おみくじ
ライン172
木山:<凶はある>{>}と思いますけど。
解説:逆説を表す接続詞ですが、その後の節があるわけではなく、終助詞的に用いられることがあります。日本語の自然会話として;は、はっきり言い切ったイントネーションで「大変そうだなと、思ったんです」と言うと、断定的な印象を与えてしまいます。「けど」を付加することによって、陳述内容を和らげる効果があります。他に、「けども」、「けれど」などの変異形があります。
これらは、実際の話し言葉では、非常によく用いられます。とくに、相手の領域を脅かす恐れのある内容を発話するときには、この用法がとられるのがふつうです。
ライン172は、おみくじに「凶」はあるけど「大凶」はないのではないか、という自分の意見・予測を述べるところです。自分一人の予測ですので、「けど」を用いることによって断定を避けています。