ・パラジャーノフ(1924-1990)の作品におけるシンボルを丁寧に読み解いたもので、完成度とレベルの非常に高い卒論だ。
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http://www.tufs.ac.jp/insidetufs/kyoumu/doc/yusyu22_ooishi.pdf
来る6月25日(土)14:30より有楽町朝日ホールでオタール・イオセリアーニ監督の 『Chantrapas』が上映される。来年春には岩波ホールなどでも上映予定。半ば自伝的な作品だという。
http://www.unifrance.jp/festival/2011/films/2011/05/chantrapas.html
イオセリアーニ監督(1934年生れ)はグルジア出身。トビリシ音楽院、モスクワ大学、モスクワの国立映画大学で学び、1979年フランスに移住。『落葉』(1966)、『田園詩』(1976)、『素敵な歌と舟はゆく』(1999)、『月曜日に乾杯』(2002)などの作品があり、数々の国際的な映画賞を受賞している。
私は『素敵な歌と舟はゆく』が好きだが、思わせぶりなコウノトリ、ヘリコプターで仕事に行くビジネス・ウーマンの母、自分に乱暴をはたらいた男と結婚してしまう娘、大金持ちの息子でありながらアルバイトに精を出すニコラ、刑務所から出てきて友達をあっさり見捨てるニコラ、浮浪者と意気投合して家出する父(イオセリアーニ監督自身が父を演じている)……といった具合に、ひたすら観客の意表を突くストーリーの展開が興味深い。蓮見重彦氏によれば、「何かが均衡を欠き、ひたすら誇張へと向かいながら、それでいて見慣れた光景があらゆる人物を矛盾なく受け入れてしまう」のがイオセリアーニ的な構図だという。
はたして新作はどうだろうか。楽しみだ。
2011年7月7日(木)16:00~17:30 「表象文化とグローバリゼーション」という授業に作家の姜信子さんをお招きし、記憶とコトバをめぐる旅について講演をしていただく。 題して 「『空白』をつなぐ旅~記憶の彼方、コトバの行方~」。場所は東京外国語大学キャンパス101教室。
ウズベキスタン生れのコリョサラム(高麗人)で写真家のヴィクトル・アン、カザフスタン生れのコリョサラムでロシア語作家のアナトーリイ・キム……。私は 『ノレ・ノスタルギーヤ』 を読んで以来の姜信子ファンなので、どんな話がお聞きできるか今からとても楽しみ!
2011年7月2日(土)東京外国語大学 115 教室において日本スラヴ人文学会の大会が開かれる。 「大学と社会の狭間でロシアを見つめる」と題するパネル企画は、ロシア語を媒介に大学と社会をつなげようという画期的な試みだ! ロシア語を生かした職業に就きたいと思っている人、就職しようか大学院に進学しようか迷っている人、ロシア関連の情報をどこかで共有できないかと考えている人、一緒に考えてみませんか?
10:00~ 個人発表1
松下聖(筑波大学大学院博士前期課程)「『バイリンガル作家』としてのチンギス・アイトマートフ」
11:00~ 個人発表2
佐藤貴之(東京外国語大学大学院博士後期課程)「安部公房を通したゴーゴリの再解釈―記号の解体から存在の不安へ―」
13:00~ 国際学会参加報告
堤正典(神奈川大学)「2011年度МАПРЯЛ (国際ロシア語・ロシア文学教師協会)上海大会について」
14:00~17:00 パネル企画 「大学と社会の狭間でロシアを見つめる」
【報告】
佐山豪太(元自動車メーカー勤務)「仕事でロシア語をつかう」
杉浦正樹(医療機器メーカー社員)「インターネットを使用したロシア関係の人脈作りと仕事」
江端沙織(早稲田大学博士前期過程)「ロシア関連企業に就活してみて」
【討論】
土岐康子(法政大学講師)
大須賀史和(横浜国立大学准教授)
司会:沼野恭子(東京外国語大学)
沼野ゼミ(3年生)7月の課外授業は「ボリショイ・サーカスに行こう!」。
ロシアのサーカスの歴史や特徴を勉強してから、7月に来日が予定されているボリショイ・サーカスの公演に行く。今回サーカス団は、東日本大震災の被災者の方々を招き、収益金の一部を義援金として送ることを予定しているという。
じつは2006年秋に私は、NHKテレビ「ロシア語会話」のロケで「モスクワ国立大サーカス」をスタッフと取材した。巨大な常設サーカス場はじつに華やかで、驚きと笑いに満ちた祝祭空間だった!
