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2020年度 第5回FINDAS研究会「「ロヒンギャ」アイデンティティの受容/操作―バングラデシュ南東部の事例から」の報告

掲載日 | 2020年12月09日

2020年度 第5回FINDAS研究会「「ロヒンギャ」アイデンティティの受容/操作―バングラデシュ南東部の事例から」の報告

 

【日時】  2020年11月29日(日)13:00-15:30
【場所】 ZOOMによるオンライン開催

 

参加者: 28人

 

【報告】

高田峰夫 (広島修道大学)

「「ロヒンギャ」アイデンティティの受容/操作―バングラデシュ南東部の事例から」

“Acceptance / manipulation of “Rohingya” identity: A case study of Southeast Bangladesh”

 

本報告では、バングラデシュ南東部地域の中での「ロヒンギャ」について、在地社会との相互作用も視野に入れた調査研究をもとに、「ロヒンギャ」カテゴリーの流動性を指摘する試みがなされた。2016-17年の「ロヒンギャ」大量流入以前にバングラデシュに流入し、キャンプ周辺で暮らしていた人びとの間では、滞在が長期化することで準地元民化する動きがみられた。こうした人びとは、自分たちの「ロヒンギャ」色を意図的に消そうとし、地理的には「ロヒンギャ」が集中するバングラデシュ最南東部から離脱・北上する動きがみられることが指摘された。つまり、彼らの間では「ロヒンギャ」アイデンティティの希釈化=脱「ロヒンギャ」化が起きているといえる。しかしその一方で、2016-17年の大量流入により「ロヒンギャ」が世界中の注目を集めるようになると、地元民化(=脱「ロヒンギャ」化)していた人びとの一部に、「難民(「ロヒンギャ」)」として公式登録を受け、それに伴う配給・サービスを享受する動き(再「ロヒンギャ」化)が現れた。バングラデシュにおける「ロヒンギャ・難民」カテゴリー/イメージは、こうした動きが複雑に絡み合って構築されており、こうした事例は、通常は無力さばかりが強調される「ロヒンギャ」たちの「主体性」を例証するものではないか、との指摘がなされた。

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