Fuchs prellenと海千山千である

 

<きっかけ>

まずことわざ「海千山千」の意味を知らなかったので、調べてみようと思ったこと。

Fuchs prellen

1        Frisch voran zum Habichtshofe!
Spaßhaft ist's, den Fuchs zu prellen

Prellt ihn heut, sonst prellt er morgen
Euch mit Zehnten und mit Zöllen!«

 

2        Wie Jäger, einen Fuchs zu prellen,
Ans Loch des Baus ihm Schlingen stellen,
Drein sich der Lose muß verfangen,

 

3        "So muß man die Füchse prellen", sprach das Bäuerlein, ging hin und holte sich den Schatz.

 

4        JUNKER TOBIAS: Ihm zum Ärger soll der Fuchs noch einmal dran; und wir wollen ihn braun und blau prellen. Nicht wahr, Junker Christoph?

 

5        Zur Strafe dieses Übermutes soll sich jedoch aus Rücksicht der Jugend des unberufenen Schützen die kaiserliche Jagdpartie darauf beschränkt haben, ihn selbst etwas zu prellen, und von diesem Prellen soll das Haus zum geprellten Fuchs den Namen haben.

 

【海千山千】

<大義>

@海に千年、山に千年住んだ蛇は、竜になるという言い伝えに由来する。世の中を知り尽くした老かいで、歯が立たない人物のことをいう。

A[海に千年、山に千年の意] あらゆる経験を積み、社会の表裏に通じていて、悪がしこいこと。

 

     僕の両親も海千山千のくせものではありましたが、読書を趣味にするような人ではありませんでした。

     海千山千の人を相手にするときは、嘘をついて
いるのではないかとよほど気をつけないと、簡単にだまされてしまう。

     『いまひとたびの』の作者志水辰夫も、浅田次郎に勝るとも劣らぬ海千山千のおじさまである。

     辛酸をなめ尽くした海千山千な大人のための素材も用意したか
...

     海千山千のケネス・ブラナーの自白劇.  海千山千と申したの
は、イギリス映画界にとってこのケネス・ブラナーほど気位高
く、彼くらい良心的で常に映画をシャープにハイクラスに仕立
...

 

<まとめ>

ドイツ語でも日本語でも使用例は少なかった。ドイツ語は特にFuchsprellenが別々に用いられていることが多く、Fuchsという語が出てきて、数行後ろの文にprellenが出てきたりして一文の中にFuchs prellenが出てくるのは上記の5つの文しかなかった。そしてことわざではなく、物語の中で本当に狐をだます場面などに出てくるものなどもあった。

日本語と同じようにドイツ語でもきつねはずる賢い生き物として扱われていることがわかるのだが、どの文を見ても「きつねをだます」という文字通りの意味で使われている。ずる賢い人をだましてぎゃふんといわそう、という興奮した様子が感じられる。だいたいよくない意味で使われている。一方日本語は良い意味と悪い意味の両方を持ち合わていることがわかる。そして文章で使われていることは少なかった。もちろん良い意味で用いられているのだが、お店の名前などに固有名詞として使われているのが目立った。