写真は、リポーター役のナターシャが空中ブランコの芸人たちやピエロにインタビューしたときの収録風景。
2011年9月5日(月)から9月16日(金)までの2週間、東京外国語大学の大学院生によるロシア語サマースクールが開講される。
土日を除く計10日間、1回90分の授業で、集中的にロシア語を学ぶことができる。クラスは、入門、初級、中級文法、中級購読、会話等に分かれている。ロシア語の勉強をこれから始めたいという方、以前勉強したけれどもう一度やり直したいという方、あるいはロシア語のレベルをいっそう高めたいという方、奮ってご参加ください(なお、ウズベク語、古代教会スラヴ語、ブルガリア語、ポーランド語、ラトヴィア語の講座も開講の予定)!
場所: 東京外国語大学府中キャンパス研究講義棟
受講料: 12,000円
お問い合わせ: yamada.asako.g0@tufs.ac.jp
詳しくはこちら。
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http://www.tufs.ac.jp/st/club/russian2011/index.html
日本ロシア文学会2011 年度総会・研究発表会のプレシンポジウムとして、「ロシア語発 外国語教育連携の時代へ ― 生涯教育から外国語教育を考える ―」が開催される。
日本の中等・高等教育機関における外国語教育活性化の具体的な方策を考えるため、複数言語の研究者をパネリストに招き、知恵と経験の交流を通して外国語教育の新しい学びのスタイルを模索するというもの。興味のある方はぜひご来聴ください。
日時: 2011年10月7日(金) 18:00-21:00
場所: 慶應義塾大学 日吉キャンパス 来往舎/シンポジウムスペース(1F)
パネリスト:
跡部 智(慶應義塾大学外国語教育研究センター副所長 慶應義塾普通部教諭・英語)
大木 充(京都大学大学院人間・環境学研究科教授・フランス語)
境 一三(慶應義塾大学外国語教育研究センター所長 経済学部教授・ドイツ語)
古川 裕(大阪大学大学院言語文化研究科教授・中国語)
ロシア語現場報告:
加藤純子(関西大学非常勤講師)
熊野谷葉子(慶應義塾大学法学部講師)
小林潔(神奈川大学外国語学部特任准教授)
竹内敦子(関東国際高等学校教諭)
柳町裕子(新潟県立大学国際地域学部准教授)
依田幸子(北海道古平高等学校教諭)
司会:
臼山利信(筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授・ロシア語)
林田理惠(大阪大学大学院言語文化研究科教授・ロシア語)
主催: 日本ロシア文学会
共催: 中国語教育学会、日本フランス語教育学会、日本独文学会ドイツ語教育部会、日本ロシア語教育研究会
来る10月5日(水)、日本とウクライナが外交関係樹立20周年を迎えるのを記念して、「日本・ロシア協会」の主催により、駐日ウクライナ大使ミコラ・クリニチ氏のセミナーが開かれる。
大使と昼食をともにしながら日本とウクライナの将来の交流について考えることができる。
詳しくはこちら。
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10月には、関係する学会・シンポジウムが3つもある。
①日本ロシア文学会第61回研究発表会(慶應義塾大学日吉キャンパス)
10月8日(土)
中野幸男 「ギェドロイツとタミズダート―亡命ポーランドにおけるロシア文学出版」
関岳彦 「ブロツキー初期作品の研究」
宮川絹代 「『胎内的なもの』というイメージ:ブーニン文学の恋愛を読むために」
奈倉有里 「サーシャ・ソコロフ『ばかの学校』のレアリア」
前田しほ 「戦争という記憶の語りについて:アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』証言集,映画,演劇をめぐって」
コベルニック・ナディヤ 「ロシア語における“Vt sebya”と“Vt -sya”の対応性について」
恩田義徳 「古代教会スラブ語および古代ロシア語の分詞の誤用について」
シャトヒナ・ガンナ 「Инновации в преподавании РКИ (разработка урока по теме ≪Телефон≫)」
クロチコフ・ユーリー 「ヨーロッパの教育機関におけるバイリンガル生徒への実践的教育」
