I. 動詞の現在人称変化(1)
人称とは,「私」「あなた」「かれ」などの発話における役割のことを言います.話し手を1人称,聞き手を2人称,話し手と聞き手以外の人や物を3人称と言います.また,それぞれ単数と複数があります.
1人称と2人称は代名詞でしか表されませんが,3人称は代名詞でも,名詞でも表されます.人称を表す代名詞のことを特に人称代名詞と呼びます.
ドイツ語では,主語の人称と数に応じて,動詞の語尾が変わります.これを動詞の人称変化と言います.また,動詞が人称変化した形を,主語に応じて定まった形という意味で,「定形」と呼びます.これに対して,もとの形を「不定形」と呼びます.動詞の不定形は-enで終わり,定形は以下の表に従って変化します.

単数 複数
1人称 ich --e wir --en
2人称 du --st ihr --t
3人称 er, sie, es --t sie (Sie) --en

wohnen(住む)という動詞を例にすると

Wo wohnst du? 君はどこに住んでいるの.- Ich wohne in Wien. 私はウィーンに住んでいます.
Wo wohnt ihr? 君たちはどこに住んでいるの.- Wir wohnen in Bonn. wohne in Wien. 私たちはボンに住んでいます.
Wo wohnt er? 彼はどこに住んでいるの.
Sie wohnen in Hamburg. 彼らはハンブルグに住んでいます.

という風に変化します.

 

 

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