以下に韓国で用いられているビリヤード用語を紹介する。「一般語」は一般に用いられている用語で、日本語起源の単語が多い。「醇化語」は公式的に言い換えられている用語。
一般語
醇化語
解 説
가꾸/갸꾸
역회전「逆回転」
日本語「逆(ひねり)」から。
가라꾸/가라꼬/가락
빈쿠션「空クッション」
日本語「空(から)コ」から。日本語の「コ」は「クッション」の旧称「コッシン」の略という。
겐뻬이
편가르기「組分け」
日本語「源平」から。2組に分かれて競う団体戦のこと。
겐세이
견제「牽制」
日本語「牽制」から。相手がとりにくい球の配置をすること。
구멍
―
「穴」の意。テケテケなどで第1的球とクッションの隙間のこと。
기리까(이)시
비껴치기「斜め撞き」
가로 치기「横撞き」日本語「切り返し」から。
나미/나메
얇게 치기「薄撞き」
日本語「なめ(る)」から。
니꾸/리꾸
두번 치기「二度撞き」
日本語「リク(陸)」から。「陸軍撞き」の略という。旧日本陸軍の兵士の撞き方が乱暴だったため、この名があるという。
니주(마우시)
네지/레지두번 돌리기「二度回し」
대회전「大回転」「니주(마우시)」は日本語「二重回し」から。
다데(가이시)
길게 치기「長撞き」
日本語「縦(返し)」から。
다마
공「球」
日本語「球(たま)」から。白球は「하얀 다마」、赤球は「빨간 다마」。
다마꼬
부딪쳐치기「当て撞き」
日本語「球(たま)コ」から。日本語の「コ」は「クッション」の旧称「コッシン」の略という。
다뿌/답부
팁「タップ(英語)」
日本語外来語「タップ」から。
다이
(당구)대「(撞球)台」
日本語「台(だい)」から。
돛대
―
ワンモア。돛대の原義は「帆柱」で、舟の帆柱が1本なため、こう呼ぶというが真相は不明。ツーモアは「쌍대」。
라사
당구지「撞球地」
日本語「ラシャ」から。
리보이스
리버스「リバース」
日本語外来語「リボイス」から。日本語の「リボイス」は「リバース」の訛という。
맛세이
찍어치기「判押し撞き」
フランス語から。
삑사리
미스큐「ミスキュー」
「삑」は甲高い音を表す擬声語。
사끼다마
앞공「前球」
日本語「先球」から。
산주마우시
세번 돌리기「三度回し」
日本語「三重回し」から。
삼박사일
더블 쿠션「ダブルクッション」
「3泊4日」の意。「ダブルクッション」は日本と指すものが違う。
세리
모아치기「集め撞き」
日本語外来語「セリー」から。日本語「寄せ球」に由来する「요세다마」もある。
시까끼
걸쳐치기「ひっかけ撞き」
日本語「ひっかけ」から。
시끼/히끼
끌어치기「引き撞き」
日本語「引き」から。東京の下町言葉をまねたわけではないだろうが、「ヒ」が「シ」になっている。
시네루
비틀기「ひねり」
회전「回転」日本語「ひねる」から。日本語動詞の終止形から来ている単語だが、朝鮮語では名詞「ひねり」という意味で用いる。「ひねる」というときは「시네루를 주다」(ひねりを与える)といい、「ひねりが効く」は「시네루가 잘 먹다」(ひねりがよく食らう)という。
아까다마
적구「赤球、的球」
日本語「赤球」から。
야스리
줄「やすり」
日本語「やすり」から。
오마우시
앞돌리기「前回し」
日本語「大回し」から。大回しのうち表回しについて言う。
오시
밀어치기「押し撞き」
日本語「押し」から。
우라(마우시)
뒤돌리기「後ろ回し」
日本語「裏(回し)」から。
이빠이
많이「たくさん」
日本語「いっぱい」から。「시네루 이빠이 주다(いっぱいにひねる)」というフレーズで用いる。
접시
더블 레일「ダブルレール」
「皿」の意。手球の動きが皿の形のようだからか。長・短・長のダブルレールは、そのまま「조단조」とも言う。
쫑
키스「キス」
日本語「ちょん(する)」からか。「キスする」は「쫑이 나다」という。
하꼬(마우시)
제각돌리기「角回し(?)」
옆돌리기「横回し」日本語「箱(回し)」から。日本ではふつう「箱球」と呼んでいる。
후루꾸
플루크
日本語外来語「フロック」から。
히로
?
相手の手球に自分の手球を当てるファール。一説に日本語「白」から。