(1) 本稿はもともと二部構成で,第一部を The Pleasures of Exile に,第二部を Water with Berries に当てる予定でいたものを,報告のために第二部を中心に縮小してつなぎ合わせたものである。今後第一部に重点をおいて,大幅に加筆したいと思っている。

(2) 私が参照した初版(Holt, Rinehart and Winston, Longman Group Ltd., 1971)にはこの部分はなく,引用は Peter Hulme,“George Lamming and the Postcolonial Novel,”in Jonathan White ed., Recasting the World: Writing after Colonialism, The Johns Hopkins University Press, 1993 からのもの。この点に限らず,本稿は同論文に多くを負っている。

(3)「怪物・子供・奴隷」は,シェイクスピアの『テンペスト』のエピローグの引用から始まる。ラミングにとって,それは「この航海が終わっていないことを我々に思い起こさせるエピローグだ。じじつ,私たちは私たちが出発したところへと戻っていくのである」(PE: 96)。


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