【終了】2021年度第4回FINDAS研究会「インドにおける感情を考える:モダニティとヒンディー映画における恋愛を中心に」
2021年度第4回FINDAS研究会
(共同利用・共同研究課題「南アジアの社会変動・運動における情動的契機」2021年度第3回研究会と共催)
「インドにおける感情を考える:モダニティとヒンディー映画における恋愛を中心に」
【日時】 2021年9月3日(金)13:00-16:30
【場所】 ZOOM会議
※要予約(参加をご希望の方は、ZOOMをインストールの上、下記URLより9月1日(水)17:00までにご応募ください。)
https://forms.gle/CncvbKNU1ZF8tE999
【報告者・題目】
◆押川 文子(国立民族学博物館)
「パッションとダルマ:2000年代ヒンディー語商業映画における「両立」の手法」
“Between Passion and Dharma: How the Two Values Are Balanced in Hindi Films in 2000s”
恋愛と「ダルマ」の葛藤(とその解決方法)は、インド商業映画にとって、ヒットを狙ううえでの永遠のテーマである。その振り子がどちらかに振れ過ぎると、「大多数の人々」の情動に同時に働きかけることはできない。本報告では、大ヒット作となったRab ne Bana Di Jodi(2008年)を中心に、2000年代の時代の気分を考えてみたい。
◆村上 明香(人間文化研究機構/東京外国語大学)
「「感情」は何を語るのか:Margrit Pernau氏の研究を通して」
“What Does “Emotion” Tell: Through the Works of Prof. Margrit Pernau”
近年、「感情」、「情動」、「共感」などをキーワードとした研究が盛んになっている。本報告では、南アジアにおける情動研究の牽引役であるMargrit Pernau氏の著作を通して、その研究動向を追いながら、情動研究の意義と可能性について考察してみたい。
【使用言語】 日本語
【連絡先】 東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局
[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp
【終了】2021年度 第3回FINDAS研究会「インド文学と情動―音韻と歴史小説」
2021年度 第3回FINDAS研究会
(共同利用・共同研究課題「南アジアの社会変動・運動における情動的契機」2021年度第2回研究会と共催)
「インド文学と情動―音韻と歴史小説」
【日時】 2021年7月10日(土)13:00-16:30
【場所】 ZOOM会議
※要予約(参加をご希望の方は、ZOOMをインストールの上、下記URLより7月8日(木)17:00までにご応募ください。)
https://forms.gle/7sNUywBPkaQLRhrt9
【報告者・題目】
◆丹羽 京子(東京外国語大学)
「押韻が喚起するもの」
” What Rhyme Inspires?”
ベンガル詩はその始まりから押韻とともにあり、伝統的に押韻なしで韻文を書くことはあり得なかった。近代以降、現代詩には無韻詩も導入されたが、ベンガル詩ではそののちも現在まで形を変えつつさまざまな押韻が使われている。この押韻によってもたらされるものはなんなのか、その考察の端緒となるものを提示したい。
◆萩田 博(元東京外国語大学)
「動乱文学とウルドゥー歴史小説家 ―情動という観点からの考察―」
“Partition Literature and Urdu Historical Novelists: Examining Their Works in Terms of Emotions.”
インド・パキスタンの分離独立期を背景にして執筆された文学作品は日本では動乱文学と呼ばれてきた。私は過去にナスィーム・ヒジャーズィーNasīm Hijāzī(1914-1996)とエーム・アスラムM. Aslam(1885-1983)という歴史小説家を取り上げて、彼らの執筆した動乱文学作品について報告をおこなった。彼らを取り上げたのは宗教的アイデンティティから生じる情動が作家活動に色濃く反映されているからである。今回も情動という観点から複数のウルドゥー歴史小説家たちの作品を具体的に分析し、総合的な特色を明らかにしたい。
【使用言語】 日本語
【連絡先】 東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局
[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp
【終了】2021年度 第2回FINDAS研究会 「南アジアの感染症を考える―バングラデシュとスリランカの事例から」
2021年度 第2回FINDAS研究会
「南アジアの感染症を考える―バングラデシュとスリランカの事例から」
【日時】 2021年6月26日(土)13:00-16:30
【場所】 ZOOM会議
※要予約(参加をご希望の方は、ZOOMをインストールの上、下記URLより6月24日(木)17:00までにご応募ください。)
https://forms.gle/PQMr1k2vwzz6uevm9
【報告者・題目】
◆東城文柄(東京外国語大学)
「バングラデシュのカラ・アザール流行に関する医療地理学的研究及び地域住民の予防行動の混合研究法的調査」
“Medical Geographical Study on Kala-Azar Endemic and Mixed Methods Research on the Behavior of Local Residents for its Prevention in Bangladesh.”
カラ・アザール(Kala-Azar)はヒンディ語で「黒熱病」を意味する熱帯寄生虫疾患で、発熱、体重減少、肝臓・脾臓の肥大、貧血、免疫系不全などの症状が現れ、適切な治療を受けなければ高い確率で死に至る。サシチョウバエと呼ばれる小型の吸血性節足動物が媒介し、全世界の症例の約9割がブラジル、エチオピア一帯の東アフリカ、インドそしてバングラデシュ(ガンジス川流域)で見られる風土病である。同症の根絶には、診断・治療などの医学的アプローチに加えて、流行拡大に寄与する地理的諸条件の把握や、流行地住民の感染予防行動などが鍵となる。この研究発表では、長期のフィールドワーク(2013-16年)結果をベースに、バングラデシュにおけるカラ・アザールの流行パターンに影響を及ぼす地理的諸条件(自然環境及び社会経済的条件の空間的不均一)に関する考察と、流行地における地域住民の予防行動に関する質的研究などにもとづく知見を紹介する。
◆ 佐藤惠子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
「スリランカにおけるマラリア- 流行から撲滅まで」
“Malaria in Sri Lanka: from Epidemic to Elimination.”
