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2015年度 第四回FINDAS研究会(インド文学史研究会共催)「時代を映す南アジア文学――情動の水面をゆらす人々と伝説の魚」の報告

掲載日 | 2015年10月13日

10月10日に開催いたしました、第四回FINDAS研究会(インド文学史研究会共催)の報告です。

 

水野報告では、マハーバーラタなどのヒンドゥー教聖典のみならず、パーリ律、『法華経』といった仏教文献にも触れつつ、多くの文献調査にもとづき、マカラが伝説のワニであることを定義づけるとともに、彫刻、絵画といった作品と伝統的文学作品の間に「語り」が介在していたことを指摘した。また、日本に伝わったワニであったクンビーラが間テクスト性を持つモチーフであったことをテクストの文法レベルから文献レベルまでの幅広い分析とともに示した。

 

続く萩田報告では、ウルドゥー語の歴史小説家の執筆した作品が文学性を欠いているという指摘がなされていることに関し、アブル・ライース・スィッディーキーの評価、ムムターズ・シーリーンによるクリシャン・チャンダルの「ペシャーワル急行」の批評を取り上げて「社会改革としての文学」としての側面も持つことを指摘した。また、レコンキスタの悲劇の重要性を作品に描いたナスィーム・ヒジャーズィー、『アムリットサルが燃えていたとき』を執筆したハージャー・イフティハールの例も挙げ、参加者に質問を投げかけることで、様々な専門分野の研究者たちをも巻き込んだ議論が展開された。

 

参加者32名。