2013年7月21日 2013年度第2回FINDAS研究会「アンベードカル — そのテクストと実践」<終了しました>

掲載日 | 2013年07月05日

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東京外国語大学拠点FINDASでは、下記の要領でビームラーオ・アンベードカルの思想と実践に関する研究会を開催いたします。

※どなたでもご参加可能です。事前のご連絡は不要です。

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全体テーマ
「アンベードカル — そのテクストと実践」

日時:2013年7月21日(日)13:00-17:00
場所:東京外国語大学本郷サテライト 4階セミナールーム(http://p.tl/p5yo)

発表者1:桂紹隆(龍谷大学アジア仏教文化研究センター長)
タイトル:仏教研究者の見たアンベードカルの仏教(navayāna)

《要旨》
現代インドのダリット仏教の創始者ともいうべきB.R.アンベードカル(1891.4.14-1956.12.6)の仏教理解は、彼が「仏教伝道のためのバイブル」となるように著した、主著『ブッダとそのダンマ』に提示されているが、そのエッセンスは彼が1956年10月14日ナーグプルで仏教への改宗を宣言した後、ダリットたちが仏教に改宗するにあたって、「三帰依文」「五戒」とともに唱えるべき「二十二の誓い」の中に込められている。「二十二の誓い」の英文テキストは少なくとも二種流布しているようであり、確定した本文は存在しないように見える。山崎元一氏の『インド社会と新仏教』のなかに翻訳紹介されているが(pp.136-7)、翻訳から推察する限り、参照された原文テキストは現在流布している二種の英文テキストと必ずしも一致しない。本報告では、アンベードカルの「二十二の誓い」の英文テキストの異同を紹介し、私訳を提示して、仏教研究者の視点からテキストを解読する。
さらに、アンベードカルは「仏教は科学と矛盾しない」という視点から仏教教理を再解釈しているが、そのうち「四諦」「八聖道」「業報・輪廻」「無我」などに関する彼の解釈を検討する。

発表者1:根本達(筑波大学)
タイトル:二つの「反差別」と「脱差別」について ―現代インドの仏教組織SBSと仏教僧佐々井による「社会参加仏教」の比較分析―

《要旨》
本発表では、現代インドのナーグプル市近郊の農村で2000年代後半から社会活動を行う仏教組織SBSと、1960年代後半から同市を中心に仏教復興に取り組む仏教僧佐々井の「社会参加仏教」を分析の対象とする。特に仏教への改宗運動の指導者アンベードカルの思想からの影響を検討しながら、「内部者と外部者」および「他界性の放棄と保持」をキーワードとして、SBSの活動家と佐々井それぞれが依拠する知のあり方を人類学的視点から比較分析する。この分析を通じて「社会の内から/へ」向かうSBSの活動家と「社会の外から/へ」向かう佐々井の間に存在する「反差別」と「脱差別」のあり方についてのずれを考察する。