マラリアは、スリランカにおいて1940年代後半になるまで主要な死因であり、1934年から1935年には大流行となる等長期に渡り生命に関わる重大な健康課題であった。しかし、スリランカ政府は、マラリア早期発見・治療、多分野・多機関連携、農村地帯での健康教育等のマラリア対策を実施し、2016年にはWHOからマラリア撲滅国として認定された。本発表では、スリランカでのマラリアの歴史・感染状況・対策などを振り返りながら、1934年~1935年の大流行と1965年以降の再流行を比較し、流行の背景とマラリア対策成功の鍵について考察を行う。
【使用言語】 日本語
【連絡先】 東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局
[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp
[HP] http://www.tufs.ac.jp/ts/society/findas/
【終了】2021年度 第1回FINDAS共催研究会「創作と情動―ジェンダーの視点から」
2021年度 第1回FINDAS共催研究会
(共同利用・共同研究課題「南アジアの社会変動・運動における情動的契機」2021年度第1回研究会と共催)
「創作と情動―ジェンダーの視点から」
【日時】 2021年5月23日(日)13:00-16:30
【場所】 ZOOM会議
※要予約(参加をご希望の方は、ZOOMをインストールの上、下記URLより5月21日(金)17:00までにご応募ください。)
https://forms.gle/pKAQAVUbbcvThya1A
【報告者・題目】
◆佐藤斉華(帝京大学)
「感じる「大地」:ネパール語小説に見る情動の女性的形態」
“The “Earth” That Moves: Contours of Women’s Emotion in Three Nepali Novels”
本発表は、近年発表された三つのネパール語小説( Prabha Kaini著『暴露』(2010)、 Amal Neupane著『白い大地』(2012)、 Nilam Karki Niharika著『ヨグマヤ』(2018))を読むことを通じて、ネパール丘陵ヒンドゥー社会において、女性達がどのような情動をめぐる規制のもとにおかれ、そして実際に何を(その規制についても含め)感じてきたかをいかに語れるかを模索する。ネパール女性は、自らの思うところや感情を表現しそれに準じて振る舞うより、「耐える」こと、 いわば「(すべてを呑む込み受容する)大地」となることを繰り返し諭され、さらには強いられてきた。「大地」となることを求められつつ、彼女達は何を感じどう動いてきたのか。女性達が身をおいてきたそれぞれの時代・状況・立場から希求される情動の解放の可能なかたちをあとづける。
◆小牧幸代 (高崎経済大学)
「英国におけるムスリム女性アーティストの作品と語りに関する「情動」的考察」
” Muslim Women Artists’ Works and Narratives in the UK: An Analysis Focusing on ‘Affectus’.”
本発表では、マンチェスター大学ウィットワース美術館で2019年に開催された企画展「信仰を越えて:今日のムスリム女性アーティスト」を考察の対象とする。この美術展は、アーティストと研究者の協働による「ソーシャリー・エンゲージド・アート」のプロジェクトであり、アーティストの語りが作品とともに展示された。これらの展示物を、「情動」という観点から考察してみたい。
【使用言語】 日本語
【連絡先】 東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局
[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp
【終了】2021年度 第1回FINDAS若手研究者セミナー 「サバルタン生活世界の実践―労働と信仰」
2021年度 第1回FINDAS若手研究者セミナー
「サバルタン生活世界の実践―労働と信仰」
【日時】 2021年4月18日(日)13:00-16:30
【場所】 ZOOMによるオンライン開催
※要予約(参加をご希望の方は、ZOOMをインストールの上、下記URLより4月16 日(金)17:00までにご応募ください。)
https://forms.gle/PPXPJZ5gwGYVktnc6
【報告者・題目】
鈴木亜望(神戸大学国際文化学研究推進センター)
「都市部における生活のための関係とネットワーク-バングラデシュの手工芸品生産工房で働くこと」
“Relationship and Network for a Living in Urban Area: Working at a Handicraft Studio in Bangladesh”
本発表では、バングラデシュの首都ダカにおける手工芸品生産工房を対象とした民族誌をもとに、仕事を行う女性たちの相互関係を明らかにする。工房においては、オーナー、コルモチャリ(従業員)、カジェルメエ(家事に従事する少女)といった立場の人々がいるが、彼女たちが用いる擬似的な親族呼称や仕事を通じた関係に着目し、ネットワーク構築の実態と都市での生活における意味を議論する。
阿部麻美
「現代インドにおけるダリトのキリスト教改宗―タミル農村社会のパライヤルの宗教実践」
“Dalit Conversions to Christianity in Contemporary India: Religious Practice of the Paraiyar in Rural Tamil Society”
ダリトのキリスト教改宗は、経済的恩恵を求めたもの、もしくは抑圧への抵抗であると理解されてきた。本報告では、南インド・タミルナードゥ州における複数の農村での臨地調査をもとに、1950年代以降の社会経済変化と宗教実践の変容に注目しながら、創造的な営為としてのダリトの改宗について考察する。
【使用言語】 日本語
【連絡先】 東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局
[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp