研究会開催のお知らせ    


 第282回 朝鮮語研究会 

日 時 2025年6月21日(土) 12:50~17:20(懇親会 18:00~)
場 所 東京大学 本郷キャンパス 国際学術総合研究棟 1階 文学部3番大教室
会員総会 (12:50~)
発表者1 石井洋一郎(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)(13:30~14:40 会場での発表)
「中世韓国語の「-으란ᄃᆡ」「-관ᄃᆡ」と「만뎌ᇰ」について」

要旨:本研究では、まず、中世韓国語の理由接続語尾「-으란ᄃᆡ」「-관ᄃᆡ」の用法を新たに既知性の観点から説明する。 「-으란ᄃᆡ」は「話し手と聞き手の双方にとって既知の情報」を理由節とする語尾であり、「-관ᄃᆡ」は「話し手にとって未知の情報」を理由節とする語尾であることを示す。 また、「-으란ᄃᆡ 만뎌ᇰ」という形式の用法を明らかにするために、「만뎌ᇰ」に対する従来の理解を批判的に再検討し、 これが本動詞「말-」と語尾「-건뎌ᇰ」の結合であるという新たな形態素分析を提示し、これに基づいて「만뎌ᇰ」の意味を構成的に説明する。
発表者2 立川真理恵(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程)(14:50~16:00 会場での発表)
「コーパスに基づいた韓国絵本の言語的特徴の分析」

要旨:発表者はこれまで、発表者自身が構築した韓国絵本コーパスと既存の均衡コーパスにおける様々な言語項目の比較を実施し、絵本の言語的特徴を客観的に記述するとともに、レジスター間の言語差の要因の総合的な検討に向けて分析を進めてきた。本発表ではその一部である「品詞率」「語彙の多様性」「語種率」「文長」「基礎語彙率」について、絵本と比較コーパスの特徴を紹介する。
発表者3 金保榮(東京大学大学院総合文化研究科修士課程)(16:10~17:20 会場での発表)
「韓国語ソウル方言における丁寧化の 「-이요」と「-요」の使い分け」

要旨:丁寧化のマーカー「-요」は、子音で終わる実詞のあとに現れる場合、-요/-이요の二つの形態を取り得るが、その分布に関しては、従来明確な説明がなされてこなかった。本発表の目的は、この二つの形態は単なる随意的異形態ではなく、異なる機能を担っていることを明らかにする点にある。具体的には、(C)VC-요は「副詞的小文」を提示する際用いられ、後続する述語の省略を暗示するのに対し、(C)VC-이요は「名詞的小文」を提示する際に用いられることを示す。ただし、独話的な口調である場合は、名詞的小文であっても-요が実現する場合がある。
※前回と場所が異なるのでご注意ください!


会場地図
東京メトロ丸ノ内線・都営地下鉄大江戸線
   「本郷三丁目」駅 徒歩10分
東京メトロ南北線
「東大前」駅 徒歩10分

それぞれの会の発表者を現在募集中です。発表者は幹事会で決定しています。発表ご希望の方は以下のメールアドレスにご連絡ください。
coosengo[アットマーク]yahoo.co.jp ([アットマーク] を @ に置き換えてください)