2010年度 欧米第一地域基礎U
授業題目名:ドイツ語圏の文化1 (2010)
開講時間
前期水曜・2限
授業の目標
- ドイツ語圏の文化(主に文学、思想、音楽、美術の領域)の大きな流れを政治・社会史のうちに位置づけながら把握する。
- できるだけ多くの作品・文化的事象にふれ、特に関心をもった対象に対する知識を深める。
- アカデミック・スキルズのトレーニング
授業概要
ドイツ語圏の文化の流れを概観する講義を行う。前期は主に中世から19世紀末までを扱う。与えられたテーマ・対象に関して受講者が各自レポートを作成し、授業で発表する。
授業計画
数回のレクチャーの後、受講生に発表を担当してもらう。発表ごとにディスカッションを行い、コメント・補足的なレクチャーを行う。発表の個別的なテーマとしては、例えば以下のようなものがある。とりあげるテーマの例:ミンネザング、『ニーベルンゲンの歌』、ルター、クラナッハ、『ティル・オイレンシュピーゲル』、「バロック」の建築・美術・音楽・文学・思想、カント『啓蒙とは何か』、レッシング『賢者ナータン』、ゲーテ『ヴェルター』、ウィーン古典主義音楽(ハイドン、モーツァルト、ベートーベン):教会・宮廷から市民の音楽へ、ロマン主義の諸相:文学(ホフマン、ティーク)、美術(フリードリヒ、ルンゲ)、音楽(ウェーバー、シューマン、ヴァーグナー)――ロマン主義とは何か、擬古典主義建築、シュティフター、シュトルム、ハイネ、ニーチェ、自然主義など。
- 第1回 4月14日 オリエンテーション――(1)授業の目的、方法、成績評価について(2)アカデミック・スキルズについ
てのレクチャー (3) 発表のテーマ・対象と発表の日程
- 第2回 4月21日 講義01 中世・ルネサンス・バロック
- 第3回 4月28日 休講
- 第4回 5月12日 講義02 18世紀:啓蒙主義・「シュトゥルム・ウント・ドラング」・古典主義
- 第5回 5月19日 講義03 19世紀:ロマン主義、写実主義、自然主義、象徴主義
- 第6回 5月26日 講義04 20世紀:世紀転換期、ユーゲントシュティール、表現主義
- 第7回 6月9日 発表01 中世
- 第8回 6月16日 発表02 ルネサンス・人文主義
- 第9回 6月23日 発表03:「バロック」の建築・美術・音楽・文学・思想
- 第10回 6月30日 発表04:啓蒙主義、疾風怒濤
- 第11回 7月7日 発表05:古典主義――音楽、文学
- 第12回 7月14日 発表06:ロマン主義の諸相1
- 第13回 7月21日 発表07:ロマン主義の諸相2
- 第14回 7月28日 発表08: 写実主義、自然主義、象徴主義
- 第15回 7月30日(金・振り替え日) 発表予備日
成績評価の方法
出席および授業への積極的参加20%、発表30%、レポート50%で評価する。
テキスト・教材・参考書等
教科書:柴田翔編著『初めて学ぶドイツ文学史』ミネルヴァ書房
その他、多数の参考文献を授業中に指示する。
受講上の注意
- 「地域基礎」という授業の性格にのっとって、ドイツ語圏に関する基本的な知識・理解を深めるために提供される入門的な授業である。
- 夏学期だけの受講も可能ではあるが、冬学期と内容的に連続して授業を行い、一年間でドイツ文化を概観するので前期と後期の両方の授業を受講することが望ましい。
- 受講希望者があまりに多い場合には人数調整を行う可能性もある。

