授業の目標
- 系統的に近い言語を精密に対照する方法論を具体的な事例で身につける。
- 文献講読を通じ、ドイツ語や英語の学術的文章を読みこなす力を高める。
授業の概要
ドイツ語と英語の時制が語りにどう生かされているかというテーマについて、講義と輪読、発表を織り交ぜた形式で授業を進める。
授業の計画
- 第1回 導入:ゲルマン語としてのドイツ語と英語
- 第2回 講義:時制の理論
- 第3回 講義:自然統語論
- 第4回 論文輪読 (1)
- 第5回 論文輪読 (2)
- 第6回 論文輪読 (3)
- 第7回 発表:ドイツ語による新聞記事
- 第8回 発表:英語による新聞記事
- 第9回 発表:ドイツ語による伝記
- 第10回 発表:英語による伝記
- 第11回 発表:ドイツ語による童話・メルヘン
- 第12回 発表:英語による童話・メルヘン
- 第13回 発表:ドイツ語によるブログ
- 第14回 発表:英語によるブログ
- 第15回 締め括り討論
成績の評価
論文報告・発表の出来30%、質疑応答・意見表明などによる討論への貢献30%、学期末レポート40%で評価する。
事前学習等
- 受講生は学期中、必ず1度は口頭発表を行う。そのための準備に計画的に取り組むとともに、発表後は追加の文献講読や調査を行い、内容的な完成度を高めたレポートをまとめる。
- 発表担当でない回についても、あらかじめ課題文献等を精読しておくこと。
受講上の注意
- 授業の性格上、英語はもちろんのこと、ドイツ語もある程度読めることを前提とする。
- 方法論としては言語学の手法を用いるが、専門知識は特に前提としない。テーマ的には文学・文化学専攻の人にも(比較的)馴染みやすいものと思う。
テキスト・教材
詳しくは授業で指示するが、輪読に使う論文は以下のものを予定している:
- Fabricius-Hansen, Cathrine (1999): "Moody time". Indikativ und Konjunktiv im deutschen Tempussystem. In: Zeitschrift für Literaturwissenschaft und Linguistik 113, pp.119-147.