【お知らせ】 『FINDAS International Conference Series 4: Examining Stigmatization of Leather Industry: By Focusing on the Labor Forms of Dalits and Buraku』を刊行しました!

掲載日 | 2020年03月24日

下記の「研究成果」のページからダウンロードすることができます。

研究成果

Please visit the downloading site: http://www.tufs.ac.jp/ts/society/findas/production

【お知らせ】 リサーチペーパー9号特別号 Nandita Das Special Lecture “Personal Life is Political: Women’s Issues in Contemporary India”を刊行しました!

掲載日 | 

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研究成果

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【終了】 2019年度 第八回FINDAS研究会「ダリトは語ることができるか」 2/17

掲載日 | 2020年01月15日
2019年度 第八回FINDAS研究会
( AA研・共同研究課題、基幹研究人類学班、科研・基盤A[19H00554] と共催)

  「ダリトは語ることができるか――南アジアの民族誌的研究の課題」  
 

【日時】  2020年2月17日(月)13:00-17:30
【場所】東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所・304MM会議室
http://www.aa.tufs.ac.jp/ja/about/access

※予約不要、一般公開
 

趣旨文:

ベンガルのある農村社会では、村のダリトを代表するドム・カーストが村落祭祀を主宰するバラモンに儀礼的な戦いを挑み、最後に剣を措いて恭順の意を示すという儀礼が行われる。年に一度の大祭で、ドムの人々は常に戦いを挑むのだが、しかし彼らは、毎年、バラモンに負け続けている事になる。ドムの人々は、なぜ、従属的な位置づけを導く村落儀礼に、自ら参与してきたのだろうか(『ヒンドゥー女神と村落社会』外川昌彦, 2004年, pp.224-5.)。ヒンドゥー社会研究では、このような儀礼のイデオロギー性を明らかにする多様な研究がなされてきたが、ダリトを含むカーストに関わる既存の階層関係は、むしろその前提として描かれてはこなかっただろうか。近年では、しかし、社会変革に向けた政治動員とは別に、バラモン的理念に対してその当事者として異を唱え、「ヒンドゥー教」への帰属を否定するダリト知識人も現れている。南アジアの民族誌的研究は、その多様な階層にかかわる人々の声をすくい上げることができるのだろうか。
本セミナーは、南インドのダリトの人々の女神儀礼との関りと、ムスリム社会に埋め込まれたカースト的差別的にある人々の事例を通して、この問題を考えてみたい。

 
研究報告
◆池亀 彩(東京大学)
「南インドのダリトによる水牛供犠の拒絶――人類学的研究はどう彼らの声を聞き損ねたか」

インド村落の女神信仰は、寺院エリート中心のバラモン的伝統とは異なり、土着文化に根ざす非排他的な民衆文化と見なされてきた。だからこそ、カルナータカ州最大ダリトのマディガの一部が女神祭祀に欠かせない水牛供犠を拒絶しはじめたことは、支配カーストだけでなく、ダリトの不満に気づかなかった人類学者等にとっても衝撃的である。本発表では、1970-80年代の構造主義的な女神信仰理解が20世紀初頭のキリスト教宣教師たちの民族誌的記述に大きく依拠し、その記述の取捨選択の中でダリトの声が無視されてきたことを明らかにする。さらに19世紀中葉以降のネーションとしての「ドラヴィダ」概念がダリト知識人の中に生き続け、現在の政治・文化運動に繋がっていることを議論する。
 
 
◆杉江 あい(名古屋大学)
「ムスリムの被差別集団を何と呼ぶか?――バングラデシュ農村における楽師集団の事例から」

南アジアではヒンドゥー以外の宗教徒の間でもカーストと類似した被差別集団が見られる。ムスリムのそうした集団に対し、学術研究では統一された見解や用語はないが、近年では「ダリト」という名称を使用する市民団体も見られる。本発表では、バングラデシュの農村社会において「シャナイダル」と呼ばれる楽師を(伝統的)職能とする集団が、どのように差異化・序列化されているのか、またシャナイダルら自身がどのように名乗り、自らの系譜を主張しているのかを明らかにすることから、民族誌的研究がムスリムの被差別集団をいかに記述しうるのかを考察する。  
 
ディスカッサント:
◆田辺 明生(東京大学)
 
 
【使用言語】 日本語
【連絡先】  東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局       
[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp      
[HP] http://www.tufs.ac.jp/ts/society/findas/

【終了】 2019年度 第七回FINDAS研究会「南アジア多言語社会における複合文化のなかの文学伝承」 2/8

掲載日 | 
2019年度 第七回FINDAS研究会
(科研「南アジア多言語社会における複合文化のなかの文学伝承」代表:水野善文と共催)

「南アジア多言語社会における複合文化のなかの文学伝承」


【日時】2020年2月8 日(土) 13:00~18:00
            ※研究会終了後、科研関係者の打ち合わせ~18:00
 
【場所】東京外国語大学 本郷サテライト 8階・セミナー室
http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html

※予約不要、一般公開

1)研究報告

◆置田 清和(上智大学国際教養学部・助教)

ジーヴァのバクティ・ラサ論におけるアビナヴァグプタの影響について
From Kashmir to Vṛndāvana: Abhinavagupta’s Influence on Jīva Gosvāmī’s Bhaktirasa Theory

10世紀後半に活躍したカシミール出身の偉大な思想家アビナヴァグプタはその著書Abhinavabhāratīにおいて彼以前の思想家を論駁し、独自の美的経験(ラサ)論を確立した。その見解は彼以降の思想家に決定的な影響を与え、例えばJ. L. マッソンとM. V. パトゥワルダン (1970) はアビナヴァグプタ以降のラサ論は独創性に欠け、評価すべき点がないとする。しかしシェルドン・ポロック(2016)らはポスト・アビナヴァ期の思想家の独創性をより肯定的に評価し、その一例として16世紀に活躍したヴィシュヌ教神学者であるルーパとジーヴァのバクティ・ラサ論を挙げている。本発表ではジーヴァのラサ論における聴衆(sāmājika)の位置付けに焦点をあて、彼がアビナヴァグプタの思想をバクティの文脈に取り入れた過程を検討する。

 
◆太田 信宏(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・准教授)

カンナダ語修辞学書『比類のない王の行状記』の基礎的研究:近世インドにおける地域語と修辞学
A Preliminary Analysis of Apratimavira Carita (History of the Unequaled Hero), A Kannada Book on Rhetoric: Regional Languages and Rhetoric in Early Modern India

近世南インドで有数の勢力を誇ったマイスール王国の宮廷では、チッカ・デーヴァ・ラージャ王(在位1673-1704)の時代を中心に、地域語であるカンナダ語による詩文学作品が数多く成立した。同王の宮廷を代表する詩人ティルマラーリヤが行った述作には狭義の詩文学だけではく、カンナダ語では数少ない修辞学(アランカーラ・シャーストラ)書が含まれる。本報告では、このカンナダ語修辞学書『比類のない王の行状記(アプラティマ・チャリタ)』の構成・内容を概観するとともに、底本としたサンスクリット語修辞学書がどのように書き直されているのかを検討する。同じ近世期に他のインド地域語で行われた修辞学的述作と比較しつつ、地域語による修辞学書としての同書の特徴を考察する。

 
◆坂田 貞二(拓殖大学名誉教授)

トゥルスィーダースが詠った『ラーマの行いの湖』――ヴァールミーキの古代叙事詩『ラーマーヤナ』と中世のサンスクリット語のラーマ物語を参照して、16世紀の北インドの人々の望みを叶えた作品――
Ramcaritmanas was created by Tulsidas referrig to Valmiki’s Ramayana and some medieval Rama stories

トゥルスィーダースのラーマ物語『ラーマの行いの湖』は、ヴァールミーキの古代叙事詩『ラーマーヤナ』を参照しているが、併せて中世のサンスクリット語で書かれた『アディヤートマ・ラーマーヤナ』や『プラサンナ・ヤーダヴァ』の発想も採りいれて、16世紀の北インドの人たちの「平和郷」を創りあげた。


2)諸連絡<文学史科研関係者のみ>
 

【使用言語】 日本語
【連絡先】  東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局       
[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp      
[HP] http://www.tufs.ac.jp/ts/society/findas/

【終了】 2019年度 第六回FINDAS研究会「マイノリティをめぐる制度と運動――ムスリム留保とダリト運動から」1/11

掲載日 | 2019年12月18日

2019年度第六回FINDAS研究会

「マイノリティをめぐる制度と運動――ムスリム留保とダリト運動から」

科研16K16659「現代インド・英国のカーストとダリト運動をめぐるグローバル化の重層的展開」(若手B)と共催

 

 

【日時】 2020年1月11日(土)13:00~16:30

【場所】 東京外国語大学 本郷サテライト4階セミナー室

http://www.tufs.ac.jp/abouttufs/contactus/access.html

※一般公開、入場無料、予約不要

 

【プログラム】

◆板倉 和裕(奈良工業高等専門学校 特命助教)

ムスリム留保枠をめぐるインド州政治の展開

Politics of Muslim OBC reservation in contemporary India

現代インドではカースト政党や地域政党の出現・台頭もあり、現在では、中央レベルでの対決構図とは異なる州レベルでの二大政党制や多党制が形成されるようになっている。このような政治的発展の中で、宗教的マイノリティであるムスリムの包摂/排除の状態も地域によって異なる様相を示すようになっていると思われる。本報告では、2004年にアーンドラ・プラデーシュ州で成立したY・S・ラージャシェーカラ・レッディ政権によるムスリム留保枠導入の試みに焦点を当てながら、ムスリムが留保制度の枠内で制度的に包摂されうる政治的条件について考察する。

 

◆鈴木 真弥(人間文化研究機構/東京外国語大学 研究員)

現代ダリト運動におけるグローバル化とローカルな実践の重層的展開――イギリスのダリト移民調査から

Global activism and Local practice of the Contemporary Dalit Movement: A Case Study of Dalit Migrants in the UK

インドでは2000年に入ると、カースト問題をインドの「国内問題」にとどめず、人種差別のひとつとして取り組むべきだという主張がインド国内外に居住するダリト(不可触民)の活動家によって提議されるようになった。本報告では、そうした動きの背景に着目し、グローバル/ローカルな実践から、現代ダリト運動の展開と課題を検討する。トランスナショナルな運動の組織化、カースト間の協働・分裂の問題を取り上げる。

 

【使用言語】 日本語

【連絡先】  東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局

       [E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp

       [HP] http://www.tufs.ac.jp/ts/society/findas/