ペトリシチェヴァ・ニーナ 「Russian Phatic Interjections: Development and Functions」
籾内裕子 「芥川龍之介によるトルストイ受容―『イワン・イリイッチの死』読書から「蜘蛛の糸」「枯野抄」
執筆まで」
山路明日太 「「光」と「闇」からみたゴーリキー―『イゼルギリ婆さん』を中心に」
一柳富美子 「声楽作品におけるグリーンカの「保守性」~同時代のアリャービエフ,ダルゴムィーシスキイとの比較を通して~」
上田洋子 「絵画から演劇へ ―ニコライ・タラブーキンのメイエルホリド論」
河村彩 「生産主義の広告論とロトチェンコのグラフィックデザイン」
ワークショップ (1) 「Карнавал революции: гротеск и советская культура 1920 ? 1930-х годов」
村田真一、イチン・コルネーリヤ、グレチコ・ヴァレリー、楯岡求美
ワークショップ(2) 「ロシア文学研究の先駆者,昇曙夢を語る」
和田芳英、中本信幸、源貴志、籾内裕子、南平かおり
10月9日(日)
秋月準也 「『巨匠とマルガリータ』における「家」と「アンチ家」―ロトマンの作品解釈をめぐって―」
石原公道 「ビートコフは何処に?」
小澤裕之 「オベリウ以前のハルムスの詩学」
平賀雄 「イサーク・バーベリ『騎兵隊』における登場人物:作品と日記との間」
古川哲 「『幸せなモスクワ』における身体毀損―プラトーノフにおける身体・空間把握の変遷」
中堀正洋 「異教神ヴォロスの月神としての一機能」
塚田力 「アレクサンドル・ブロークと古儀式派:『十二』における救世主の呼称をめぐって」
福安佳子 「ロシア語命令法における命令動作の動作主― 『イワン・デニーソヴィッチの一日』の中で―」
村越律子 「命令文とモダリティ」
世利彰規 「ロシア語の間接話法におけるde dictoのモダリティ」
越野剛 「ナポレオン戦争におけるマロース(冬の寒さ)の表象」
山下大吾 「『エヴゲーニイ・オネーギン』における西洋古典―散文をめぐる「抒情的逸脱」を中心に」
高橋知之 「描かれない夢―1840年代のドストエフスキー作品について」
坂中紀夫 「『未成年』における理念の無矛盾性について」
加藤純子 「アレクセイ・カラマーゾフの瞑想と「糸」の比喩:日本的概念「縁」との対照」
ワークショップ(3) 「いま,ソ連文学を読み直すとは」
野中進、安井亮平、中村唯史、岩本和久、平松潤奈
②日本比較文学会第49回東京大会(東京外国語大学)
10月15日(土)
総合司会: 沼野恭子、平石典子
開会の辞: 井上健
会場校挨拶: 亀山郁夫
研究発表
塚本利明 「『三四郎』における「浪漫的(ロマンチック)アイロニー」」
成谷麻里子 「自由な詩とは何か―日仏の自由詩生成期において志向されたもの―」
内田真木 「有島武郎・森本厚吉のリヴィングストン理解について」
羽鳥杏子 「久生十蘭と函館」
市川しのぶ 「ジョリス=カルル・ユイスマンスと田山花袋―La-haut と『残雪』を中心に―」
籾内裕子 「芥川龍之介とトルストイ―《Karma》受容をめぐって―」
須藤直子 「能「葵上」とエウリピデス「メデイア」の比較可能性」
杜翔南 「中国における日本新感覚派―その受容と変容―」
劉岸偉 「周作人と『順天時報』」
シンポジウム 「第二次世界大戦前夜のパリで―横光利一、大澤壽人、藤田嗣治を中心に―」
司会: 小林茂
パネリスト: 中村ともえ、生島美紀子、林洋子
③ロシア・東欧学会 JSSEES 2011年合同研究大会(東京国際大学)
文化に関するシンポジウムは以下のとおり。
10月23日(日)
シンポジウム 「ソビエト崩壊20年―生活の変化、思想の変容―」
司会:三浦清美
研究報告
本田晃子 「フューチャー・フォビア?―ポスト・ソヴィエト建築の諸相―」
神岡理恵子 「アンダーグラウンドからグローバル・サバイバルへ―ロシア現代美術の現場から―」
岩本和久 「ポスト・ソヴィエトのロシア文学」
討論: 沼野恭子
Сергей Бодров セルゲイ・ボドロフ監督が、Гульшад Омарова グリシャド・オマロワとともに昨年制作した映画 『Дочь Якудзы ヤクザの娘(邦題は「ヤクザガール 二代目は10歳」)』 が2011年10月22日より日本で公開される。ボドロフはこの作品のシナリオライターとプロデューサーも兼ねているという。
日本での上映情報はこちら。
↓
http://yakuza-girl.com/
ボドロフ監督は1948年ハバロフスク生まれ。チェチェン戦争を扱って話題になった『コーカサスの虜』(1996)、浅野忠信主演の『モンゴル』(2007)がいずれもアカデミー外国語映画賞を受賞している。
今回の『ヤクザガール』は、これまでメガホンを取った作品とは違い、ボドロフにとって初めてのコメディである。物語は、暴力団組長の孫娘ユリコがひょんなことからロシアに降り立つことになり、偶然命を助けたロシア人青年と一緒に追われる身となるというもの……。
シナリオライターとしてはコメディ・タッチの作品を何本か書いているが、監督としてコメディ映画を手がけるのは初めてのボドロフ監督。あるインタビューで、どうしてコメディ、それも日本の女の子とロシアの囚人の友情を撮ろうと思ったのかと聞かれ、こう答えている。
「笑いにはいろいろなものがあって、人を癒したり助けたりする笑いもあります。それに、自分自身や上司や権力を笑いのめすなんてすごいじゃないですか」
「どうして日本なのかというと、東洋が好きだからです。日本文化もね。コメディを撮って自分たちのこと、自分たちの暮らしを描こうと思いました。それに、日本人とロシア人が触れあうことでさらにユーモアが刻まれるでしょう、それでこういう物語にしたんです」
かなり破天荒な展開の物語らしいが、どんな異文化接触が描かれているのか、乞うご期待!
来る11月27日(日)スペイン史の立石博高先生と小田原箱根商工会議所で出張体験授業をする。
13:30~14:15 「ロシア文化研究の可能性」沼野恭子
14:25~15:10 「国民国家と言語――『最後の授業』を手かがりにして」立石博高教授
15:20~15:50 学部改編の概要及び入学者選抜方法の説明
15:50~16:30 個別相談会
申込は電子メールで。 taiken1127@tufs.ac.jp
詳しくはこちら
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http://www.tufs.ac.jp/examination/opencampus/taiken.html
来る12月6日(火)16:00~17:30 研究講義棟 115教室において、河東哲夫氏による講演会をおこなう。題して「『ロシア』から考える。人間を、歴史を、あなたの仕事を、そして宇宙を」。
河東氏は、在ボストン総領事、在ロシア大使館公使、在ウズベキスタン・タジキスタン大使を歴任なさった外交官。現在、日本語・ロシア語・英語による国際ブログ "Japan World Trends" の代表として、国際情勢を分析し独自の情報を発信している。
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http://www.japan-world-trends.com/ja/
講演では、これまでのご経験をもとに、現代ロシアをどう捉えロシアとどう付き合っていくべきかについてお話しいただく。国際的な視野を持って世界で活躍したいという人、ぜひ聞きに来てください!
なお、河東さんは「熊野洋」のペンネームで 『遥かなる大地――イリヤーの物語』(草思社、2002) という小説を書いている。ソ連崩壊から新生ロシア初期にいたる過程を、パステルナークの『ドクトル・ジバゴ』に匹敵するスケールで描いた物語で、ロシアの歴史や文化に通暁した河東氏でなければ書けない大河小説である。
来る11月12日(土)14:00-18:20 東京大学本郷キャンパス文学部法文2号館2階1番大教室において、ハーヴァード大学のディヴィッド・ダムロッシュ教授 と作家の池澤夏樹さんを特別ゲストとする国際シンポジウム「世界文学とは何か?」が開かれる。
ダムロッシュ氏はアメリカの比較文学者。最近、著書の邦訳 『世界文学とは何か?』 奥彩子他訳(国書刊行会)が出版されたばかりだ。
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シンポジウムについて詳しくはこちら。
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http://www.l.u-tokyo.ac.jp/genbun/111112damrosch.html